税理士の顧問契約とは?契約内容と結ぶ前に確認しておきたい項目

税理士の顧問契約の内容と結ぶ前に確認したい項目を解説する記事のアイキャッチ

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税理士と顧問契約を結ぼうと思っても、何が月額に含まれて、何が別料金なのか分かりにくいですよね。契約してから『思っていたのと違う』となるのは避けたいところです。

結論から言うと、顧問契約は「毎月の相談」と「年に一度の申告」をセットで頼む契約です。この記事では、契約内容の中身と、結ぶ前に確認しておきたい項目が分かります。

税理士の顧問契約とは?

先に結論

税理士の顧問契約とは、毎月の税務相談や記帳の確認を続けて頼み、決算や確定申告までつなげる契約です。月額の顧問料に何が含まれるかは事務所ごとに違うので、業務の範囲、決算料、訪問の回数、解約の条件を契約の前に書面で確かめておきましょう。

『スポットで頼むのと何が違うの?』と思いますよね。いちばんの違いは、決まった税理士に1年を通して見てもらえることなんです。

スポット依頼は、確定申告や決算など必要な時だけ頼む方法です。顧問契約なら、日ごろの疑問をその都度聞けます。

税務顧問契約と呼ぶ事務所もありますが、中身はほぼ同じです。税理士事務所と結ぶか税理士法人と結ぶかで、頼める業務が変わることもありません。

そもそも税理士に頼める業務は?

国税庁の説明では、税理士の業務は税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つです。これを仕事として行えるのは、税理士や税理士法人などに限られています。

このほか、多くの事務所は記帳代行や給与計算といった会計の業務も引き受けています。顧問契約では、これらをどこまで含めるかを決めることになります。

顧問契約の内容は個人事業主と法人でどう違う?

ここが大事なところです。同じ顧問契約でも、個人事業主と法人では年に一度の申告の中身が変わります。

項目個人事業主の顧問契約法人の顧問契約
毎月の主な内容税務相談、記帳の確認税務相談、記帳の確認、月次の数字の確認
年に一度の申告所得税の確定申告(令和8年分は令和9年3月15日まで)法人税の申告(事業年度終了日の翌日から2か月以内)
年末の手続き人を雇っていれば年末調整年末調整、法定調書
年に一度の料金の呼び名確定申告料決算料
税理士の顧問契約の中身として、毎月の税務相談、記帳の確認、年に一度の決算や確定申告の3つを示した図解

例えば、年商1,500万円の個人の美容室なら、毎月の記帳の確認と確定申告、スタッフの年末調整までを顧問契約に入れるケースがあります。

一方で、年商5,000万円の建設業の法人なら、毎月の試算表の確認に加えて、決算と法人税の申告、外注費の扱いの相談まで入れることが多いです。

契約の途中で法人化したら?

個人事業主の顧問契約を結んだあとに、法人化することもありますよね。実は、この時は契約を結び直すのが一般的なんです。

個人の確定申告料が、法人の決算料に変わります。月額の顧問料も、法人の目安に合わせて見直されることが多いです。

『同じ税理士なら、そのまま続くのでは?』と思うかもしれません。ただ、契約の相手が個人から法人に変わるので、業務の範囲と報酬はあらためて書面で確かめておきましょう。

法人化を考え始めた段階で顧問の税理士に伝えておくと、設立の時期も一緒に考えてもらえます。

個人事業主で顧問契約が本当に必要かは、個人事業主に税理士はいらない?で判断基準をまとめています。

顧問料と決算料はどう決まる?

税理士の報酬には、公的な基準がありません。東北税理士会の案内では、報酬規定は平成14年3月31日に廃止され、今は依頼内容に応じて税理士が金額を示して決めています。

目安として、税理士ドットコムが示す金額を紹介します。民間の目安なので、事務所によって変わります。

契約の例毎月訪問6か月に一度年に一度の料金
個人事業主(売上1,000万円未満)月20,000円〜月10,000円〜確定申告料80,000円〜
法人(年間売上1,000万円未満)月25,000円〜月15,000円〜決算料100,000円〜
法人(年間売上5,000万〜1億円未満)月40,000円〜月30,000円〜決算料160,000円〜

表のように、訪問や面談の回数で月額が変わる目安になっています。記帳代行を加えると、月額に上乗せされることも多いです。

『月の契約料が安いから』と飛びつくと、決算料が高くて年間では割高だった、ということも。年間の合計で比べてみてください。

料金の考え方は税理士の依頼料はいくら?、相場の詳しい表は顧問料の相場で見られます。

顧問契約を結ぶ前に確認しておきたい項目

契約書に何が書かれているかで、あとから揉めるかどうかが決まります。次の項目は、面談の時に確かめておきましょう。

契約前に確かめたい項目
  • 月額に含まれる業務(相談の回数、記帳の確認、記帳代行の有無)
  • 決算料や確定申告料の金額と、請求の時期
  • 年末調整、法定調書、償却資産の申告などが別料金か
  • 面談や訪問の回数と、連絡の手段
  • 資料の受け渡しの方法と締め切り
  • 税務調査の立会いが含まれるか、別料金か
  • 解約の申し出の時期と、途中解約した時の扱い

特に見落としやすいのが、税務調査の立会いです。税理士が税務代理をする時は、税務代理権限証書を税務署に出します。調査の立会いもこの税務代理に含まれます。

立会いの日当を別にしている事務所もあるので、契約の前に聞いておくと安心です。

面談では、こんなふうに聞いてみてください。

「月額の顧問料には、どこまでの作業が入っていますか?」
「毎月の相談と記帳のチェックまでです。記帳代行は別でお見積もりします」

こうして口頭で聞いた内容が、契約書にも書かれているかを確かめておきましょう。契約書の書き方は顧問契約書の確認ポイントで詳しく解説しています。

法人と個人事業主で確認したい点の違い

法人の場合は、決算月と決算料の請求時期を確かめておくと資金繰りの計画が立てやすくなります。役員報酬の相談が含まれるかも聞いておきたいところです。

個人事業主の場合は、確定申告の資料をいつまでに渡すかが大事です。期限の直前は事務所も忙しいので、資料の締め切りを早めに決めているところもあります。

顧問契約を結ぶまでの流れ

『どこから手をつければいいの?』という方は、次の順番で進めてみてください。

顧問契約までの流れ
  1. 頼みたい業務を「毎月」と「年に一度」に分けて書き出す
  2. 2〜3の事務所に、同じ条件で見積もりを頼む
  3. 面談で、窓口になる人と別料金の業務を確かめる
  4. 契約書の業務範囲と報酬を読み合わせる
  5. 契約を結び、資料の受け渡しの方法を決める

税理士の登録は、日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで確認できます。面談の前に調べておくと安心です。

依頼の詳しい手順は税理士に依頼する流れにまとめています。

売上が伸びて記帳が追いつかない、法人化して決算が不安、税務調査の連絡が来た。こんな状況なら、顧問契約を前提に税理士を探してみると楽になります。

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よくある質問

税理士と顧問契約を結ぶ必要はありますか?

法律で義務づけられてはいません。確定申告や決算だけをスポットで頼む方法もあります。毎月相談したいことがあるか、手続きが多いかで決めてみてください。

月だけの短い契約はできますか?

事務所によります。決算の前だけ、確定申告の時期だけといった短い期間で引き受けるところもあるので、見積もりの時に相談してみてください。

顧問契約の途中で税理士を変えられますか?

変えられます。解約の申し出の時期や、途中で解約した時の決算料の扱いは契約書で決まるので、結ぶ前に確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 顧問契約は、毎月の相談と年に一度の申告をセットで頼む契約
  • 個人事業主は確定申告料、法人は決算料が年に一度かかる
  • 報酬に公的基準は無く、年間の合計で比べる
  • 業務範囲、別料金、調査の立会い、解約の条件を契約前に確かめる
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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