税理士の探し方|顧問を長く任せられる事務所に出会うための手順

税理士の探し方と顧問契約までの手順を解説する記事のアイキャッチ

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売上が増えてきて、そろそろ税理士を探したい。でも、どこで探せばいいのか見当がつかない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、税理士の探し方は大きく5つあります。自分の状況と、税理士に何を頼みたいかを先に決めておくと、長く任せられる事務所に出会いやすくなります。

この記事では、探し方ごとの向き不向きと、探し始めてから契約するまでの手順が分かります。

税理士の探し方は5つ。どれを選べばいい?

先に結論

税理士の主な探し方は、知人の紹介、日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」、税理士会の無料相談会、税理士紹介サービス、事務所のホームページ検索の5つです。顧問を長く任せたいなら、頼みたい業務と予算を決めてから、2〜3人と面談して比べる流れがおすすめです。

『とりあえず近所の事務所に電話すればいい?』と思いますよね。

もちろんそれでも探せます。ただ、最初に会った1人で決めてしまうと、料金や相性の比べようがないんです。

探し方向いている人気をつけたい点
知人・取引先の紹介信頼できる経営者仲間がいる合わなかった時に断りにくい
日税連の税理士情報検索サイト地域や名前で登録を確かめたい料金や得意分野までは分かりにくい
税理士会の無料相談会まず話を聞いてみたい開催時期や条件が会ごとに違う
税理士紹介サービス条件に合う人を何人か比べたい紹介される人数や流れはサービスごとに違う
事務所のホームページ検索料金表や得意業種を見て選びたい情報の新しさを自分で確かめる

税理士は、事務所の所在地を管轄する税理士会に所属し、日本税理士会連合会に登録されています。日税連によると、税理士登録者数は82,682人(令和8年9月末日現在)です。

これだけ多いので、探し方より「何を基準に選ぶか」が大事になります。

どの探し方でも、最後は自分で面談して決めることになります。探し方は、その面談の相手を見つけるための入口と考えてみてください。選ぶ時の基準は税理士の選び方でくわしく紹介しています。

税理士の5つの探し方と向いている人を示した図解

探し始める前に決めておきたい3つのこと

ここが大事なところです。探し方を選ぶ前に、次の3つをメモしておくと話が早く進みます。

探す前に決めておくこと
  • 頼みたい業務(記帳・確定申告・決算・給与計算・税務調査の立会いなど)
  • 毎月の顧問か、年1回の申告だけのスポットか
  • 月にいくらまでなら払えるか

例えば、こんな具体例で考えてみてください。

例1:年商800万円の個人事業主(Webデザイナー)

記帳は会計ソフトで自分でできるので、年1回の確定申告だけを頼みたいケースです。この場合はスポット依頼が候補になります。

探す時は、フリーランスの申告に慣れているか、会計ソフトのデータをそのまま渡せるかを見ておきたいところです。

売上が伸びてインボイスの登録や法人化を考え始めたら、その時に顧問へ切り替える相談もできます。

例2:年商5,000万円・従業員8人の飲食店(法人)

現金売上と給与計算があり、決算も控えているケースです。この場合は毎月の顧問契約が候補になります。

探す時は、飲食店の顧問先があるか、給与計算や年末調整まで頼めるかを確かめておきましょう。

従業員が常時10人未満なら、源泉所得税の納付を年2回にまとめる納期の特例も使えます。こうした手続きまで任せられるかで、社長の手間はかなり変わります。

同じ「税理士を探したい」でも、規模と頼みたい業務で探す相手は変わるんです。

状況頼み方の候補税理士ドットコムが示す目安
個人・確定申告だけ(青色・売上1,000万円未満)スポット7万円〜
個人・顧問(売上1,000万円未満・毎月)顧問契約月20,000円〜、確定申告料80,000円〜
法人・顧問(売上5,000万〜1億円未満・毎月訪問)顧問契約月40,000円〜、決算料160,000円〜
法人・決算申告だけスポット15万〜25万円

税理士の報酬は平成14年に報酬規定が廃止されて、事務所ごとに自由に決めています。上の金額は民間の目安なので、実際の額は見積もりで確かめてください。

顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場にまとめています。

方法別の探し方のコツ

それぞれの探し方には、うまく使うコツがあります。順番に見ていきますね。

知人や取引先から紹介してもらう

同じ業種の経営者に紹介してもらえると、業界の事情が分かる税理士に出会いやすいです。

ただ、紹介だと『合わなくても断りにくい…』という悩みがつきもの。最初に「何人かとお話ししてから決めます」と伝えておくと気が楽ですよ。

日税連の税理士情報検索サイトで調べる

日本税理士会連合会は、「税理士情報検索サイト」を運営しています。地域や名前で、登録されている税理士を調べられます。

紹介された税理士や、ホームページで見つけた事務所が登録されているか確かめる時にも使えます。

なお、日税連は、このサイト以外の税理士紹介サイトは日税連とは関係がないと案内しています。

税理士会の無料相談会で話を聞く

全国15の税理士会が、税理士記念日の2月23日を中心に、無料の税務相談会などを開いています(日本税理士会連合会)。

相談会は顧問先を探す場ではありませんが、税理士と話す練習になります。利用の条件や時間は税理士会ごとに違うので、地域の税理士会に問い合わせてみてください。

税理士紹介サービスを使う

条件を伝えると、合いそうな税理士を紹介してくれる民間のサービスです。利用料を無料としているサービスもあります。

何人か比べたい、自分から断るのが苦手という方には向いています。紹介の流れや断り方はサービスごとに違うので、申し込む前に確かめておきましょう。

事務所のホームページで探す

料金表や得意な業種、対応エリアを自分のペースで見比べられます。

『ホームページだけで決めていい?』と迷うかもしれません。載っている料金が最新か、担当は誰になるかは、面談で直接聞いておくと安心です。

近くの事務所か、オンライン中心の事務所か

探す範囲を近所に絞るか、遠くの事務所まで広げるかも迷いどころですよね。

事務所のタイプ合いやすい人
近くの事務所紙の書類が多い、顔を合わせて相談したい
オンライン中心の事務所クラウド会計を使っている、平日の日中に時間が取れない

例えば、現金の売上が多く領収書を紙で管理しているお店なら、近くの事務所に持ち込める方が楽なことも。逆に、口座連携やクラウド会計を使っている個人事業主なら、オンラインでのやり取りで足りることもあります。

どちらにするか決めておくと、探す時の候補がぐっと絞れます。

探し始めてから契約するまでの手順

探し方が決まったら、あとは手順どおりに進めるだけです。流れはこうなります。

税理士探しから契約までの流れ
  1. 頼みたい業務と予算をメモする
  2. 2〜3の事務所に問い合わせて面談を申し込む
  3. 面談で、料金の内訳と担当者、連絡の方法を聞く
  4. 見積もりを並べて比べる
  5. 契約書で業務の範囲と料金を確かめて契約する

面談では、例えばこんな会話になります。

「毎月の顧問料には、何が含まれていますか?」
「記帳のチェックと毎月の相談です。決算料と年末調整は別にいただいています」

この時点で、内訳を分かりやすく答えてくれるかも見ておきたいところです。

面談の前に用意しておくと話が早い物

面談に手ぶらで行くと、聞きたいことを聞きそびれがちです。次の物があると見積もりも具体的になります。

  • 直近の確定申告書か決算書の控え
  • 毎月の取引のおおよその件数(請求書・領収書の枚数)
  • 使っている会計ソフトや銀行口座の数
  • 従業員の人数と給与の支払日

『まだ何も用意できていない…』という方も心配いりません。開業したばかりなら、事業の内容と売上の見込みを伝えるだけでも見積もりの相談はできます。

見積もりを比べる時のコツ

見積もりは、月額の顧問料だけでなく、年間の合計で比べるのがコツです。

例えば、月額が安くても決算料や記帳代行が別にかかると、1年の合計では逆転することも。顧問料×12か月に、決算料・年末調整・記帳代行を足して比べてみてください。

税理士を探し始めてから契約するまでの5つの手順を示した図解

開業前から相談したい方は開業前の税理士の探し方も参考になります。

長く任せられる税理士に出会うための見方

顧問は何年も続く付き合いになります。料金だけで決めると、後から「思っていたのと違う」となることも。

『安ければいいかな』と思う方もいるかもしれません。ただ、毎月の相談のしやすさは、料金表からは見えないんです。

見ておきたい点面談での聞き方の例
同じ業種・規模の顧問先があるか「うちと近い業種の顧問先はありますか」
連絡の方法と返事の早さ「質問はメールとチャットどちらがいいですか」
担当者が誰になるか「担当は先生ですか、職員の方ですか」
税務調査の立会い「調査の連絡が来たら立ち会ってもらえますか」
融資や事業承継の相談「認定経営革新等支援機関の認定はありますか」

税務調査の立会いは、税理士の業務である税務代理に含まれます。税理士が代理をする時は、税務代理権限証書を税務署に出します。

融資の相談まで考えているなら、認定経営革新等支援機関かどうかも見ておきましょう。中小企業庁の検索システムで調べられます(中小企業庁)。

比べる時の具体的なポイントは、税理士を比較するポイントでも紹介しています。

相性は「質問への答え方」で見る

相性という言葉はあいまいですよね。実は、面談で1つ質問してみると、かなり見えてきます。

例えば、こんなやり取りです。

「この支出は経費になりますか?」
「中身によります。どんな目的で使ったか、少し教えてもらえますか」

すぐに「なります」「なりません」と言い切るより、事情を聞いてから答えてくれる方が、長い付き合いでは安心できます。個別の判断はその税理士に確かめる前提で、答え方の丁寧さを見てみてください。

専門用語ばかりで話が分からない時は、「もう少しかみ砕いて教えてください」と頼んでみるのも手です。その時の反応も、毎月相談できる相手かを見る材料になります。

今の税理士から乗り換えたい時の探し方

『今の税理士に不満があるけど、言い出しにくい』という方も多いはずです。

乗り換えの時も、探し方は新しく探す時と同じです。違うのは、次の税理士が決まってから今の契約を終える順番にすることです。

  • 次の税理士と面談して、引き継ぎの流れを確かめる
  • 今の契約の解約の申し出の時期を、契約書で確かめる
  • 帳簿のデータと過去の申告書の控えを手元にそろえておく

決算の直前に切り替えると、引き継ぎが間に合わないことも。決算が終わった後など、区切りのいい時期を選ぶと進めやすくなります。

売上が伸びて記帳が追いつかない、法人化を考えている、今の税理士に相談しにくい。こんな状況なら、条件に合う税理士を何人か紹介してもらって比べると、探す手間がぐっと減ります。

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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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税理士探しでよくある失敗

最後に、探し方でつまずきやすい所も押さえておきましょう。

よくある失敗
  • 1人目の面談でそのまま契約してしまい、ほかと比べられなかった
  • 顧問料だけを比べて、決算料や記帳代行の料金を見落とした
  • 申告の直前に探し始めて、受けてくれる事務所が見つからなかった
  • 「何でもやります」という言葉だけで、業務の範囲を契約書で確かめなかった

『契約書まで細かく見るのは面倒』と感じるかもしれません。ただ、後から「それは別料金です」と言われないために、ここは丁寧に見ておきたいところです。

確定申告の期限は原則3月15日、法人の決算申告は事業年度終了日の翌日から2か月以内です。期限の直前は事務所も忙しくなるので、余裕をもって探し始めてみてください。

税理士を探さなくても自分でできる段階なのか迷う方は、顧問税理士はいらない?で必要になる目安を紹介しています。

よくある質問

税理士はどこで探すのが早いですか?

条件に合う人を何人か比べたいなら紹介サービス、まず話を聞きたいなら税理士会の相談会が向いています。急ぎの時は、頼みたい業務と予算を先に伝えると話が早く進みます。

遠くの税理士に頼んでも大丈夫ですか?

書類のやり取りや面談をオンラインでできる事務所なら頼めます。訪問が必要な業務があるかは、面談で確かめておきましょう。

税理士事務所と税理士法人は何が違いますか?

どちらも税理士業務を行えます。税理士法人の届出数は5,346件(令和8年9月末日現在)で、複数の税理士がいる形です。担当者が誰になるかは面談で聞いてみてください。

今の税理士から乗り換える時も、同じ探し方でいいですか?

同じ探し方で大丈夫です。今の契約の解約の時期と、帳簿や申告書の控えの引き継ぎ方は、先に確認しておきましょう。

税理士探しを始めるのに、いい時期はありますか?

申告や決算の直前を避けると、面談の時間を取ってもらいやすくなります。個人事業主なら3月15日の確定申告の前、法人なら決算月の前に余裕をもって探し始めてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 税理士の探し方は紹介・日税連の検索サイト・相談会・紹介サービス・ホームページの5つ
  • 探す前に頼みたい業務と顧問かスポットか、予算を決めておく
  • 2〜3人と面談して、料金の内訳と担当者、連絡の方法を比べる
  • 報酬に公的な基準はないので、見積もりで確かめる
  • 申告の直前は避け、余裕をもって探し始める
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

個人事業主・フリーランス・会社経営者が、自分の状況に合った顧問税理士を探せるよう、公的機関の公開情報をもとに費用・探し方・頼める範囲を解説しています。 公式サイト

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