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これから起業する、あるいは起業したばかりで、税理士のことまで手が回っていない方も多いですよね。『最初から頼むとお金がかかりそうだし、まだいいかな』と思うのも自然です。
結論から言うと、起業の形と売上の見込みで「今すぐ必要」か「後からで間に合う」かが分かれます。
この記事では、起業時に税理士が必要になる場面と費用の目安、探し始めるのにちょうどいい時期が分かります。
起業したら税理士はすぐ必要?
個人事業で小さく始めるなら、最初の確定申告まで自分で進めて、売上が伸びてから税理士を探しても間に合います。会社を作って起業するなら、設立後すぐに届出や役員報酬の決め方が出てくるので、設立の前後で税理士に相談しておくと楽です。
税理士に頼まなければいけない、という決まりはありません。自分で申告するのも、もちろん認められています。
ただ、起業の形によって最初にやることの量がかなり違うんです。
個人事業なら、最初の大きな山は翌年の確定申告です。所得税の確定申告の期限は、原則として翌年3月15日です(国税庁 タックスアンサー No.2020 確定申告)。
一方、会社を作ると、設立した直後から税務署への届出が続きます。決算と法人税の申告も、事業年度が終わった日の翌日から2か月以内です(国税庁「主な国税の納期限」)。
起業の形と規模で見る、税理士が必要かどうかの目安
『自分の場合はどっちなの?』と迷いますよね。よくあるケースで分けると、次のようになります。
| 起業のケース | おすすめの頼み方 | 理由 |
|---|---|---|
| 副業から個人で始める・売上は少なめ | 自分で申告 | 取引が少なく、会計ソフトで回せることが多い |
| 個人で開業・初年度から仕入れや外注が多い | 確定申告だけスポット依頼 | 年1回のまとめ作業だけ任せられる |
| 個人で開業・売上が1,000万円を超えそう | 顧問契約を検討 | 消費税の課税事業者になる時期の判断が要る |
| 会社を設立して起業する | 設立前後から顧問契約 | 届出・役員報酬・決算が最初から続く |
| 人を雇って始める | 顧問契約 | 源泉所得税や年末調整が毎年出てくる |
例えば、会社員を続けながらWeb制作を個人で始めるケースなら、最初は自分で記帳して申告する方が多いです。
逆に、店舗を借りてスタッフを雇い、会社として飲食店を始めるケースなら話は別です。給料の源泉徴収や、決算の準備が最初から出てくるので、早めに相談相手がいると安心ですよ。
消費税は、前々年(法人は前々事業年度)の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として納める義務が免除されます(国税庁 タックスアンサー No.6501 納税義務の免除)。
ただ、前年の1月から6月の課税売上高が1,000万円を超えると、免除にならない場合もあります。売上が伸びそうな方は、この判断だけでも税理士に聞いておく価値があります。
起業時に税理士へ頼める仕事と費用の目安
実は、税理士に頼める仕事は「全部まかせる」か「何もしない」かの二択ではないんです。
起業時によく頼まれるのは、次のような仕事です。
- 設立や開業の時の届出の相談
- 月々の記帳のチェックや記帳代行
- 役員報酬や自分の給料の決め方の相談
- 決算と確定申告の書類作成
- 融資を受ける時の事業計画づくりの手伝い
税理士の報酬には、決まった基準がありません。税理士会の報酬規定は平成14年に廃止され、今は事務所ごとに自由に決めています(東北税理士会「税理士報酬に関するご案内」)。
そのうえで、税理士ドットコムが示している目安を並べると次のとおりです。あくまで民間の目安で、事務所によって変わります。
| 依頼の内容 | 税理士ドットコムが示す目安 |
|---|---|
| 個人事業主の顧問契約(売上1,000万円未満・毎月) | 月20,000円〜、確定申告料80,000円〜 |
| 個人事業主の確定申告のみ(青色・売上1,000万円未満) | 7万円〜 |
| 法人の顧問契約(年間売上1,000万円未満・毎月訪問) | 月25,000円〜、決算料100,000円〜 |
| 法人の顧問契約(同・6か月に一度) | 月15,000円〜、決算料100,000円〜 |
| 法人の決算申告のみ | 15万〜25万円 |
例えばこんな場面です。
「会社にしたけど、毎月の顧問料はきついかも」
「それなら面談の回数を減らして、決算だけしっかり見てもらう形もあります」
このように、面談の回数や記帳を自分でやるかどうかで金額は変わります。料金の決まり方は税理士の顧問料相場でくわしく解説しています。

税理士を探し始めるべき時期はいつ?
ここが大事なところです。届出には期限があるので、期限から逆算して探し始めるのがおすすめです。
- 個人で開業して青色申告にするなら、青色申告承認申請書は開業の日から2か月以内(1月16日以後に開業した場合)
- 会社を作ったら、法人設立届出書は設立の日以後2か月以内
- 会社で青色申告にするなら、設立の日以後3か月を経過した日と第1期の事業年度終了の日の早い方の前日まで
- 役員報酬(定期同額給与)の額を決めるのは、事業年度開始の日から3か月を経過する日まで
個人の青色申告の期限は国税庁 タックスアンサー No.2090 新たに事業を始めたときの届出など、会社の届出は国税庁 タックスアンサー No.5100 新設法人の届出書類に書かれています。
役員報酬は、毎月同じ額で払う定期同額給与にするのが基本です。額を変えられるのは、原則として事業年度の始まりから3か月以内などに限られます(国税庁 タックスアンサー No.5211 役員に支給する給与)。
『とりあえず決めておいて、あとで直せばいいか』と思いがちですよね。ただ、役員報酬は途中で自由に変えにくいので、最初の金額を税理士と一緒に試算しておくと後悔が少ないです。
会社を作るなら、設立の手続きと顧問契約を同じ税理士にまとめて頼む方法もあります。流れは会社設立の税理士の選び方と顧問契約まで頼む流れで、設立にかかる費用は会社設立の税理士費用の相場で確認してみてください。
融資を受けるなら、さらに早めに
起業時に日本政策金融公庫の融資を考えている方もいますよね。新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める人や事業開始後おおむね7年以内の人が対象です(日本政策金融公庫 新規開業・スタートアップ支援資金)。
この融資では、自ら事業計画書を作り、認定経営革新等支援機関(税理士など)の指導や助言を受けている人は特別利率Aの対象になります。融資の相談を考えているなら、申し込みの前に税理士を探しておくのが近道です。
起業時のサポート全般については税理士の創業支援で頼めることも参考にしてみてください。
自分でやるか、税理士に頼むかの分かれ目
最後に、迷った時の目安をまとめておきます。
- 個人で始め、取引の数が少ない
- 会計ソフトの入力に時間を割ける
- 人を雇っていない
- 会社を作って起業する
- 売上が1,000万円を超えそう
- スタッフを雇う、融資を受ける予定がある
本業の準備で手いっぱいなのに、経理まで抱えるのは大変ですよね。
会社を作って起業する方や、初年度から人を雇う方、融資の相談をしたい方は、最初から相談できる顧問税理士がいると届出の期限を気にせず本業に集中できます。
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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
起業して最初の年から税理士に頼むのはもったいないですか?
個人で小さく始めるなら、最初は自分で申告して様子を見る方も多いです。会社を作る場合や人を雇う場合は、届出や給与の手続きが最初から出てくるので、早めに頼む方が手間を減らせます。どちらが合うかは事業の中身で変わるので、迷ったら一度相談してみてください。
起業時の税理士費用は経費になりますか?
事業のために払った税理士報酬は、一般に経費として扱われます。開業前に払った費用の扱いなど個別の判断が要る場面もあるので、判断は税理士に確認してみてください。
起業の相談だけでも税理士に頼めますか?
相談だけを受け付けている事務所もあります。料金は事務所ごとに決めているので、面談の前に相談料がかかるかを聞いておきましょう。税理士会も税理士記念日(2月23日)を中心に無料税務相談会を開いています。
まとめ
- 税理士への依頼は義務ではなく、起業の形と規模で必要な時期が変わる
- 個人で小さく始めるなら、最初の確定申告は自分で進めても間に合う
- 会社を作るなら、設立後2か月以内の届出や役員報酬の決め方があるので設立前後に相談する
- 費用は事務所ごとに自由に決まり、税理士ドットコムの目安では法人の顧問料は月25,000円〜(年間売上1,000万円未満・毎月訪問)
- 売上が1,000万円を超えそう、人を雇う、融資を受ける時は早めに探す





