YouTuberの法人化の目安とチャンネルの名義・収益受け取り口座を移す手順

YouTuberの法人化の目安とチャンネルの名義、収益の受け取り口座を移す手順を解説する記事のアイキャッチ

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広告収益や企業案件が増えてきて、『そろそろ会社にしたほうがいいのかな』と考え始めたYouTuberの方も多いはずです。

結論から言うと、YouTuberの法人化は、利益が安定してきたかどうかに加えて、チャンネルや収益の受け取り先を会社に移せるかで考えるのが大事です。

この記事では、法人化の目安と、チャンネルの名義や収益の受け取り口座を移す時の順番が分かります。

YouTuberが法人化を考える目安は?

先に結論

YouTuberの法人化に公的な基準額はありません。広告収益や企業案件で利益が数年続いて安定している、編集やサムネイルの外注が増えた、企業から法人との契約を求められる。こうした変化が重なった時が、税理士に試算を頼む目安です。

YouTubeの収益は、再生回数やアルゴリズムで月ごとに大きく動きますよね。

1本の動画がたまたま伸びて収益が跳ねた年に、急いで会社を作るのは少し待ってみてください。翌年に収益が落ちても、会社の決算や社会保険は続くんです。

自分の状況に近い所を見てみましょう。

今の状況考え方の目安
収益が月によって大きく変わり、外注もしていない個人のまま帳簿をきちんとつけるのが先
数年続けて収益が安定し、利益が積み上がっている個人と法人の手取りを税理士に試算してもらう
編集者や撮影スタッフに毎月仕事を頼んでいる外注費の管理も含めて顧問契約を考える
企業案件で法人との契約やインボイスを求められる契約の都合も含めて法人化を検討する

例えば、年商500万円で、広告収益が中心のケースです。外注を使っていないなら、まずは経費の記録と確定申告を整えるほうが先です。

一方で、年商2,000万円で、企業案件と広告収益が半々、編集者3人に毎月外注しているケースもあります。この場合は、法人にした場合の手取りを一度出してもらう価値があります。

『自分はちょうどその間くらい』という方もいますよね。迷う時は、直近2年分くらいの収益と経費を月ごとに並べてから相談すると、収益の波も含めて見てもらえます。

法人化した時の負担はどこで増える?

『会社にすれば税金が安くなる』とだけ聞いて決めてしまう方もいますよね。ただ、増える負担も先に知っておきましょう。

社会保険に入ることになります

日本年金機構の説明では、株式会社などの法人の事業所は、事業主のみの場合も含めて厚生年金保険の適用事業所になります(日本年金機構 適用事業所と被保険者)。

社長1人のチャンネル運営会社でも、役員報酬を払えば健康保険と厚生年金に入ります。保険料は会社と本人で負担するので、手取りの試算に入れておきましょう。

役員報酬は期のはじめに決めます

国税庁のタックスアンサーでは、毎月同じ額を払う定期同額給与の改定は、原則として事業年度開始の日から3か月を経過する日までに行うものとされています(国税庁 No.5211 役員に支給する給与)。

バズった月だけ報酬を増やす、といった動かし方はできないんです。収益の波を見込んで、無理のない額にしておくのが大事です。

消費税も確認しておきましょう

国税庁のタックスアンサーでは、基準期間の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として消費税の納税義務が免除されます。ただし、インボイスの登録をしている場合は免除されません(国税庁 No.6501 納税義務の免除)。

企業案件でインボイスを求められて登録するなら、会社を作った後も消費税の申告は続きます。広告収益の消費税の扱いも含めて、税理士に確認してみてください。

チャンネルの名義と収益の受け取り口座を移す手順

ここがYouTuberの法人化で迷いやすいところです。

会社を作っただけでは、チャンネルも収益の受け取り先も個人のままなんです。順番を決めて切り替えていきましょう。

先に会社の口座を作っておかないと、受け取り先を変える手続きで止まってしまうことがあります。

会社に切り替える時の流れ
  1. 税理士に手取りを試算してもらい、法人化する時期と事業年度を決める
  2. 会社を設立し、会社名義の銀行口座を作る
  3. チャンネルの所有者や管理者を会社のアカウントに移せるか、プラットフォームのヘルプで最新の手順を確認する
  4. 広告収益の受け取り先を、会社の口座に切り替える手続きをする
  5. 企業案件の契約書と請求書の名義を、取引先ごとに会社へ切り替える
  6. 切り替えた月を境に、個人と会社の売上を分けて記録する
YouTuberがチャンネルと収益の受け取り先を会社に移す流れを示した図解

切り替えた月の売上をどちらに入れるか

切り替えの前後は、個人の口座と会社の口座の両方にお金が入ることがありますよね。

例えばこんな会話になりがちです。

「先月分の広告収益が、会社の口座に入ってきました」

「再生された時期は法人化の前なので、どちらの売上にするか確認が必要ですね」

どの収益を個人の最後の確定申告に入れ、どこから会社の売上にするかは、税理士と一緒に決めておくと後で困りません。

撮影機材やパソコンの扱い

個人で買ったカメラや編集用のパソコンを会社で使う時は、会社に売る形にするか、個人のまま使うかを決めておきましょう。判断は税理士に確認してみてください。

会社にした後、毎年やること

個人の時は、確定申告を年に1回出せば済んでいましたよね。

会社にすると、法人税の確定申告を事業年度終了日の翌日から2か月以内に出すことになります。決算書を作る作業も毎年あります。

自分に役員報酬を払うと、源泉所得税を納める手続きも加わります。原則は支払った月の翌月10日までです。給与の支給人員が常時10人未満なら、納期の特例を使って、1月から6月分を7月10日、7月から12月分を翌年1月20日にまとめて納めることもできます。

ほかにも、年末調整や、翌年1月31日までの法定調書の提出があります。『動画を作る時間が減るのは困る』という方は、どこまでを税理士に任せるかを先に決めておくと楽です。

法人化の手続きそのものは、会社設立の税理士の選び方と流れにまとめています。動画まわりの近い働き方は、動画編集者の法人化の目安も参考になります。

収益が安定してきて外注費の管理が大変、企業案件の契約を法人でまとめたい、切り替え時期の売上の分け方が分からない。こんな状況なら、顧問税理士を探して切り替えの段取りから相談してみると安心です。

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よくある質問

YouTuberは収益がいくらになったら法人化すべきですか?

公的な基準はありません。経費や外注費のかかり方で利益が大きく変わるので、収益の額だけで決めず、個人と法人の手取りを税理士に試算してもらうのがおすすめです。

法人化したら、チャンネルを作り直す必要がありますか?

チャンネルの所有者や収益の受け取り先を移せるかは、プラットフォームの規約や手順によります。作り直す前に、ヘルプで最新の手順を確認してみてください。

法人の税理士費用はどのくらいですか?

税理士ドットコムが示す目安では、年間売上1,000万円から3,000万円未満の法人で、毎月訪問の顧問料が30,000円から、決算料が120,000円からです。記帳代行を頼むと月5,000円からの上乗せが目安とされています。

まとめ

この記事の要点
  • YouTuberの法人化は、利益の安定と外注や企業案件の増え方で考える
  • 会社を作っても、チャンネルと収益の受け取り先は自分で切り替える
  • 切り替えた月の売上をどちらに入れるかは税理士と決めておく
  • 社長1人でも社会保険に入り、役員報酬は期のはじめに決める
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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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