税理士の無料相談の使い方|顧問契約の前に相談して確かめること

税理士の無料相談の使い方と顧問契約前に確かめることを解説する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

税金のことで困っているけれど、いきなりお金を払って税理士に頼むのは不安。まずは無料で相談してみたい、と考えている方は多いはずです。

結論から言うと、税理士に無料で相談できる窓口はいくつもあります。この記事を読めば、窓口ごとの違いと、顧問契約の前に無料相談で確かめておきたいことが分かります。

税理士に無料で相談することはできるの?

先に結論

税理士には無料で相談できます。主な窓口は、税理士事務所の初回面談、税理士会の無料相談会や電話相談、税理士紹介サービスの面談の3つです。1回きりの疑問を解決したいなら税理士会の相談、顧問を探したいなら事務所や紹介サービスの面談が向いています。

『無料って、結局あとで高い契約を勧められるんでしょ?』と身構えてしまいますよね。

実は、無料相談の多くは「お互いの相性を確かめる場」として用意されています。相談したからといって、その場で契約しなければいけないわけではありません。

ここで一つ知っておきたいのが、税務の相談を受けられる人の範囲です。国税庁の案内では、税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の仕事で、税理士でない人は無償でも行えないとされています。

つまり、具体的な税金の計算について答えをもらうなら、相手が税理士かどうかを確かめておくことが大切なんです。税理士かどうかは、日本税理士会連合会が運営する「税理士情報検索サイト」で調べられます。日税連の案内では、税理士と税理士法人は事務所の所在地を管轄する税理士会に所属し、日税連に登録されているそうです。

無料で相談できる窓口はどこ?

無料相談の窓口は、目的によって向き不向きがあります。主な窓口を表にまとめました。

窓口相談の相手向いている相談気をつけたい点
税理士事務所の初回面談その事務所の税理士顧問契約や申告の依頼を考えている時無料の範囲や時間は事務所ごとに違う
税理士会の無料相談会税理士会の税理士1回で済む疑問を聞きたい時日程や利用条件は各税理士会に確認
税理士会の電話相談税理士自宅から手軽に聞きたい時個別の書類を見ながらの相談には向かない
税理士紹介サービスサービスの担当者と紹介された税理士自分に合う顧問税理士を探したい時紹介の範囲や面談の形はサービスごとに違う
税務署の電話相談センター国税局の職員等制度の一般的な仕組みを知りたい時個別の判断や節税の提案は受けられない
税理士に無料で相談できる窓口の種類と向いている相談を比べた図解

税理士事務所の初回面談

多くの事務所が、顧問契約の前に面談の場を設けています。事務所の雰囲気や、担当してくれる人の話し方を直接確かめられるのがよいところです。

ただ、無料になる時間や回数は事務所によって違います。予約の時に『初回の面談は無料ですか?』と聞いておくと安心です。

税理士会の無料相談会と電話相談

日本税理士会連合会の案内では、全国15の税理士会が、税理士記念日の2月23日を中心に無料の税務相談会やセミナーを開いています。

また、日本税務研究センターと連携した電話による税務相談室が、2008年7月から運営されています。利用条件や時間は、各税理士会の案内で確かめてみてください。詳しくは日本税理士会連合会の相談会の案内に載っています。

税理士会の相談は、1回で解決する疑問に向いています。継続して記帳や申告を見てもらう話には向かないので、そこは覚えておきましょう。

税理士紹介サービスの面談

紹介サービスでは、担当者が希望を聞いたうえで税理士を紹介し、面談の場を作ってくれます。自分で何件も事務所に連絡しなくて済むのが助かる点ですね。

断りづらい時の連絡を担当者が代わりにしてくれるサービスもあります。どこまで対応してくれるかは、サービスごとに確かめてみてください。

税務署の電話相談はどう違う?

税務署にも無料の電話相談の窓口があります。ただ、答えてくれるのは制度の一般的な説明で、あなたの事業に合わせた提案ではありません。違いは税務署の無料相談と税理士の相談の違いで詳しく解説しています。

無料相談で聞けること・聞けないこと

『無料相談で、どこまで聞いていいの?』と迷う方も多いですよね。ここが大事なところです。

無料相談は、限られた時間の中で行われることがほとんどです。聞けることと、有料の依頼になりやすいことの目安は次のとおりです。

聞けることが多い内容有料の依頼になりやすい内容
確定申告や決算で何をすればよいか申告書や決算書を作ってもらうこと
顧問契約で頼める範囲と料金の決まり方毎月の帳簿のチェックや記帳代行
法人化を考える時に見ておく点法人化した場合の税額の細かい試算
税務調査の連絡が来た時の流れ税務調査の立会い
今の税理士の料金が高いかの目安今の申告書を全部見直してもらうこと

無料相談でつかめるのは、大まかな方向性です。実際の書類づくりや継続した対応は、契約してから頼む形になるんですね。

相談料が有料になる場合の目安は税理士の相談料の相場で確かめてみてください。

顧問契約の前に無料相談で確かめておきたいこと

顧問を探すための面談なら、相談の時間は「この税理士に任せて大丈夫か」を見極める時間です。聞いておきたい項目をまとめました。

面談で確かめたい質問
  • 月額の顧問料と決算料・確定申告料の内訳はどうなっているか
  • 記帳はこちらで付けるのか、事務所に任せられるのか
  • 連絡の手段(メール・チャット・電話)と返事が来るまでの目安
  • 担当は税理士本人か、事務所のスタッフか
  • 税務調査の立会いは契約に含まれるか、別料金か
  • 今使っている会計ソフトにそのまま対応してもらえるか

全部聞く時間がなければ、料金の内訳と連絡の手段だけでも確かめておきましょう。この2つは、契約後の不満につながりやすいところです。

面談では、例えばこんなふうに聞いてみてください。

「顧問料の中には、決算の作業も入っていますか?」
「決算料は別で、年に1回いただいています。金額は売上の規模で変わります」

その場で内訳をはっきり答えてくれるかどうかも、判断材料になります。

税理士の無料相談を予約してから顧問契約を決めるまでの流れを示した図解

顧問料の目安も知っておく

税理士の報酬には、公的な基準がありません。税理士会の報酬規定は平成14年3月31日に廃止され、今は依頼の内容に応じて税理士が金額を示す形です。

参考までに、税理士ドットコムが示している顧問料の目安(毎月訪問の場合)は次のとおりです。あくまで民間の目安で、統計ではありません。

依頼する人と年間売上顧問料(月額)決算料・確定申告料
個人事業主・1,000万円未満20,000円〜80,000円〜
個人事業主・1,000万〜3,000万円未満25,000円〜100,000円〜
法人・1,000万円未満25,000円〜100,000円〜
法人・1,000万〜3,000万円未満30,000円〜120,000円〜
法人・3,000万〜5,000万円未満35,000円〜140,000円〜

面談で示された金額がこの目安から大きく外れる時は、理由を聞いてみるとよいですよ。決まり方は税理士の顧問料相場で詳しく解説しています。

自分の場合はどこに相談すればいい?

『結局、自分はどの窓口を使えばいいの?』という方のために、よくあるケースで考えてみましょう。

例1:年商800万円で、初めて青色申告をするフリーランスのデザイナー

この場合は、まず税理士会の無料相談会や電話相談で、帳簿の付け方や申告の流れを聞いてみるのがおすすめです。1回の相談で、何をそろえればよいかが分かることも多いです。

そのうえで、記帳まで任せたいと感じたら、事務所の初回面談に進めば大丈夫です。スポットで確定申告だけ頼むという選び方もあります。

税理士ドットコムが示す目安では、個人事業主の青色申告(売上1,000万円未満)を確定申告だけ頼む場合は7万円〜とされています。顧問契約にするかスポットで頼むかは、毎月の取引の量で考えてみてください。

例2:年商3,000万円で、従業員が4人いる飲食店の会社

従業員がいる会社は、給与の源泉徴収や年末調整など、毎月・毎年の手続きが続きます。1回の相談では済まないことが多いので、顧問を探す前提で面談を受けるのが向いています。

事務所を何件も比べる時間がない時は、紹介サービスで条件に合う税理士を何人か紹介してもらう方法もあります。

面談では、給与計算や年末調整まで頼めるか、現金売上の記帳をどう進めるかを聞いておきましょう。飲食店ならではの取引に慣れているかどうかが、ここで見えてきます。

状況向いている窓口次の一手
1回で済む疑問がある税理士会の無料相談会・電話相談解決すればそれで終わり
申告だけ頼みたい税理士事務所の初回面談見積もりをもらってスポット依頼
記帳や決算を継続して見てほしい事務所の面談・紹介サービス複数の税理士と面談して比べる
今の税理士を見直したい紹介サービス・事務所の面談今の料金と対応範囲を伝えて相談

売上が伸びて記帳が追いつかない、法人化を考えている、今の税理士の料金や対応に迷いがある。こんな状況なら、無料の面談をきっかけに顧問税理士を探してみると話が早く進みます。

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無料相談の前に準備しておくもの

限られた時間を有効に使うには、準備がものを言います。次の物を手元にそろえておきましょう。

相談の前にやっておくこと
  1. 前年の確定申告書や決算書の控えを用意する
  2. 直近の売上と経費の大まかな金額をメモしておく
  3. 聞きたいことを3つほどに絞って書き出す
  4. 今の税理士がいる場合は、顧問料と頼んでいる範囲をまとめておく
  5. 相談後に比べられるよう、聞いた内容をメモする紙を用意する

聞きたいことが多すぎると、時間内に終わらないことも。『これだけは今日聞きたい』という順番を決めておくと、相談がぐっと実りあるものになります。

電話で相談する時のコツは税理士の無料相談を電話でする方法でも紹介しています。

無料相談の後はどう進める?

相談が終わったら、その場で決めなくて大丈夫です。持ち帰って、聞いた内容を比べてみてください。

顧問を探している場合は、2〜3人の税理士と話してみると違いがよく分かります。料金だけでなく、説明の分かりやすさや返事の速さも比べてみましょう。

『面談したけど、合わない気がする』という時は、正直に断ってかまいません。断る時は、例えばこんな一言で十分です。

「今回は別の事務所にお願いすることにしました。ありがとうございました」

相手もお断りには慣れています。気まずさから契約してしまうほうが、後で困ることになりますよね。

もし紹介サービス経由なら、担当者に断りの連絡をお願いできる場合もあります。自分で言いにくい時は、利用前にそこを確かめておくと気が楽です。

無料相談でよくある失敗

せっかく相談しても、後から『聞いておけばよかった』と感じることもあります。よくあるのは次のようなケースです。

よくある失敗
  • 料金の総額だけ聞いて、決算料や年末調整の費用が別だと後で知った
  • 面談に来たのは税理士本人だったのに、契約後の担当はスタッフだった
  • 記帳を自分でやる前提なのか、任せる前提なのかを話していなかった
  • 返事が来るまでの日数を聞かず、急ぎの時に連絡がつかなかった

どれも、面談の時に一言聞いておけば防げたことばかりです。聞きづらいと感じるかもしれませんが、税理士の側も契約前に確かめてもらえるほうが助かるはずです。

例えば、料金の話はこんなふうに切り出すと自然です。

「月々の顧問料のほかに、年に1回かかる費用はありますか?」

この一言で、決算料や年末調整の費用をまとめて確かめられますよ。

相談先の探し方そのものは税理士に相談するにはにもまとめています。

税理士を何人か比べたい、自分で事務所を探す時間がない、断りの連絡まで任せたい。こんな方は、無料で税理士を紹介してもらえるサービスを使ってみるのも一つの方法です。

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よくある質問

税理士の無料相談は何回まで受けられますか?

窓口によって違います。事務所の初回面談は1回だけのことが多く、税理士会の相談会は開催日ごとに受け付けています。回数や時間は、予約の時に確かめておきましょう。

無料相談をしたら、その税理士と契約しないといけませんか?

契約しなければいけないわけではありません。話を聞いたうえで、ほかの税理士と比べてから決めてかまいません。

個人事業主でも無料相談を受けられますか?

受けられます。税理士会の相談会や電話相談は個人の方も使えますし、個人事業主向けの面談を設けている事務所も多くあります。

税理士ではない人に税金の相談をしてもいいですか?

一般的な情報を聞くだけなら問題ありません。ただ、具体的な税額の計算などの税務相談は、国税庁の案内では税理士でない人は無償でも行えないとされています。相手が税理士かどうかを確かめておきましょう。

無料相談はオンラインでもできますか?

オンラインでの面談に対応している事務所や紹介サービスもあります。対応しているかどうかは、申し込みの時に聞いてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 税理士には、事務所の初回面談・税理士会の相談・紹介サービスなどで無料相談できる
  • 1回で済む疑問は税理士会、顧問探しは事務所の面談や紹介サービスが向いている
  • 顧問契約の前には、料金の内訳と連絡の手段を確かめておく
  • 税務相談は税理士の仕事なので、相手が税理士かどうかを確かめる
  • 相談したら、その場で決めずに2〜3人を比べてみる
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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