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社員は自分だけの会社なのに、毎月の顧問料を払う意味があるのか。一人社長なら一度は考えますよね。
結論から言うと、法人である以上、決算と法人税の申告だけは税理士に頼むケースが多いです。毎月の顧問まで要るかは、売上や取引の数で変わります。
この記事では、一人社長が「自分で・スポット・顧問」のどれを選ぶかの目安が分かります。
一人社長に税理士は必要?結論から
一人社長でも、法人の決算と申告は個人の確定申告より手間が多く、決算申告だけでも税理士に頼む会社が多いです。取引が少なく経理に慣れているなら自分でも可能ですが、売上が伸びた時や人を雇った時が顧問を考えるタイミングです。
法人には税理士をつける義務はありません。自分で決算をして申告することもできます。
ただ、法人税の確定申告は事業年度が終わった日の翌日から2か月以内です。消費税の申告が要る会社なら、こちらも2か月以内に出します。
決算書、法人税・地方税の申告書、勘定科目の内訳書。個人の確定申告と比べて、作る書類が一気に増えるんです。
『会計ソフトがあるから大丈夫では?』と思う方も多いはずです。帳簿づけはソフトでかなり楽になります。ただ、決算で減価償却や未払い・前払いを整える作業は、慣れないと時間がかかります。
中小企業が税理士を必要とする場面は?
一人社長の会社でも、中小企業として税理士が必要になる場面はだいたい決まっています。
例えば、こんな場面です。
- 決算期が近づいて、何から手をつけるか分からない
- 役員報酬をいくらにするか決めたい
- 家族を役員や従業員にして給与を払い始めた
- 取引先からインボイスの登録を求められた
- 金融機関から融資の相談をしたい
- 税務署から調査の連絡が来た
給与を払い始めると、源泉所得税を原則として翌月10日までに納め、年末には年末調整も行います。給与の支給人員が常時10人未満なら、納期の特例で年2回(7月10日と翌年1月20日)にまとめることもできます。
税務調査の連絡は、原則として電話で事前に来ます。税務代理権限証書を出している税理士がいれば、事前に同意しておくことで税理士に通知してもらうこともできます。
こんなやり取りを想像してみてください。
「来月、帳簿を拝見したいのですが」
「顧問の税理士と日程を相談して、折り返しますね」
一人で対応するのか、窓口を任せられるのか。この差は気持ちの面でも大きいですよね。
家族を役員にした時は特に相談しておきたい
一人社長の会社では、配偶者を役員にしたり、家族に経理を手伝ってもらって給与を払ったりすることがよくあります。
『家族だから、いくら払ってもいいのでは』と考える方もいるはずです。ただ、実際の働きぶりと比べて高すぎる給与は、経費として認められないこともあります。
役員報酬も、期の途中で気軽に上げ下げすると経費にならない部分が出ることがあります。金額を決める前に、税理士に確認してみてください。
家族への給与が始まると、源泉徴収や年末調整の事務も毎年発生します。一人社長でも、実質的には「人を雇っている会社」と同じ手間が出てくるんです。
自分でやる・スポット・顧問の分かれ目
一人社長の状況別に、どの頼み方が合いやすいかを表にしてみました。
| 会社の状況 | 合いやすい頼み方 | 理由 |
|---|---|---|
| 設立1期目で取引が少なく、経理に慣れている | 自分で、または決算申告だけスポット | 毎月の相談ごとが少ない |
| 売上が伸びて記帳が追いつかない | 顧問契約(記帳代行つき) | 毎月の帳簿づけを任せられる |
| 家族を役員・従業員にして給与を払っている | 顧問契約 | 源泉徴収・年末調整が毎年発生する |
| 融資を受けたい、事業を広げたい | 顧問契約 | 決算書の見せ方や事業計画を相談できる |
| 取引は少ないが、決算だけ不安 | 決算申告のスポット依頼 | 年1回だけ頼めば足りる |

例えば、ITのフリーランスが法人化して、売上の大半が1〜2社からの業務委託というケース。取引の数が少ないので、決算申告だけスポットで頼む形が合いやすいです。
逆に、年商3,000万円ほどで仕入れと外注が多い小売の会社なら、取引が多く帳簿も複雑になります。この場合は顧問契約で毎月見てもらうほうが、決算期に慌てずに済みます。
迷った時は、まず1期分だけ決算申告を頼んでみる方法もあります。税理士が作った決算書を見ると、自分の帳簿のどこが足りなかったかが分かり、翌年から自分でやるか顧問にするかを決めやすくなります。
どの形にするか決めたら、初回相談で今の帳簿や取引の量を見せて、見積もりをもらう流れになります。手順は税理士に依頼する流れで確認してみてください。
費用はどのくらい?一人社長が確認したい目安
顧問をつけるか迷う一番の理由は、やっぱり費用ですよね。
税理士ドットコムが示す目安では、年間売上1,000万円未満の法人で、毎月訪問の顧問料が25,000円〜、6か月に一度の訪問なら15,000円〜です。決算料は100,000円〜とされています。
決算申告だけを頼む場合は、15万〜25万円が目安とされています。顧問契約とセットの場合は、月額顧問料の4〜6か月分という目安も示されています。
ただ、これは民間の目安です。税理士の報酬基準は2002年に廃止されていて、今は事務所ごとに自由に決めています。
『安いところを選べばいいのでは』と思うかもしれません。金額だけで比べると、含まれる仕事が違って後から追加料金が出ることもあります。
例えば、月額は低めでも決算料や年末調整が別料金で、1年の合計にすると差がなかった、ということもあります。比べる時は、月額ではなく1年間の合計で見てみてください。
もう1つの見方が、自分の時間です。決算の時期に本業の手を止めて、何日も帳簿と向き合う。その時間で本業の仕事を受けられたなら、税理士に任せたほうが得になる場合もありますよ!
- 決算に自分がかけている時間と、その時間で本業ならいくら稼げるか
- 給与を払っている人がいるか(源泉徴収・年末調整の有無)
- 融資や事業拡大の予定があるか
- 月額に記帳代行や決算料が含まれているか
- 連絡はメール・チャット中心でよいか(訪問回数で料金が変わる)
決算の時期が近いのに準備が進んでいない、家族に給与を払い始めた、融資の相談をしたい。こんな一人社長なら、顧問税理士を探しておくとかなり楽になります。
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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。
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顧問料の決まり方は顧問料の相場で詳しく書いています。顧問をつけない場合に気をつけたい点は税理士がいない会社のリスクも参考にしてみてください。
よくある質問
一人社長が自分で決算申告をしても問題ありませんか?
法律上は問題ありません。法人に税理士をつける義務はないからです。ただ、決算書や法人税の申告書は個人の確定申告より作る書類が多いので、経理に慣れていない場合は決算申告だけでも頼むと安心です。
役員報酬の決め方も税理士に相談できますか?
相談できます。具体的な税額に関わる質問への回答は税理士の業務にあたります。会社と個人の税金や社会保険料のバランスで考えるので、決める前に聞いてみてください。
顧問をつけると融資に有利になりますか?
一概には言えません。ただ、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金では、認定経営革新等支援機関(税理士なども認定される)の指導と助言を受けて事業計画書を作った人が特別利率Aの対象と案内されています。詳しくは顧問税理士と銀行の評価も見てみてください。
まとめ
- 一人社長に税理士をつける義務はないが、法人の決算申告は手間が多い
- 法人税の申告は事業年度終了の翌日から2か月以内
- 取引が少なければ決算申告だけのスポット依頼も選べる
- 給与の支払い、売上の伸び、融資の予定が顧問を考えるタイミング
- 費用は民間の目安で比べ、含まれる仕事を契約前に確かめておく





