開業前に税理士へ相談すべきこと|開業届や青色申告の判断の目安

開業前に税理士へ相談すべきことを解説する記事のアイキャッチ

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独立の日が近づいてきて、税金の手続きを何から始めればいいのか分からない。そんな不安を抱えている方も多いはずです。

結論から言うと、開業前の相談で大事なのは「青色申告をどうするか」と「最初の年の届出の期限」です。この記事を読めば、開業前に税理士へ聞いておきたいことと、自分でやるか頼むかの目安が分かります。

開業前に税理士へ相談したほうがいい?

先に結論

開業前に税理士へ相談すると、青色申告の承認申請やインボイス登録などの届出を、期限に間に合う形で決められます。国税庁の案内では、1月16日以後に開業した場合の青色申告の承認申請は、開業の日から2か月以内です。期限のある手続きが多いので、開業の日が決まった段階で一度相談しておくと安心です。

『まだ売上もないのに、税理士に相談するのは早すぎるかな』と思いますよね。

実は、開業前こそ相談しやすい時期なんです。最初の年の選び方で、その後の記帳のやり方や節税の幅が変わってきます。

例えば、こんな場面を考えてみてください。

「開業して3か月たってから青色申告を知りました」<br>「1月16日以後の開業なら申請の期限は開業から2か月なので、その年は白色申告になってしまいますね」

あとから気づいても取り戻せない手続きがある。ここが開業前に相談しておきたい大きな理由です。

開業前に決めておきたい届出と期限

開業前に税理士と決めておきたい青色申告、インボイス登録、人を雇うかの3つを示した図解

国税庁のタックスアンサーには、新たに事業を始めた時の届出がまとめられています。主なものを表にしました。

届出書提出期限(国税庁の案内)相談したいこと
個人事業の開廃業等届出書事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限まで開業日をいつにするか
所得税の青色申告承認申請書原則その年の3月15日まで。1月16日以後に開業した場合は開業の日から2か月以内青色申告にするか
青色事業専従者給与に関する届出書原則その年の3月15日まで。1月16日以後に開業した場合などはその日から2か月以内家族に給与を払うか
給与支払事務所等の開設届出書開設の日から1か月以内人を雇うか
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書随時給与の支給人員が常時10人未満か
適格請求書発行事業者の登録申請書免税事業者は登録希望日(提出日から15日以降)を書いて提出インボイス登録をするか

届出の一覧は国税庁 タックスアンサー No.2090 新たに事業を始めたときの届出などで確認できます。

全部を自分で出すこともできます。ただ、どれを出すべきかは事業の中身で変わるので、迷ったら税理士に聞いてみてください。

青色申告にするかは開業前に決めておきたい

『青色申告がいいとは聞くけど、何が違うの?』という方も多いですよね。

国税庁の案内では、青色申告の主な特典は次の通りです。

  • 複式簿記で記帳し、貸借対照表と損益計算書を付けて期限内に申告すると、最高55万円の青色申告特別控除
  • さらに電子帳簿保存かe-Taxでの申告をすると、最高65万円の控除
  • それ以外の青色申告者は最高10万円の控除
  • 家族に払う給与を、届け出た範囲で必要経費にできる
  • 赤字(純損失)を翌年以後3年間繰り越せる

詳しくは国税庁 タックスアンサー No.2070 青色申告制度にまとまっています。

ただ、控除を受けるには、日々の取引をきちんと記帳する必要があります。帳簿や書類は原則7年間の保存です。

『記帳を続けられるか自信がない』という方は、ここを税理士と話しておくと安心です。会計ソフトの選び方や、記帳を自分でやるか任せるかまで一緒に決められます。

インボイスや融資も開業前の相談で聞いておく

取引先が会社の場合、インボイス登録をするかどうかは開業前から考えておきたいところです。

インボイス制度は令和5年10月1日に始まりました。免税事業者が登録して課税事業者になった場合、令和5年10月1日から令和8年9月30日の日の属する課税期間は、納付税額を売上税額の2割にできる特例があります。

さらに、小規模な個人事業者には、令和9年・令和10年の課税期間に3割にできる特例が新しく設けられています。どれが使えるかは事業の状況で変わるので、判断は税理士に確認してみてください。

開業資金を借りたい方は、融資の相談も一緒にしておくと話が早いです。日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金は、融資限度額が7,200万円です。

事業計画を自分で作り、税理士などの認定経営革新等支援機関から指導や助言を受けていると、特別利率Aの対象になります。融資を考えているなら、相談の時に伝えておきましょう。

開業前の相談で用意しておくもの

相談の前に、次のものをメモにしておくと短い時間でも中身の濃い話ができます。

開業前の相談で用意しておくもの
  • 開業予定日と、事業の内容
  • 1年目の売上と経費の見込み
  • 取引先が個人か会社か(インボイス登録の判断に使う)
  • 家族に手伝ってもらうか、人を雇うか
  • 開業資金を借りる予定があるか

相談先は、税理士会の無料相談や、税理士事務所の初回相談などいくつかあります。使い分けは税理士の無料相談の使い方で、個人事業主がどこまで無料で聞けるかは個人事業主が税理士に相談するにはで詳しく紹介しています。

自分でやるか税理士に頼むかの目安

開業前の手続きを、全部税理士に頼まなくてもかまいません。事業の規模や、記帳にかけられる時間で決めてかまいません。

開業する人の状況おすすめの頼み方理由
副業から始める・売上が小さい見込み自分で手続き、迷った点だけ相談届出の数が少なく、費用をかけずに済む
フリーランスで売上1,000万円前後を見込む開業前に相談、申告はスポットか顧問青色申告やインボイスの判断で差が出やすい
人を雇う・店舗を持つ開業前から顧問契約を検討給与や源泉所得税の手続きが毎月発生する
いずれ会社にしたい開業前に相談して将来の計画も話す法人成りの時期を見ながら記帳できる

税理士の報酬には公的な基準がありません。目安として、税理士ドットコムが示す個人事業主の確定申告のみの費用は、白色で5万円から、売上1,000万円未満の青色で7万円からです。

人を雇う予定がある、店舗を構えて取引が多くなりそう。そんな方は、開業の段階から顧問税理士を探しておくと楽です。会社にする時期まで一緒に考えたい方は、法人成りのタイミングの相談も読んでみてください。

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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

開業届はいつまでに出せばいいですか?

国税庁の案内(令和8年4月1日現在法令等)では、個人事業の開廃業等届出書の提出期限は、事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限までです。青色申告の承認申請はそれより早い期限があるので、あわせて確認しておきましょう。

青色申告の申請を出し忘れたらどうなりますか?

期限を過ぎると、その年は青色申告の特典を受けられません。1月16日以後に開業した場合の期限は開業の日から2か月以内なので、開業日が決まったら早めに準備しておきましょう。

開業前の相談は無料でできますか?

税理士会の無料相談会や、初回の相談を無料にしている事務所もあります。条件は相談先ごとに違うので、申し込む前に確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 開業前の相談で大事なのは、青色申告と最初の年の届出の期限
  • 1月16日以後の開業なら、青色申告の承認申請は開業から2か月以内
  • インボイス登録や融資も、開業前に相談しておくと判断しやすい
  • 人を雇う・店舗を持つなら、開業時から顧問税理士を検討すると楽
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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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