フランチャイズ加盟店の法人化の目安は?本部との加盟契約の名義変更が必要か

フランチャイズ加盟店が法人化を考える目安と、本部との加盟契約の名義の扱いを解説する記事のアイキャッチ

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フランチャイズのお店が軌道に乗ってきて、『そろそろ会社にしたほうが得なのかな』と考え始めたオーナーさんも多いはずです。

結論から言うと、フランチャイズ加盟店の法人化は、税金の損得より先に「本部との加盟契約を会社に移せるか」を確かめるのが出発点です。

この記事では、加盟店が法人化を考える目安と、本部や税理士に確認しておきたいことが分かります。

フランチャイズ加盟店が法人化を考える目安は?

先に結論

加盟店の法人化に公的な基準額はありません。利益が数年続けて安定している、2店舗目を任されそう、スタッフが増えて給与の手続きが重くなってきた。こうした変化が重なった時が、本部の契約条件を確かめたうえで税理士に試算を頼む目安です。

フランチャイズのお店は、看板も商品も仕組みも本部のものですよね。

だからこそ、個人のオーナーが自分の判断だけで会社に切り替えられるとは限らないんです。加盟契約の中に、名義や契約の引き継ぎについての決まりがあることが多いからです。

まずは自分のお店の状況に近い所を見てみてください。

お店の状況考え方の目安
1店舗をオーナー中心で回している個人のまま帳簿と申告を整えるのが先
1店舗だが利益が数年安定している本部の条件を確かめて、手取りの試算を頼む
2店舗目の打診が本部から来ている出店の契約を会社名義で結べるかを先に確認
複数店舗でスタッフが多い給与や社会保険も含めて法人化を検討する

例えば、年商3,000万円の飲食フランチャイズを1店舗、夫婦とアルバイトで回しているケースです。この場合は、まずは個人のまま、売上と仕入れの記帳を本部の仕組みとそろえておくのが先になります。

一方で、2店舗を運営していて、本部から3店舗目の話が来ているケースもあります。こうなると、契約の名義、借入、スタッフの手続きをまとめて考える時期なので、法人化の試算をする価値があります。

本部との加盟契約は会社名義に変える必要がある?

ここが加盟店の法人化で大事なところです。

個人で加盟した場合、契約の相手はあくまでオーナー個人です。会社を作っても、契約が自動で会社に移るわけではありません。

『会社にしたら、そのまま会社のお店になるんでしょ?』と思いますよね。ただ、契約の名義を変えるには、本部の承諾が要ることが多いんです。新しく契約を結び直す形になる本部もあります。

加盟金や保証金をもう一度求められるのか、契約期間がリセットされるのか。こうした条件は本部ごと、契約ごとに違います。

本部への聞き方の例

本部の担当者には、遠回しにせず聞いてしまうのが早いです。

「法人化を考えているのですが、今の加盟契約は会社名義に変えられますか」

「承諾をいただけるなら、手続きと費用を教えてもらえますか」

法人化の前に本部へ確認したいこと
  • 加盟契約を会社名義に変更できるか、契約の結び直しになるか
  • 名義変更で加盟金や保証金、契約期間の扱いが変わるか
  • オーナー個人の連帯保証を求められるか
  • 店舗の賃貸借契約を本部経由で結んでいる場合、その名義をどうするか
  • 本部が用意している売上管理や会計の仕組みを、会社でもそのまま使えるか
フランチャイズ加盟店が法人化する前に本部へ確認したい名義の3点を示した図解

契約の名義を個人のままにして、お店の運営だけ会社にする形が使えるかどうかも、本部の考え次第です。お金の流れが分かりにくくなるので、どう扱うかは税理士にも確認しておきましょう。

法人化すると税金と手続きはどう変わる?

加盟店の売上は、現金やキャッシュレス決済で毎日入ってきますよね。

本部への支払いもロイヤリティや仕入れ代金として毎月出ていきます。会社にすると、こうしたお金の流れを会社の帳簿で管理し直すことになります。

法人税と所得税の違い

国税庁の説明では、資本金1億円以下などの中小法人の法人税率は、所得のうち年800万円以下の部分が15%、800万円を超える部分が23.2%です(国税庁 No.5759 法人税の税率)。

ただ、税率だけを比べても損得は分かりません。オーナーの役員報酬をいくらにするか、社会保険料がどれだけ増えるかで、手取りが大きく変わるからです。

消費税の判定がやり直しになる

国税庁のタックスアンサーでは、基準期間の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として消費税の納税義務が免除されます。新しく作った会社は、1期目と2期目に基準期間がないので、原則として納税義務が免除されます(国税庁 No.6501 納税義務の免除)。

ただし、資本金1,000万円以上で設立した会社や、インボイスの登録をしている会社は免除されません。特定期間の課税売上高が1,000万円を超える場合も同じです。

加盟店は売上が大きくなりやすいので、ここは見落とせません。法人化の時期と資本金は、税理士と相談して決めてみてください。

スタッフの給与の手続き

スタッフを雇っていると、給与から源泉所得税を預かって納めます。原則は支払った月の翌月10日までで、給与を払う人が常時10人未満なら、半年ごとにまとめて納める納期の特例もあります。

法人になると、これに加えて社会保険の扱いも変わります。日本年金機構の説明では、株式会社などの法人の事業所は、事業主のみの場合も含めて厚生年金保険の適用事業所です(日本年金機構 適用事業所と被保険者)。

個人のお店では業種によって加入しなくてよかった場合でも、会社にすると条件に当たるスタッフは加入することになります。保険料の会社負担分は、毎月の固定費に加わります。

加盟店の法人化は税理士に何を頼めばいい?

法人化の手続きそのものの流れは、会社設立の税理士の選び方と流れにまとめています。

『税理士なら誰でも同じでは?』と思うかもしれません。ただ、加盟店の場合は、本部の仕組みと会社の帳簿をどうつなぐかが、税理士に頼むポイントになります。本部から届く売上や仕入れの明細を、会社の決算にどう取り込むか。ここに慣れている税理士だと話が早いです。

人を雇う店舗型の事業でどう考えるかは、パーソナルジムの法人化の目安や美容室の法人化の目安も参考になります。

費用の目安も見ておきましょう。税理士ドットコムが示す目安では、年間売上3,000万円から5,000万円未満の法人で、毎月訪問の顧問料が35,000円から、決算料が140,000円からとされています。あくまで民間の目安なので、見積もりで確かめてみてください。

2店舗目の打診が来ている、スタッフが増えて給与や社会保険の手続きが追いつかない、本部との契約の切り替えも含めて相談したい。こんな状況なら、店舗ビジネスの経理に慣れた顧問税理士を探しておくと、法人化の判断までまとめて相談できます。

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よくある質問

フランチャイズ加盟店は年商いくらで法人化すべきですか?

公的な基準はありません。本部との契約条件や、役員報酬と社会保険料の負担で手取りが変わるので、売上だけで決めず、税理士に試算を頼んでみてください。

法人化しても加盟契約は個人名義のままで大丈夫ですか?

本部の考え方と契約内容によります。名義を変えるには本部の承諾が要ることが多いので、法人化の前に本部へ確認しておきましょう。お金の流れの扱いは税理士にも確認が必要です。

法人化すると消費税はかからなくなりますか?

新しい会社は1期目と2期目が原則として免除されますが、資本金1,000万円以上の会社やインボイス登録をしている会社は免除されません。特定期間の売上でも判定されるので、税理士に確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 加盟店の法人化に公的な目安額はなく、利益の安定や店舗数で考える
  • 加盟契約は自動では会社に移らず、本部の承諾が要ることが多い
  • 法人化すると消費税の判定や社会保険の扱いが変わる
  • 本部の仕組みと会社の帳簿をつなげる税理士だと相談が早い
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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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