税務調査の途中から税理士に頼める?依頼の流れと費用の考え方

税務調査の途中から税理士に依頼する流れと費用の考え方を解説する記事のアイキャッチ

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税務調査が始まって、調査官とのやり取りに不安を感じている。いまからでも税理士に頼めるのか、と悩んでいる方は多いはずです。

結論から言うと、税務調査の途中からでも税理士に頼むことはできます。この記事を読めば、途中で頼むと何が変わるのか、頼むまでの流れと費用の考え方が分かります。

税務調査の途中から税理士に頼めるの?

先に結論

税務調査の途中からでも、税理士に依頼できます。税理士が「税務代理権限証書」を税務署に出せば、その後は税理士が立ち会い、あなたの代わりに説明や主張をしてくれます。調査が終わる前、とくに修正申告を勧められる前に相談するのが安心です。

『もう調査官が来てしまったし、今さら頼んでも遅いよね』と思っていませんか。

実は、そんなことはないんです。税理士が税務代理をする時は、税務代理権限証書という書類を税務署に出します。国税庁の案内では、この書類は随時提出でき、e-Taxでも出せるとされています。

調査の立会いは、税理士の仕事である「税務代理」に含まれます。逆に言うと、税理士ではない人が代わりに主張することは原則できません。

国税庁のFAQでも、調査の場で納税者の代わりに主張や説明をするのは税務代理にあたるので、原則として税務代理人しかできないと書かれています。いつも記帳を手伝ってくれている家族や知人がいても、代わりに言い返してもらうことはできないんですね。

途中から頼むと何が変わる?

ここが大事なところです。税理士が入ると、調査官とのやり取りの窓口がはっきりします。

自分だけで対応する場合と、途中から税理士に頼んだ場合の違いを表にまとめました。

場面自分だけで対応途中から税理士に頼む
調査官の質問その場で自分が答える税理士が同席し、答え方を一緒に考える
次回の日程調整自分で調査官と話す税理士と相談して調査官に伝える
指摘された内容の確認税法の根拠を自分で調べる税理士が根拠を確かめ、主張できる所を探す
調査結果の説明原則として本人が聞く同意すれば税理士だけに説明してもらうこともできる
修正申告を勧められた時応じるか自分で判断する内容を確かめてから応じるか決められる
税務調査の途中から税理士に頼んだ時に変わることをまとめた図解

『修正申告を勧められたら、断れないんでしょ?』と思う方もいますよね。

国税庁のFAQでは、修正申告の勧めに応じるかどうかは納税者の任意の判断とされています。応じない場合は、調査結果にもとづいて更正という処分が行われます。

ただ、修正申告をすると、その後に不服申立てはできません。できるのは「更正の請求」だけです。だからこそ、応じる前に税理士に中身を見てもらう意味があるんです。

修正申告をすると加算税もかかる

調査を受けた後の修正申告には、過少申告加算税がかかります。国税庁の案内では、調査の後に修正申告をした場合や更正を受けた場合の割合は次のとおりです。

修正申告のタイミング過少申告加算税
調査の事前通知の前に自分で直したかからない
事前通知の後、更正を予知する前5%(一定額を超える部分は10%)
調査の後、または更正を受けた10%(一定額を超える部分は15%)

これに加えて、納める日までの日数に応じて延滞税もかかります。どの指摘が正しいのかを税理士と確かめておくと、納得して手続きを進めやすくなります。

詳しい調査の流れは税務調査の流れの解説も合わせて読んでみてください。

調査結果の説明を税理士に任せることもできる

調査結果の説明は、原則として納税者本人に行われます。ただ、本人が同意すれば、税理士だけに説明してもらうこともできます。

令和6年4月1日以後は、税務代理権限証書に「調査の終了の際の手続に関する同意」の欄が設けられました。ここに同意を書いておけば、税理士に説明してもらえます。

途中から税理士に頼む時の流れ

調査がもう始まっている時は、次の調査日までに話を進めておきたいですよね。大まかな流れは次のとおりです。

途中から依頼する流れ
  1. これまでの調査で聞かれたこと、見せた書類、指摘された点をメモにまとめる
  2. 税理士に連絡し、調査の対象になっている税目と年分、次回の日程を伝える
  3. 面談で事情を説明し、立会いの範囲と費用の見積もりを聞く
  4. 依頼が決まったら、税理士が税務代理権限証書を税務署に提出する
  5. 次回の調査から税理士が立ち会い、調査官とのやり取りを一緒に進める

次回の日程が近すぎる時は、調査官に相談してみましょう。国税庁のFAQでは、業務上やむを得ない事情などがあれば日時の変更を協議するとされています。

変更の申し出は口頭で大丈夫です。例えば、こんなやり取りになります。

「税理士にお願いすることにしたので、次回の日程を相談させてください」
「分かりました。税理士さんのご都合も聞いて、また連絡をください」

もちろん、変更が認められるかはその時の事情によります。まずは早めに伝えておきましょう。

頼む前に手元にそろえておきたい物

税理士との面談では、次の物があると話が早く進みます。

  • 調査の対象になっている年分の申告書の控え
  • 帳簿(会計ソフトのデータでも大丈夫)と、領収書や請求書
  • 調査官から指摘された点や、求められた書類のメモ
  • 事前通知の時に聞いた、調査の目的や対象の期間

調査前にそろえる書類は税務調査の事前準備で揃える書類でも詳しく紹介しています。

途中から頼む時の費用はどう考える?

『途中からだと、割高になるんじゃないか』と心配になりますよね。

税理士の報酬には、公的な基準がありません。税理士会の報酬規定は平成14年3月31日で廃止されていて、今は依頼の内容に応じて税理士が金額を示す形です。

そのため、調査の立会いだけを頼む場合の料金は事務所ごとに違います。面談の時に、立会いの回数や修正申告の作成まで含むのかを確かめて、見積もりをもらっておきましょう。

調査をきっかけに、そのまま顧問契約を結ぶ方もいます。参考までに、税理士ドットコムが示している法人の顧問料の目安(毎月訪問の場合)は次のとおりです。

年間売上顧問料(月額)決算料(年額)
1,000万円未満25,000円〜100,000円〜
1,000万〜3,000万円未満30,000円〜120,000円〜
3,000万〜5,000万円未満35,000円〜140,000円〜

あくまで民間の目安で、統計ではありません。顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場で詳しく解説しています。

例えば、年商2,000万円で税理士のいない会社に調査が来たケースを考えてみてください。調査の立会いだけ頼むのか、翌年以降の決算まで任せるのかで、見積もりの中身はかなり変わります。

調査がすでに始まっている、指摘が多くて自分では答え切れない、翌年からの申告も任せたい。こんな状況なら、税務調査に慣れた顧問税理士を探しておくと気持ちがずっと楽になります。

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よくある質問

調査が終わりそうな段階からでも税理士に頼めますか?

依頼はできます。ただ、修正申告をした後だと不服申立てはできず、更正の請求しか使えません。修正申告に応じる前に相談しておくのがおすすめです。

途中から頼むと、調査官の心証が悪くなりませんか?

税理士による税務代理は法律で認められた手続きです。依頼したことを伝え、税務代理権限証書を出してもらえば、その後は税理士を通してやり取りが進みます。

調査の途中で、いまの税理士から別の税理士に替えることはできますか?

替えること自体はできます。新しい税理士が税務代理権限証書を出す形になるので、これまでの調査の経緯や資料を引き継げるよう、早めに相談しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 税務調査の途中からでも税理士に依頼できる
  • 税理士が税務代理権限証書を出すと、立会いや主張を任せられる
  • 修正申告の勧めに応じるかは任意。応じる前に税理士へ相談を
  • 立会いの料金に公的な基準はないので、面談で見積もりを確かめる
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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