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売上が2,000万円を超えたあたりから、『そろそろ税務調査が来るのでは』と気になり始めますよね。ネットでは「売上1,000万円から」「3,000万円から」など、いろいろな数字を見かけます。
結論から言うと、売上がいくらを超えたら調査が来る、という基準は国税庁から公表されていません。売上が小さくても調査を受けることはあり、大きくても来ないことはあります。
この記事では、売上規模ごとに何が変わるのかと、どの規模で税理士に頼むと安心かが分かります。
税務調査は売上いくらから来る?
「売上2,000万円を超えたら税務調査が来る」という公的な基準はありません。売上の大きさよりも、申告の中身に気になる点があるかどうかで調査は行われます。ただ、売上が増えると消費税の申告や従業員の源泉徴収などが加わり、確認される書類は増えていきます。
『じゃあ売上300万円や500万円なら安心?』と思う方もいるはずです。
実は、そうとも言い切れないんです。売上が小さくても、無申告だったり、毎年の利益の出方が不自然だったりすると、確認の連絡が来ることがあります。
税務調査の全体像は税務調査とは?調査の流れと顧問税理士の役割でまとめています。
国税庁が公表している調査の件数
参考までに、国税庁が公表している最新の数字を見てみます(令和6事務年度=令和6年7月〜令和7年6月)。
| 税目 | 実地調査の件数 | 主な公表内容 |
|---|---|---|
| 所得税 | 4万7千件 | 簡易な接触は68万9千件、調査等の合計73万6千件 |
| 法人税 | 5万4千件 | 1件当たりの追徴税額634万2千円 |
出典: 国税庁「令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況」、国税庁「令和6事務年度 法人税等の調査事績の概要」
所得税では、訪問して行う実地調査よりも、電話や文書で確認する「簡易な接触」のほうがずっと多いことが分かります。
ただ、この資料は売上規模ごとの件数を出していません。「売上〇〇万円の人の何%が調査された」という数字は公表されていないので、ネットで見かける数字は根拠を確かめてから受け止めてみてください。
売上規模ごとに何が変わる?
調査の基準は公表されていませんが、売上が増えると申告の中身は変わります。ここが大事なところです。
| 売上の目安 | 主に変わること | おすすめの頼み方 |
|---|---|---|
| 300万円・500万円程度 | 所得税の確定申告が中心 | 自分で申告(不安ならスポット相談) |
| 1,000万円を超えた | 2年後から消費税の申告が必要になることがある | 確定申告をスポットで依頼 |
| 2,000万円前後 | 取引や経費が増え、記帳の量が多くなる | 記帳と申告をまとめて依頼 |
| 3,000万円以上・法人化を考える | 従業員の給与や源泉徴収が加わることが多い | 顧問契約を検討 |

売上1,000万円は消費税の分かれ目
国税庁の説明では、基準期間の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として消費税の納税義務は免除されます。
基準期間は、個人事業者なら前々年、法人なら前々事業年度です。また、前年の1月1日から6月30日まで(特定期間)の課税売上高が1,000万円を超えると、免除にならない場合もあります。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.6501 納税義務の免除
つまり、売上が1,000万円を超えた年の2年後から、消費税の申告が加わることがあるんです。申告する税目が増えれば、帳簿で確認される所も増えます。
インボイスの登録をして課税事業者になった方は、売上が1,000万円以下でも消費税の申告をしています。
免税事業者からインボイス登録で課税事業者になった方には、令和5年10月1日から令和8年9月30日の日を含む課税期間まで、納める税額を売上の税額の2割にできる特例(2割特例)がありました。小規模な個人事業者には、令和9年・令和10年の課税期間に3割にできる特例も設けられています。
出典: 国税庁 タックスアンサー No.6498 適格請求書等保存方式(インボイス制度)
売上2,000万円前後で起きやすいこと
例えば、売上2,000万円ほどのデザイン事務所を個人で営むケースで考えてみます。
外注先への支払い、機材の購入、取引先ごとの入金管理と、記録すべき取引がぐっと増えます。この頃に多いのが、こんな声です。
「入金は通帳で分かるけど、どの請求書の分か追い切れない」
「経費の領収書が、年末にまとめて山になっている」
記帳が追いつかないと、売上の計上漏れや経費の入れ間違いが起きやすくなります。調査で指摘されやすいのは、こうした「うっかり」の部分なんです。
売上が大きくても慌てなくていい人の特徴
『売上が増えたら、もう調査は避けられないの?』と不安になりますよね。
ただ、調査が来ても、帳簿と証拠がそろっていれば大きな問題にはなりにくいです。次のような状態なら、落ち着いて対応できます。
- 売上の入金が帳簿と通帳で一致している
- 経費の領収書や請求書を年分ごとに保存している
- 事業用とプライベートの口座を分けている
- 消費税の申告が必要な年を把握している
- 申告の数字を説明してくれる人(税理士)がいる
帳簿は、法人なら原則7年間の保存が必要です。どの書類を何年残すかは、税務調査は何年分さかのぼる?帳簿保存の目安で詳しく書いています。
調査で銀行口座がどう見られるかは、税務調査で銀行口座は見られる?も参考にしてみてください。
売上が増えてきたら税理士に何を頼む?
売上が伸びるほど、自分で全部を抱えるのは大変になっていきます。頼み方は大きく2つあります。
1つは、確定申告だけをスポットで頼む方法です。税理士ドットコムが示す目安では、個人事業主の青色申告(売上1,000万円未満)の確定申告のみで7万円〜、3,000万円未満で10万円〜とされています。
もう1つは、顧問契約で日々の記帳から見てもらう方法です。同じく税理士ドットコムが示す目安では、個人事業主で売上1,000万〜3,000万円未満の場合、毎月訪問で月25,000円〜、確定申告料100,000円〜とされています。
いずれも民間の目安で、税理士の報酬は自由に決められます。実際の金額は見積もりで確認してみてください。
例えば、売上が2,000万円を超えて記帳が追いつかない人や、消費税の申告が始まる人、法人化を考えている人は、ここで顧問税理士を探しておくと楽になります。
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よくある質問
売上2,000万円を超えると税務調査が来ますか?
売上いくらで調査が来るという基準は国税庁から公表されていません。売上の大きさより、申告内容に確認したい点があるかどうかで調査は行われます。
売上300万円や500万円でも税務調査は来ますか?
来ることはあります。特に無申告の場合や、申告の数字に不自然な所がある場合は、規模にかかわらず確認の連絡が来ることがあります。
売上1,000万円を超えたら何に気をつければいいですか?
基準期間(個人なら前々年)の課税売上高が1,000万円を超えると、原則として消費税の納税義務が生じます。いつから申告が必要になるか、早めに税理士に確認しておくと安心です。
まとめ
- 売上いくらで税務調査が来るという公的な基準は公表されていない
- 売上が1,000万円を超えると、2年後から消費税の申告が加わることがある
- 売上が増えるほど記帳の量が増え、うっかりミスが起きやすくなる
- 記帳が追いつかない、法人化を考えている時は顧問税理士を検討する




