経理を外注するなら?税理士事務所と代行会社の違いと選び方

経理を外注するときの税理士事務所と代行会社の違いを解説する記事のアイキャッチ

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経理担当を雇う余裕はないけれど、請求書や記帳の作業に追われて本業が進まない。そんな経営者や個人事業主の方も多いはずです。

結論から言うと、経理の外注先は「税理士事務所」と「経理代行会社」の2つが中心で、申告まで任せたいかどうかで選び方が変わります。この記事では、両者の違いと、自分の会社に合う頼み先の見つけ方が分かります。

経理を外注するなら、どこに頼む?

先に結論

記帳から決算・申告、税金の相談まで一続きで任せたいなら税理士事務所、請求書の発行や支払い管理など日々の事務作業を中心に任せたいなら経理代行会社が合いやすいです。経理代行会社には申告書の作成や税金の相談は頼めないため、その部分は税理士に頼むことになります。

国税庁のタックスアンサー No.9203では、税理士業務を税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つとしています。これらは税理士や税理士法人などでなければ、無償であっても行えません。

ここが大事なところです。経理代行会社がどれだけ経理に詳しくても、申告書を作ったり、「この支出は経費になりますか」という具体的な税金の相談に答えたりはできないんです。

比べる点税理士事務所・税理士法人経理代行会社
記帳・帳簿の作成頼める頼める
請求書の発行・支払いの管理事務所による頼めることが多い
給与計算頼めることが多い頼めることが多い
決算書・申告書の作成頼める頼めない
税金の具体的な相談頼める頼めない
税務調査の立会い頼める頼めない
向いている人申告まで1か所で任せたい社内の事務作業を減らしたい

税務調査の立会いは、日本税理士会連合会の税理士とはでも税務代理の例として挙がっています。

外注できる経理業務はどこまで?

『経理って、どこまで外に出せるの?』という疑問もよく聞きます。

外注されることが多い業務を、頻度ごとに並べてみました。

  • 毎日から毎月: 記帳(仕訳の入力)、請求書の発行、支払いの管理、経費精算
  • 毎月: 給与計算、源泉所得税の納付の準備、月ごとの試算表
  • 毎年: 年末調整、法定調書の作成、決算、確定申告や法人税の申告

給与を払っている場合、源泉所得税は原則として支払った月の翌月10日までに納めます(国税庁 No.2505)。給与所得の源泉徴収票などの法定調書は、原則として翌年1月31日までに提出します(国税庁 No.7400)。

こうした期限のある作業を外に出すと、うっかり忘れの心配が減ります。

『外注したら、もう経理のことは考えなくていい?』と期待してしまいますよね。

ただ、外注しても社内に残る作業もあります。領収書や請求書を集めて渡すこと、支払いの承認をすること、数字を見て経営の判断をすることです。

経理の外注先として、税理士事務所と経理代行会社に任せられる範囲を比べた図解

会社の状況別に見る、合う外注先

頼み先は、会社の規模や社内の体制で変わります。自分に近いケースを探してみてください。

例えば、年商3,000万円で経理担当がいない小さな会社なら、記帳から決算まで税理士事務所に任せる形が分かりやすいです。資料の受け渡し先が1か所で済みます。

一方で、年商1億円ほどで請求書や支払いの件数が多い会社なら、日々の事務作業は経理代行会社に、決算と申告は税理士に、と分ける形もあります。

個人事業主の場合は、取引の量が少なければ税理士事務所の記帳代行で十分なことが多いです。

『分けると、かえって手間が増えない?』と思いますよね。

実際、頼み先が2か所になると、資料の受け渡しや確認のやり取りも2か所に増えます。分けるなら、代行会社が作った帳簿を税理士がそのまま使える会計ソフトかどうかを、先に確かめておきましょう。

経理の外注先を選ぶときのチェック
  • 申告書の作成と税金の相談まで任せたいか
  • 請求書の発行や支払い管理も任せたいか
  • 従業員がいて、給与計算や年末調整があるか
  • 今使っている会計ソフトをそのまま使えるか
  • 資料の受け渡し方法(郵送・データ)が合うか

外注するときに気をつけたいこと

外注先に通帳やカードの明細を渡すことになるので、資料の受け渡し方法と管理の仕方は最初に確認しておきましょう。郵送かデータか、原本を返してもらう時期はいつか、といった点です。

もう1つは、インボイス制度への対応です。令和5年10月1日から始まった制度で、仕入税額控除のために請求書の保存が関わってきます(国税庁 No.6498)。

課税事業者の会社なら、受け取った請求書を誰がどう保存するかを外注先と決めておくと安心です。どの請求書が対象になるかの判断は、税理士に確認してみてください。

経理外注の費用と、頼むまでの流れ

先にお伝えしておくと、税理士の報酬に公的な基準はありません。東北税理士会の税理士報酬に関するご案内によると、報酬規定は平成14年3月31日で廃止されています。

民間の税理士情報サイトである税理士ドットコムが示す目安では、スポットの記帳代行は1仕訳50円から100円、給与計算は1人1,000円です。法人の顧問契約に記帳代行を付ける場合は、年間売上5,000万円未満で月額5,000円からの加算とされています。

経理代行会社の料金は、頼む業務の範囲で大きく変わります。複数の会社や事務所に同じ範囲で見積もりを取って比べてみてください。記帳代行の料金の計算例は記帳代行の相場で紹介しています。

外注までの流れは、どちらに頼む場合も大きくは変わりません。

経理を外注するまでの流れ
  1. 今の経理作業を書き出し、外に出したい作業を決める
  2. 税理士事務所や経理代行会社に相談し、範囲を伝える
  3. 見積もりで、何が含まれて何が別料金かを確かめる
  4. 資料の渡し方、締め日、会計ソフトを決めて契約する

相談のときは、こんな伝え方で十分です。

「記帳と給与計算、年末の申告までお願いしたいです。従業員は4人です」

「それでしたら、顧問契約に記帳代行と給与計算を付ける形でお見積もりしますね」

記帳の範囲や頼み方の基本は記帳代行とはで紹介しています。

経理担当がいない、記帳が月末にたまってしまう、法人化して申告が複雑になってきた。そんな状況なら、経理から申告まで任せられる顧問税理士を探すと、受け渡し先が1か所にまとまって楽になります。

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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

経理代行会社に確定申告まで頼めますか?

頼めません。申告書の作成や税金の具体的な相談は、税理士や税理士法人などでなければ無償であっても行えないとされています。経理代行会社に記帳を頼む場合も、申告は自分で行うか税理士に頼むことになります。

個人事業主でも経理を外注できますか?

できます。取引の量が少なければ、税理士事務所に記帳から確定申告まで頼む形が受け渡しも少なく済みます。費用の目安は事務所ごとに違うので、見積もりで比べてみてください。

経理を外注しても社内に残る作業はありますか?

あります。領収書や請求書を集めて渡すこと、支払いの承認、出来上がった数字の確認と経営の判断は社内に残ります。どこまで任せられるかは頼み先と契約内容で変わります。

まとめ

この記事の要点
  • 経理の外注先は税理士事務所と経理代行会社が中心
  • 申告書の作成と税金の相談は、税理士などでなければ頼めない
  • 申告まで1か所で任せたいなら税理士事務所、日々の事務作業が多いなら代行会社との組み合わせも
  • 分けて頼むなら、会計ソフトと資料の受け渡し方を先に決めておく
  • 費用に公的な基準はなく、同じ範囲で見積もりを取って比べる
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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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