年末調整代行は頼める?個人や小さな会社が依頼する流れと料金

年末調整代行を頼む流れと料金を解説する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

従業員を雇い始めて、初めての年末。「年末調整って、何をどこまでやればいいの?」と手が止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、年末調整は税理士や代行サービスに頼めます。丸投げに近い形で任せることもできます。

この記事では、頼める範囲と依頼の流れ、人数ごとの料金の目安が分かります。

年末調整の代行は頼める?

先に結論

年末調整は、顧問税理士や年末調整だけを受けるスポットの税理士、代行サービスに頼めます。税理士ドットコムが示す目安では、従業員10人までで2万円、1人増えるごとに1,000円です。

『そもそも年末調整って、会社がやるものなの?』と疑問に思いますよね。

年末調整は、毎月の給与から差し引いた源泉所得税と、1年間の本当の税額との差を、12月に精算する手続きです(国税庁 タックスアンサー No.2665)。

給与を払っている側、つまり会社や従業員を雇っている個人事業主が行います。年間の給与が2,000万円を超える人などは、年末調整の対象から外れます。

年末調整で発生する作業

  • 従業員から扶養や保険料控除などの申告書を集める
  • 1年分の給与と源泉所得税を集計する
  • 年間の税額を計算して、差額を精算する
  • 源泉徴収票を作って、従業員に渡す
  • 税務署や市区町村に、源泉徴収票や給与支払報告書を出す

この作業を、まとめて外に頼むのが「年末調整代行」です。

申告書の回収だけ自社で行い、計算から先を任せる頼み方もできます。どこで線を引くかで、費用も手間も変わってきます。

個人事業主や小さな会社が頼む場合は?

『うちは従業員2人だけだし、自分でやれるかな』と考える方もいますよね。

人数が少なくても、作業の種類は変わりません。控除の書類を一つずつ確かめる手間は、人数が少ないからといって省けないんです。

例えば、従業員3人の美容室を個人で営むケースを考えてみます。オーナーは12月も施術で手一杯で、申告書を見比べる時間が取れません。こうした状況なら、毎年の作業として外に出してしまう方が楽です。

もう一つ、従業員8人の建設業の会社で、経理を社長の家族が兼ねているケースもよくあります。この場合、年末は工事の請求書の締めと重なり、年末調整まで手が回らないことも。

作業を外に出せば、家族の負担も減ります。年末に誰が何をするかを先に決めておくだけでも、気持ちが楽になりますよ。

ここでよくある迷いが、どこに頼むかです。頼み先ごとの違いを並べておきます。

頼み先頼める範囲向いているケース
顧問税理士年末調整に加えて、給与計算や申告までまとめて記帳や申告もすでに頼んでいる、またはまとめたい
スポットで税理士年末調整だけ顧問契約は無いが、税金の相談もしたい
代行サービス給与計算や年末調整の作業作業だけを任せたい

控除の扱いなど、税金について具体的に相談する業務は、税理士と税理士法人などにしかできません。『この扶養の扱いで合っている?』と聞きたい場面が多いなら、税理士に頼む方が話が早いです。

すでに記帳や申告を顧問税理士に頼んでいるなら、給与のデータも同じ事務所にそろっています。年末調整も合わせて頼むと、資料を何度も渡さずに済みますよ。

従業員が個人で「年末調整の記入を代行してほしい」場合は?

従業員の立場で、年末調整の申告書の書き方が分からないという方もいるはずです。

申告書は、扶養している家族や加入している保険など、本人の情報を書くものです。分からない所は、まず勤め先の担当者に聞いてみてください。

『会社に聞きにくい』という時は、税理士会の無料税務相談を使う方法もあります。全国15の税理士会が、2月23日の税理士記念日を中心に無料相談会などを開いています(日本税理士会連合会)。

年末調整代行の料金はいくら?

『人数が増えると、どれくらい上がるの?』というところが気になりますよね。

税理士の報酬には公的な基準がなく、平成14年(2002年)4月1日以降は事務所ごとに決めています。ここでは、民間の税理士紹介サイトである税理士ドットコムが示す目安を紹介します。

従業員の人数年末調整の目安給与計算(毎月)の目安
3人2万円3,000円
10人2万円10,000円
15人2万5,000円15,000円

出所: 税理士ドットコム「税理士の費用・報酬・顧問料の相場はいくら?」の目安(年末調整は10人まで2万円、1人増えるごとに1,000円。給与計算は1人1,000円)をもとに計算

給与計算もまとめて頼むなら、毎月の費用も別にかかります。この表は目安から単純に計算した物なので、実際は見積もりで確かめてみてください。

見積もりを頼む時は、従業員の人数に加えて、パートやアルバイトの人数、年の途中で入社・退職した人がいるかも伝えておきましょう。途中入社の人は前の勤め先の源泉徴収票が要るので、作業が増えることがあるんです。

年末調整を代行に頼む時の流れを示した図解

年末調整を代行に頼む流れは?

年末調整は、12月の給与で精算して、年明けに書類を出すまでが一続きです。依頼の流れを時系列で並べますね。

年末調整代行を頼む流れ
  1. 秋のうちに、依頼先に人数と頼む範囲を伝えて見積もりを取る
  2. 従業員に申告書を配り、記入して返してもらう
  3. 1年分の給与と源泉所得税のデータを依頼先に渡す
  4. 依頼先が税額を計算し、12月か翌年1月の給与で差額を精算する
  5. 源泉徴収票を従業員に渡し、税務署と市区町村に書類を出す

書類の提出には期限があります。給与所得の源泉徴収票などの法定調書は、原則として翌年1月31日までです(国税庁 タックスアンサー No.7400)。

給与を払う人が常に10人未満で納期の特例を受けている場合、7月から12月分の源泉所得税は翌年1月20日が納付期限です。年明けは期限が続くので、依頼は早めが安心です。

依頼先とは、こんな確認をしておくと行き違いが減ります。

「申告書は紙で集めた物をスキャンして送ればいいですか?」
「はい。原本は会社で保管しておいてくださいね。」

従業員が増えてきた、年末調整に加えて記帳や決算も任せたい。そんな会社や個人事業主なら、年末調整だけでなく顧問税理士を探すと、1年を通して任せられて楽になります。

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給与計算や記帳もまとめて外に出したい場合の費用感は、経理代行の相場は?月額料金の目安と税理士の顧問料との違いで詳しく見られます。記帳から申告までの丸投げについては税理士に丸投げはできる?任せられる範囲と法人で頼む時の費用もどうぞ。

よくある質問

従業員が1人だけでも、年末調整の代行は頼めますか?

頼めます。税理士ドットコムの目安では10人までは同じ料金なので、人数が少ないと1人あたりの費用は高く感じるかもしれません。顧問契約に含めてもらえるか相談してみてください。

年末調整だけ、毎年スポットで頼むことはできますか?

できる事務所はあります。ただ、年末は依頼が集中するので、秋のうちに相談しておくと安心です。

年末調整の代行を頼んでも、会社がやることは残りますか?

残ります。従業員から申告書を集めることと、精算した差額を給与で払うことは会社の仕事です。どこまで任せられるかは依頼先に確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 年末調整は、顧問税理士やスポットの税理士、代行サービスに頼める
  • 税理士ドットコムの目安では、従業員10人まで2万円、1人増えるごとに1,000円
  • 税金の相談もしたいなら税理士に頼む方が話が早い
  • 法定調書は原則翌年1月31日までなので、依頼は秋のうちに
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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