不動産売却の確定申告を税理士に頼む費用相場と依頼までの流れ

不動産売却の確定申告を税理士に頼む費用と流れを解説する記事のアイキャッチ

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家や土地を売ったあと、『確定申告って自分でできるの?』『税理士に頼むといくらかかるんだろう』と迷いますよね。

結論から言うと、不動産売却の申告はスポットで税理士に頼めます。顧問契約は要りません。費用には公的な基準が無いので、民間の目安を参考にしつつ、売却の条件を伝えて見積もりを取るのが近道です。

この記事では、不動産売却の確定申告を税理士に頼む費用の考え方と、自分でできるケースとの違い、依頼までの流れが分かります。

不動産売却の確定申告、税理士費用の相場はいくら?

先に結論

不動産の譲渡所得の申告に限った公的な報酬基準はありません。税理士ドットコムが示すスポット料金の目安では、確定申告は3万円からとされています。実際の報酬は、特例を使うか、取得費の資料がそろっているか、相続した物件かどうかで変わります。

税理士の報酬は、2002年に税理士会の報酬規定が廃止されてから、税理士がそれぞれ決めています。依頼の中身に合わせて税理士が金額を提示する形です。

だから「不動産売却なら一律いくら」という決まった金額は無いんです。見積もりを取る前に、報酬が変わる条件を知っておくと話が早く進みます。

報酬が変わりやすい条件費用が上がりやすい理由
居住用財産の3,000万円特別控除などの特例を使う要件の確認と添付書類の準備が増える
購入時の売買契約書などが見つからない取得費を確かめる作業が増える
相続や贈与で取得した物件取得の日や取得費を前の持ち主までさかのぼって確認する
共有名義で、売った人が複数いる人数分の申告書を作る
ほかに事業所得や不動産所得がある申告書全体を作る必要がある

頼む範囲でも費用は変わる

見積もりを比べる時は、金額だけでなく「どこまでやってくれるか」も見ておきましょう。同じ金額でも、含まれる作業が違うことがあります。

頼む範囲中身向いている人
相談だけ特例が使えるか、取得費の考え方などを聞く申告書は自分で作りたい人
申告書の作成譲渡所得の計算と申告書づくりを任せる計算に自信が無い人
作成から提出まで税務代理として提出し、税務署からの問い合わせにも対応してもらう手間を最小限にしたい人

税理士が代理で申告する時は、税務代理権限証書という書類を税務署に出します。税務署から連絡が来た時の窓口を任せられるのは、この形の大きな利点です。

例えば、20年前に買って今も住んでいる自宅を売り、3,000万円特別控除を使いたいケースを考えてみます。この場合は、居住の要件を満たすかの確認と、添付書類の準備まで任せられる「作成から提出まで」が合いやすいです。

一方、8年前に買った投資用マンションを売って、契約書も全部そろっているケース。特例を使わないなら、「相談だけ」で計算の考え方を確かめ、自分で申告する選択もあります。

逆に、資料がそろっていて特例も使わないなら、作業はそれほど多くありません。『それなら自分でできるかも』と思った方は、次の章も見てみてください。

自分で申告できる人と税理士に頼むべき人の違い

不動産を売った時の所得は、給与などとは分けて計算します。売った金額から、取得費と譲渡費用を引いた金額が譲渡所得です。

ここが大事なところです。取得費が分からない時、または売却額の5%より少ない時は、売却額の5%を取得費にできます。ただ、実際の取得費が分かればそれより利益が小さくなることもあるので、資料探しは手を抜かないほうがいいんです。

税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかで変わります。

区分所有期間(売った年の1月1日時点)税率
長期譲渡所得5年超所得税15%、住民税5%
短期譲渡所得5年以下所得税30%、住民税9%

このほか、所得税額の2.1%の復興特別所得税もかかります。相続や贈与で取得した物件は、原則として前の持ち主が取得した日から数えます。

例えばこんな場面です。

「親から相続した土地を売ったんだけど、いつから持っていたことになるの?」
「原則として、亡くなった親が取得した日から数えます。その日を確かめる資料が要ります」

自分で申告しやすいケース
  • 購入時の契約書と領収書が手元にある
  • 特例を使わない
  • 給与以外にほかの所得が無い
税理士に頼むと安心なケース
  • 3,000万円特別控除などの特例を使う
  • 相続した物件や、取得費が分からない物件を売った
  • 共有名義や、事業用の物件を売った

判断に迷う所があれば、そこだけ税理士に確認するのも1つの手です。

3,000万円特別控除を使う時は申告が要る

マイホームを売った時は、所有期間に関係なく、譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特例があります。

『控除で税金がゼロなら、申告しなくていいよね』と思いがちですよね。実は、この特例は一定の書類を添えて確定申告をすることが条件です。税額がゼロになる場合でも、申告しないと特例を使えません。

主な要件は次のとおりです。細かい条件は国税庁「マイホームを売ったときの特例」で確認できます。

3,000万円特別控除の主な要件
  • 今住んでいる家、または住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売った
  • 前年と前々年に、この特例などを受けていない
  • 親子や夫婦など、特別の関係がある人への売却ではない

どの特例が使えるかの判断は、税理士に確認しておきましょう。譲渡所得の計算の基本は国税庁「譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」にまとまっています。

不動産売却の申告で税理士に頼むか判断する3つのポイントを表した図解

税理士に頼むまでの流れと準備するもの

申告の期間は、原則として売った年の翌年2月16日から3月15日までです。2026年に売った場合、期限は2027年3月15日になります。

期限が近づくと、税理士も確定申告の依頼で忙しくなります。売却が決まった段階で、早めに相談しておくと安心です。

依頼までの流れ
  1. 売却時の売買契約書と、仲介手数料などの領収書をまとめる
  2. 購入時の売買契約書や、相続なら取得の経緯が分かる資料を探す
  3. 住まなくなった時期など、特例の判断に関わる事実をメモする
  4. 2〜3人の税理士に条件を伝えて見積もりを取る
  5. 依頼する税理士を決めて、資料を渡す

見積もりを頼む時は、「いつ・いくらで売ったか」「いつ・どう取得したか」「特例を使いたいか」の3つを伝えると、金額のブレが小さくなります。

不動産売却は1回きりの依頼になることが多いので、顧問契約を結ぶ必要はありません。顧問が要る場面と要らない場面の違いは顧問税理士はいらない?で紹介しています。

相談できる税理士の探し方は税理士の探し方も参考にしてみてください。

相続した物件を売った人や、特例を使えるか自信が無い人は、税理士に頼むと計算と書類の準備をまとめて任せられます。

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よくある質問

不動産を売って損が出た時も、確定申告は必要ですか?

損が出た時の申告の要否や、使える特例があるかどうかは、売った物件や状況で変わります。判断は税理士か税務署に確認してみてください。

税理士費用は譲渡費用として差し引けますか?

譲渡費用に何が入るかは個別の判断になります。差し引けるかどうかは、依頼する税理士に確認しておきましょう。

売却した翌年だけ税理士に頼むことはできますか?

できます。不動産売却の申告は、その年の確定申告だけをスポットで頼めます。顧問契約を結ぶ必要はありません。

まとめ

この記事の要点
  • 不動産売却の税理士費用に公的な基準は無く、見積もりで確かめる
  • 特例の有無、取得費の資料、相続物件かどうかで報酬が変わる
  • 3,000万円特別控除は、税額がゼロでも確定申告が必要
  • 申告期限は原則、売った年の翌年3月15日
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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