個人事業主に税理士はいらない?必要になる売上の目安と判断基準

個人事業主に税理士がいらないかどうかと、必要になる売上の目安を解説する記事のアイキャッチ

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確定申告の時期が近づくたびに、税理士に頼むか迷う。でも、毎年それなりの費用がかかるなら自分でやりたい。個人事業主なら、そう感じる方も多いはずです。

結論から言うと、売上が小さく取引も少ないうちは、税理士がいらない個人事業主も多いです。この記事では、税理士が必要になる売上の目安と、自分で判断するための基準が分かります。

個人事業主に税理士はいらない?

先に結論

取引が少なく、会計ソフトで記帳して確定申告まで自分でできるなら、税理士はいらないことが多いです。目安になるのは、消費税の申告が始まる売上1,000万円の線と、人を雇った時です。ここを越えたら、まず確定申告だけをスポットで頼むところから考えてみてください。

『自営業でも税理士は必要なの?』という疑問、よく聞きますよね。実は、個人事業主が税理士をつける義務はありません。

所得税の確定申告は、原則として翌年2月16日から3月15日までに自分で行うものです。令和8年分の申告と納付の期限は、令和9年3月15日です。

つまり、期限までに正しく申告できるなら、税理士をつけなくても問題はないんです。

ただ、「正しく」がどこまでできるかは、事業の中身によって変わります。ここからは、その見分け方を見ていきましょう。

税理士が必要になる売上の目安

売上がいくらになったら税理士が要る、という決まりはありません。ただ、手続きが一気に増える線はあります。

売上や状況の目安増えること税理士の必要性
売上が小さく、取引も少ない所得税の確定申告だけ自分でできることが多い
前々年の課税売上高が1,000万円を超える消費税の申告が始まる高まる
インボイスの登録をした売上1,000万円以下でも消費税の申告が要る高まる
人を雇った源泉所得税の納付、年末調整、法定調書高い
法人化を考えている設立のタイミング、法人税の申告相談した方がよい
個人事業主に税理士が必要になる目安として、売上1,000万円の線、インボイス登録、人を雇うことの3つを示した図解

売上1,000万円は消費税の線

国税庁の消費税の納税義務の免除の案内では、個人事業者はその年の前々年の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として消費税の納税義務が免除されます。

ただし、前年の1月1日から6月30日までの課税売上高が1,000万円を超えた場合などは、免除されません。この期間は給与等の支払額で判定することもできます。

『去年1,000万円を超えたから、今年から消費税?』と思いがちですよね。判定に使うのは前々年なので、実際に申告が始まる年は少し先になります。

いつから課税事業者になるかは勘違いしやすい点です。判断は税理士に確認しておくと安心です。

インボイス登録をした人は売上が小さくても注意

インボイスの登録をすると、売上が1,000万円以下でも消費税の申告が必要になります。

登録で課税事業者になった方には、納付税額を売上税額の2割にできる2割特例があります。対象は令和5年10月1日から令和8年9月30日の日の属する課税期間です。

さらに小規模な個人事業者には、令和9年・令和10年の課税期間に納付税額を売上税額の3割にできる3割特例も新しく設けられています。どれを使えるかは事業によるので、税理士に確かめてみてください。

自分でやるか税理士に頼むかの判断基準

売上の線だけでなく、日々の作業でも判断できます。次の項目にいくつ当てはまるか数えてみてください。

税理士に頼むと楽になりやすい人
  • 毎月の記帳が3か月以上たまってしまう
  • 現金での売上や仕入れが多い
  • 外注先への支払いが多く、源泉徴収が必要か迷う
  • 在庫を持つ商売をしている
  • 確定申告の時期に本業の時間が削られている

当てはまる項目が多いほど、税理士に任せた時の効果は大きくなります。

例えば、年商600万円で、ほぼ口座振込の取引だけの個人のプログラマーなら、自分で十分に回せることが多いです。

一方で、年商900万円の個人の雑貨店は、売上は1,000万円未満でも現金売上と在庫の管理があります。記帳の手間が大きいので、記帳代行だけ頼む方もいます。

『自分でやればお金はかからないし』と思いますよね。ただ、記帳と申告にかける時間も、本当はコストなんです。

青色申告の控除は自分でも受けられる

国税庁の青色申告特別控除の案内では、複式簿記で記帳して期限内に申告すると55万円、さらに電子帳簿保存かe-Taxでの提出をすると65万円の控除を受けられます。

会計ソフトを使えば、自分で65万円の控除を目指すこともできます。控除を受けるために税理士が要る、というわけではありません。

自分でやるなら期限だけは守りたい

税理士なしで続けるなら、いちばん気をつけたいのが申告の期限です。

国税庁の案内では、申告を忘れて税務署の事前通知の前に自分で期限後申告した場合でも、無申告加算税が5%かかります。調査を受けた後だと、割合はさらに上がります。

ただし、法定申告期限から1か月以内に自主的に申告し、税額を法定納期限までに納めているなど、要件をすべて満たせば無申告加算税はかからない場合もあります。

『うっかり遅れたらどうしよう』と不安な方は、カレンダーに2月の初めから準備の予定を入れておきましょう。それでも毎年ぎりぎりになるなら、税理士に頼む目安のひとつです。

税理士に頼むならいくら?顧問とスポットの違い

税理士の報酬には公的な基準がなく、各税理士が依頼内容に応じて決めています。ここでは税理士ドットコムが示す目安を紹介します。民間の目安なので、事務所によって変わります。

頼み方(売上1,000万円未満)税理士ドットコムが示す目安
確定申告のみ(白色)5万円〜
確定申告のみ(青色)7万円〜
確定申告+記帳代行(青色)15万円〜
顧問契約(毎月)月20,000円〜、確定申告料80,000円〜
顧問契約(6か月に一度)月10,000円〜

年に一度の申告だけ不安なら、スポットで十分なことも多いです。毎月の相談や記帳の確認まで頼みたいなら、顧問契約が合います。

料金の考え方は税理士の依頼料はいくら?、顧問契約の中身は税理士の顧問契約とはで詳しく見られます。

こんな会話に心当たりはないでしょうか。

「この外注費、源泉徴収が必要なんでしたっけ?」
「ちょっと調べてみるね……」

毎回こうして手が止まるようなら、一度税理士に相談してみるタイミングです。売上が伸びて記帳が追いつかない、インボイスの登録で消費税の申告が始まった。そんな方は、税理士を探すと楽になります。

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顧問税理士そのものが要るかどうかは、顧問税理士はいらない?で規模別に解説しています。

よくある質問

個人事業主は売上がいくらから税理士が必要ですか?

決まった金額はありません。目安としては、前々年の課税売上高が1,000万円を超えて消費税の申告が始まる時や、人を雇った時に必要性が高まります。

税理士なしで青色申告の65万円控除は受けられますか?

受けられます。国税庁の案内では、複式簿記での記帳と期限内の申告に加え、電子帳簿保存かe-Taxでの提出が要件です。

毎年の確定申告だけを税理士に頼むことはできますか?

できます。顧問契約を結ばず、確定申告だけをスポットで頼む方法があります。料金は事務所ごとに決まるので、見積もりで確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 取引が少ない個人事業主は、税理士がいらないことも多い
  • 前々年の課税売上高1,000万円とインボイス登録が消費税の目安
  • 人を雇ったら、源泉所得税や年末調整で手間が増える
  • 迷ったら、確定申告だけのスポット依頼から試す
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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