確定申告の後に税務調査が来る人の特徴と個人事業主の備え方

確定申告の後に税務調査が来る人の特徴と個人事業主の備え方を解説する記事のアイキャッチ

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確定申告を出した後、『これで本当に大丈夫かな、調査が来たらどうしよう』と気になっている。そんな個人事業主の方も多いはずです。

結論から言うと、確定申告の後に税務署から連絡が来ることはあります。ただ、その多くは実地の税務調査よりも、文書や電話での確認です。

この記事を読めば、どんな時に連絡が来やすいのか、今から何を備えておけばいいのかが分かります。調査の通知が届いた後の対応にも触れています。

確定申告の後に税務調査は来る?まず知っておきたいこと

先に結論

確定申告の後に、税務署から調査や確認の連絡が来ることはあります。国税庁の公表では、令和6事務年度の所得税の実地調査は4万7千件で、文書や電話などでの「簡易な接触」は68万9千件でした。連絡が来た時に慌てないよう、帳簿と証拠書類をそろえておくのが何よりの備えです。

数字を見ると、自宅や事務所に来る実地調査より、文書や電話での確認のほうがずっと多いんです。

実は、税務署からの連絡には「調査」と「行政指導」の2種類があります。国税庁の「税務調査手続に関するFAQ」で、両者は分けて説明されています。

連絡の種類どんな内容か自主的に修正した場合の過少申告加算税
行政指導計算誤りや記載漏れがありそうな時に、見直しを頼まれるかからない(延滞税はかかる場合がある)
実地以外の調査税務署に来てもらうなどして申告内容を確認する調査の扱いになる
実地の調査原則として事前通知のうえ、事務所などで帳簿を確認する調査の扱いになる

税務署の担当者は、手続に入る前に調査か行政指導かを納税者に明示することになっています。電話が来たら「これは調査ですか」と聞いてみてください。

確定申告の後に来る税務署からの連絡を、行政指導・来署の調査・実地の調査の3つに分けた図解

例えば、こんな電話です。

「申告書の経費の欄の計算が合わないようなので、見直していただけますか」
「分かりました。確認して、必要なら修正申告を出します」

この段階で自主的に直せば、過少申告加算税はかかりません。早めに対応するのが得なんです。

税務調査が来やすいと言われる個人事業主の特徴

『どんな人が調査されるの?』というのは、真っ先に気になるところですよね。

調査先の選び方は公表されていません。ここでは、一般によく言われる特徴と、その理由を挙げておきます。当てはまるから調査が来る、という意味ではありません。

よく言われる特徴気にされやすい理由備え方
売上が前年から大きく増えた・減った申告書の数字の変化が目立つ増減の理由を説明できるようにする
現金での売上が多い記録が残りにくいレジや日々の売上帳をつける
経費の割合が年によって大きく違う私的な支出が混ざっていないか見られる事業用と私用の口座・カードを分ける
外注費が多い給与にあたらないか確認されることがある契約書・請求書を保管する
申告していない年がある無申告は加算税が重い早めに期限後申告をする

ネットショップや副業など、取引先から支払調書や売上の記録が税務署に出ているケースもあります。申告した数字と合っているか、見直しておくと安心です。

例えば、年商800万円でネットショップを営む個人事業主のケースです。モールの売上管理画面の合計と、帳簿の売上が合っているかを毎月見ておくだけでも、申告の誤りはかなり防げます。

手数料や送料を差し引いた入金額だけを売上にしていると、売上が少なく見えることもあります。売上と経費をそれぞれ計上しているか、一度確かめておきましょう。

申告をしていない年がある方は、無申告で税務調査が来る前に期限後申告する手順も読んでみてください。

商工会議所で確定申告をした場合は調査されにくい?

『商工会議所で申告書を見てもらったから、調査は来ないよね』と考える方もいるはずです。

商工会議所や商工会で記帳や申告の相談を受けたかどうかで、調査の対象から外れるという公的な情報は見当たりません。申告書を誰が作ったかより、中身と帳簿がそろっているかが問われます。

税理士が申告書を作る場合は、「書面添付制度」という仕組みがあります。税理士が作った書面を添付すると、調査の通知の前に税理士が意見を述べる機会が設けられます。

ただ、国税庁はこの制度について、調査の省略を前提としたものではないと明記しています。調査が無くなる仕組みではないので、そこは誤解しないでおきましょう。

大切なのは、誰に見てもらったかより、申告書の数字を自分で説明できるかどうかです。帳簿の付け方に不安があれば、相談先を早めに決めておくと落ち着いて申告できます。

個人事業主が今からできる備え

ここが大事なところです。調査が来るかどうかは選べませんが、来た時の負担は今から減らせます。

確定申告の後に見直しておきたいこと
  • 売上の入金と、申告した売上の合計が合っているか
  • 経費の領収書・請求書が、帳簿の記録とひもづいているか
  • 事業用と私用の支出が混ざっていないか
  • 家事按分(家賃・通信費など)の割合を説明できるか
  • 間違いに気づいたら、通知が来る前に修正申告を出す

修正申告のタイミングで、過少申告加算税の割合が変わります。

修正申告のタイミング過少申告加算税
調査の事前通知の前に自主的に修正かからない
事前通知の後〜更正を予知する前5%(当初申告税額と50万円の多い方を超える部分は10%)
調査の後・更正を受けた場合10%(同じく超える部分は15%)

所得税の確定申告の期限は、原則として翌年3月15日です。令和8年分は令和9年3月15日(月)が期限になります。

反対に、税金を納めすぎていた時は、原則として法定申告期限から5年以内なら更正の請求ができます。

調査の通知が来た後の進み方は、税務調査の対応の流れで確認できます。修正申告を勧められた時の考え方は修正申告を求められた時に確認することにまとめています。

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よくある質問

確定申告をした年のうちに税務調査は来ますか?

いつ来るかは公表されていません。申告の後に、文書や電話で見直しを頼まれることもあります。連絡が来たら、調査か行政指導かを確認しておきましょう。

税務署から「お尋ね」の文書が届きました。これは税務調査ですか?

文書によっては、調査ではなく行政指導として見直しを頼むものもあります。国税庁のFAQでは、税務署は手続の前にどちらかを明示するとされています。分からなければ税務署に確認してみてください。

確定申告を自分でしていても、調査の時だけ税理士に頼めますか?

頼めます。調査の場で代わりに主張や説明ができるのは、税理士などの税務代理人だけです。通知が来たら早めに相談しておくと、準備の時間がとれます。

まとめ

この記事の要点
  • 確定申告の後に、税務署から調査や確認の連絡が来ることはある
  • 所得税では実地調査より文書や電話での「簡易な接触」のほうが多い
  • 行政指導で自主的に直せば過少申告加算税はかからない
  • 商工会議所で申告したかどうかで調査が外れるという公的な情報はない
  • 帳簿と証拠をそろえ、誤りに気づいたら通知の前に直す

この記事は国税庁の税務調査手続に関するFAQ(一般納税者向け)と令和6事務年度 所得税及び消費税調査等の状況をもとに書いています。個別の判断は税理士に確認してみてください。

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