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一人親方や職人さんに現場を頼んで、外注費で払っている。調査で『これは給与では?』と言われないか心配ですよね。
結論から言うと、外注費か給与かは、呼び方ではなく働き方の中身で判断されます。この記事では、判断の材料と、顧問税理士と一緒にそろえておきたい書類が分かります。
建設業の税務調査で外注費が問題になるのはなぜ?
外注費が給与とみなされると、払った側の源泉徴収や消費税の計算に影響します。判断の材料は、代わりの人を立てられるか、指揮監督を受けるか、完成前に壊れても報酬を請求できるか、材料や道具を支給されているか、の4つです。契約書や請求書で「請負」の実態が分かる状態にしておくのが備えになります。
建設業では、同じ職人さんに毎日のように来てもらうことがよくあります。
『ずっと同じ人だし、ほとんどうちの従業員みたいなもの』という状態だと、調査官から見ても給与に近く見えてしまうんです。
給与と判断されると、払った側には源泉徴収の義務が出てきます。また、消費税の計算では外注費は仕入税額控除の対象ですが、給与は対象になりません。ここが大事なところです。
外注費と給与はどこで分かれる?
国税庁の消費税法基本通達1-1-1では、請負の報酬か出来高払の給与かは、雇用契約またはそれに準ずる契約に基づく対価かどうかで決まるとしています。
区分がはっきりしない時は、次の4つを合わせて判断するとされています。
| 判断の材料 | 外注費に近い状態 | 給与に近い状態 |
|---|---|---|
| 代わりの人を立てられるか | 職人さんが別の人に任せてもよい | 本人以外は認めない |
| 指揮監督を受けるか | 仕上がりだけ決め、やり方は任せる | 作業時間や手順を細かく指示する |
| 完成前に壊れた時の報酬 | 完成までは請求できない | 働いた分は請求できる |
| 材料や道具の支給 | 職人さんが自分で用意する | 会社が材料も道具も用意する |
一つでも給与側に当てはまったら即アウト、というわけではありません。4つを全体で見て判断されます。
例えばこんな場面です。調査官から「この方の作業時間は誰が決めていますか」と聞かれ、「毎朝うちの現場監督が段取りを指示しています」と答えると、指揮監督を受けている材料として見られることがあります。

調査の前にそろえておきたい書類は?
『口約束でずっとやってきたから、契約書なんてない』という方もいるはずです。
実は、契約書がないこと自体より、請負の中身を示すものが何もないことのほうが困るんです。次の書類をそろえておくと、説明がずっと楽になります。
- 工事ごとの請負契約書や注文書・注文請書
- 職人さんから届いた請求書(工事名と金額が分かるもの)
- 振込の記録が分かる通帳
- 職人さんが自分で道具や車両を用意していることが分かるもの
請求書や納品書は、青色申告なら5年間の保存とされています(国税庁タックスアンサー No.2070)。
インボイスに登録している職人さんかどうかで、消費税の計算も変わります。この点はインボイス制度と税務調査で確認してみてください。
顧問税理士は何をしてくれる?
顧問税理士がいると、調査が来る前から外注先ごとの払い方を一緒に見直せます。
『この人は外注のままでいいのか、雇ったほうがいいのか』という判断は、職人さんの働き方を聞かないと決められません。個別の判断は税理士に確認してみてください。
調査が来たら、税理士は税務代理権限証書を出して立ち会い、外注費の根拠を説明できます。国税庁の税務調査手続に関するFAQでは、同意があれば事前通知を税理士が受けることもできるとされています。
また、過少申告加算税は事前通知の前に自主的に修正申告すればかかりません。事前通知の後は5%、調査の後は10%です。気になる外注費があるなら、早めに見てもらうほうが負担は軽くなります。
調査の流れ全体は税務調査とは?調査の流れ、費用の目安は税理士の顧問料相場で紹介しています。
職人さんへの外注が増えてきた、元請けとして書類の管理が追いつかない、そんな状況なら建設業に慣れた顧問税理士を探しておくと楽です。
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よくある質問
一人親方に毎月同じ額を払っていると給与になりますか?
金額が毎月同じというだけで給与と決まるわけではありません。代わりの人を立てられるか、指揮監督を受けるか、などの4つの材料を合わせて判断されます。気になる時は税理士に働き方を伝えて確認してみてください。
契約書がない外注先はどうすればいいですか?
これからの工事は注文書と注文請書を交わしておきましょう。過去の分は、請求書や通帳の振込記録で取引の中身を説明できるようにしておくのが現実的です。
外注費が給与と判断されたら何が起きますか?
払った側に源泉徴収の義務が出たり、消費税の仕入税額控除が使えなくなったりします。加算税や延滞税がかかることもあるため、早めに税理士に相談しておくと安心です。
まとめ
- 外注費か給与かは、呼び方ではなく働き方の中身で判断される
- 判断材料は、代わりの人・指揮監督・完成前の報酬・材料や道具の4つ
- 契約書や注文書、請求書で請負の中身を示せるようにしておく
- 顧問税理士なら、調査前の見直しから立会いまで任せられる




