当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。
会社が赤字だと、『税金も出ないのに、顧問料を払い続ける意味あるのかな』と思ってしまいますよね。
結論から言うと、赤字の法人でも申告は毎年必要です。ただ、顧問契約まで要るかは、取引の量と、来年以降に黒字になる見込みで分かれます。
この記事では、顧問契約と決算だけ頼む場合の費用の目安と、どちらが向いているかの見分け方が分かります。
赤字法人でも顧問税理士は必要?
赤字でも法人税の確定申告は、決算日の翌日から2か月以内に出す必要があります。取引が少なく、毎月の相談がほとんど無いなら、決算だけ税理士に頼む方法もあります。売上が伸びてきた、従業員がいる、黒字化が近いという会社は、顧問契約の方が向いています。
「赤字なら申告しなくてもいいのでは?」という声もよく聞きます。
実は、そこがよくある誤解なんです。法人は利益が出ていなくても、事業年度ごとに確定申告書を出します。国税庁の納期限の一覧でも、法人税の確定申告は事業年度終了日の翌日から2か月以内とされています。
しかも、赤字の申告にはちゃんと意味があります。それが次に紹介する欠損金の繰越しです。
赤字の年こそ申告をきちんとしたい理由は?
法人の赤字(欠損金)は、条件を満たせば翌年以降の黒字と相殺できます。国税庁の欠損金の繰越控除の説明では、条件は次のとおりです。
- 赤字が出た事業年度に、青色申告で確定申告書を出している
- その後の事業年度も、続けて確定申告書を出している
- その事業年度の帳簿書類を保存している
繰り越せるのは、各事業年度が始まる日の前10年以内に始まった事業年度の欠損金です(平成30年4月1日より前に始まった事業年度の分は9年)。中小法人などは、繰越控除前の所得の全額まで差し引けます。
例えば、創業2年目で赤字の会社が、3年目に黒字になったケースです。2年目の申告がきちんとできていれば、3年目の黒字から2年目の赤字を差し引けます。
『赤字だから適当でいい』と思って申告を雑にすると、この繰越しが使えなくなるおそれがあるんです。

顧問契約と決算だけ頼む場合、費用はどう違う?
ここが気になるところですよね。税理士ドットコムが示す目安を並べました。
| 頼み方 | 費用の目安 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| 決算申告のみ | 15万〜25万円 | 取引が少なく、帳簿は自分で付けられる |
| 顧問契約(年商1,000万円未満・毎月訪問) | 月25,000円から+決算料100,000円から | 毎月の相談や給与の手続きがある |
| 顧問契約(年商1,000万円未満・6か月に一度) | 15,000円から+決算料100,000円から | 相談は少なめだが、見てもらう機会は欲しい |
顧問契約とセットにした場合の決算料は、月額顧問料の4〜6か月分が目安とされています。いずれも民間の目安で、報酬は事務所ごとに自由に決まります。
例えば、売上がまだ少なく、社長1人で動いているマイクロ法人なら、決算のみで足りることが多いです。一方、従業員に給与を払っている会社は、源泉所得税を原則として翌月10日までに納める手続きもあります。
| 会社の状況 | 向いている頼み方 |
|---|---|
| 取引が月に数件、従業員なし | 決算のみ |
| 従業員がいて給与計算や年末調整がある | 顧問契約 |
| 赤字だが売上が伸びていて黒字化が近い | 顧問契約 |
| 融資を受けたい、事業計画を作りたい | 顧問契約 |
決算のみで頼む時に気をつけたいのは、1年分の資料をまとめて渡すことになる点です。帳簿が途中で止まっていると、記帳の費用が別にかかることもあります。
毎月でなくても、せめて四半期ごとに通帳と領収書をまとめておくと、決算の時に慌てずに済みます。
税理士とは、こんな会話から始めると話が早いです。
「今期も赤字の見込みです。決算だけお願いすることはできますか?」
「帳簿をご自身で付けられているなら可能です。黒字に変わりそうな時は、顧問への切り替えも相談しましょう」
赤字が続いて記帳が後回しになっている、黒字化の目途が立ってきた、融資の相談を考えている、という会社は、顧問税理士を探してみると次の打ち手が見えやすくなります。
税理士ドットコム
あなたの業種・規模に合う顧問税理士を無料で紹介
記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。
紹介料無料税理士ドットコムで顧問税理士を紹介してもらう(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)
マイクロ法人で顧問を続けるか迷っている方はマイクロ法人の税理士の記事を、顧問料の決まり方は顧問料相場の記事を見てみてください。
よくある質問
赤字なら法人税の申告をしなくてもいいですか?
いいえ。赤字でも、事業年度ごとに決算日の翌日から2か月以内に確定申告書を出します。続けて申告していることが、欠損金を繰り越す条件のひとつです。
赤字法人が決算だけ税理士に頼むと、いくらかかりますか?
税理士ドットコムが示す目安では、法人の決算申告のみで15万〜25万円です。事務所ごとに違うので、見積もりで確認しましょう。
顧問契約から決算のみに切り替えることはできますか?
できる事務所もあります。切り替える時期や、途中の相談をどうするかを、契約の見直しの時に話し合ってみてください。
まとめ
- 赤字の法人でも、確定申告は決算日の翌日から2か月以内に出す
- 青色申告と連続した申告、帳簿の保存で、欠損金を10年繰り越せる
- 決算のみの目安は15万〜25万円、顧問は月25,000円から+決算料
- 従業員がいる、黒字化が近い、融資を受けたい会社は顧問契約が向いている




