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領収書の整理も帳簿付けも、正直もう全部まとめて税理士に任せてしまいたい。そう考えている個人事業主の方も多いはずです。
結論から言うと、個人の確定申告は税理士に丸投げできます。ただ、資料を集めて渡す所だけは自分の仕事です。この記事では、何を渡せばよいか、どんな順番で進むかが分かります。
確定申告は税理士に丸投げできる?
個人の確定申告は、記帳から申告書の作成、提出まで税理士にまとめて任せられます。自分に残るのは、領収書や通帳の明細などの資料を集めて渡すことと、出来上がった申告の内容を確認することです。
国税庁のタックスアンサー No.9203では、税理士業務を税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つとしています。日本税理士会連合会の税理士とはでも、確定申告は税務代理の例として挙がっています。
つまり、申告書を作って提出する所まで、税理士に頼める仕事なんです。
『丸投げって、本当に何もしなくていいの?』と気になりますよね。
税理士は渡された資料を見て帳簿や申告書を作ります。そのため、売上や経費の資料を集めることだけは、依頼する側にしかできません。
| 作業 | 税理士に任せられる | 自分に残る |
|---|---|---|
| 資料集め | 足りない資料の指摘 | 領収書・通帳・請求書を集めて渡す |
| 記帳 | 仕訳の入力・帳簿の作成 | 用途が分かりにくい支出のメモ |
| 申告書の作成 | 決算書・申告書の作成 | 内容の確認 |
| 提出 | 税務代理として提出 | 納税(口座振替などの手続き) |
| 税務署とのやり取り | 問い合わせ対応(契約による) | 税理士への連絡 |
丸投げするときに渡す書類
渡す書類は、事業の中身で少しずつ変わります。よくあるものを、売上・経費・控除の3つに分けてみました。
- 売上の請求書の控え、レジの集計、売上が入る通帳の明細
- 仕入れや経費の領収書・レシート、クレジットカードの利用明細
- 事業用の通帳のコピーやネットバンクの明細
- 前年の確定申告書の控え(初めて頼む場合)
- 国民年金や国民健康保険、生命保険料などの控除の証明書
- 医療費控除や住宅ローン控除を受ける場合はその書類
- 従業員がいる場合は給与の明細や源泉所得税の納付書
前年の申告書の控えは、初めて頼むときに特に役立ちます。どんな所得があり、どんな控除を使っていたかが一目で分かるからです。
例えば、売上700万円で青色申告をしている個人の内装業の方なら、外注先への支払いや資材の仕入れの領収書が多くなります。支払先ごとにまとめておくと、税理士の確認がぐっと早くなるんです。
ここで気をつけたいのが、課税事業者の方の請求書です。インボイス制度では仕入税額控除に請求書の保存が関わるので(国税庁 No.6498)、受け取った請求書は捨てずに渡しましょう。
『どれが必要か分からない…』という場合は、迷った資料もいったん全部渡して大丈夫です。要るか要らないかは、税理士が見て判断してくれます。
税理士に丸投げするときの流れ
初めて丸投げするときは、だいたい次の順番で進みます。
- 事業の内容、売上の規模、白色か青色かをメモする
- 税理士に相談し、記帳から頼むか申告だけ頼むかを伝える
- 見積もりを受け取り、範囲と料金を確認して契約する
- 資料をまとめて渡し、分からない支出について質問に答える
- 出来上がった申告書の内容を確認し、提出してもらう
- 期限までに納税する

途中で税理士から質問が来ることもあります。例えば、こんなやり取りです。
「この5万円の支払いは、何の費用でしょうか?」
「取引先との打ち合わせで使った会議室代です」
こうした質問に答えるだけで、あとは税理士が仕訳と申告書を仕上げてくれます。
提出のときには、税理士が税務代理権限証書を税務署に出すことがあります(国税庁 H2-1)。これは「この税理士が代理をします」と伝える書類です。
資料を小出しに渡してしまい、税理士とのやり取りが何往復にもなるケースです。期限が近いほど慌ただしくなるので、1年分をまとめて一度に渡すか、毎月決まった日に渡すかを最初に決めておきましょう。
もう1つは、生活用の支出と事業用の支出が同じ通帳に混ざっているケースです。どれが事業の支出かは本人にしか分からないので、税理士からの質問が増えてしまいます。
来年からは事業用の通帳とカードを分けておくと、丸投げの手間も費用も軽くなりますよ。
いつまでに頼めばいい?期限から逆算する
『申告期限の何か月前に頼めばいいの?』という声もよく聞きます。
所得税の確定申告は、原則として翌年2月16日から3月15日までです(国税庁 No.2020)。令和8年分なら、期限は令和9年3月15日です(国税庁主な国税の納期限)。
この時期は税理士も申告の依頼が集中します。領収書の束から記帳を頼むなら、年が明けたらすぐ、できれば年内に相談しておくと安心です。
もし期限に間に合わないと、無申告加算税がかかることがあります。国税庁のNo.2024では、調査の事前通知の前に自主的に期限後申告した場合でも5%とされています。
ただ、法定申告期限から1か月以内に自主的に申告し、税額を納期限までに納めているなど一定の要件を満たせば、無申告加算税はかからない扱いもあります。間に合いそうにないときほど、早めに税理士に相談してみてください。
費用の目安は確定申告の代行費用の相場で、記帳からまとめて任せる場合の相場は個人事業主が丸投げする費用で紹介しています。
毎年ぎりぎりまで手を付けられない、売上が増えて自分で申告するのが不安になってきた。そんな方は、記帳から申告まで丸投げできる税理士を探しておくと、次の申告からかなり楽になります。
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よくある質問
確定申告を丸投げしても、自分でやることはありますか?
あります。領収書や通帳の明細などの資料を集めて渡すこと、税理士からの質問に答えること、出来上がった申告の内容を確認すること、期限までに納税することは自分の作業です。
帳簿を1年分まったく付けていなくても頼めますか?
一般的には相談できます。領収書や通帳の明細から記帳を始めてもらう形になるので、申告だけ頼むより費用と時間がかかります。早めに相談しておくと期限に余裕を持てます。
丸投げした申告に間違いがあったら誰の責任ですか?
申告の内容は納税者本人の申告として扱われます。税理士に任せる場合でも、出来上がった申告書の内容を確認し、分からない所は質問しておきましょう。個別の対応は依頼する税理士に確認してください。
まとめ
- 個人の確定申告は、記帳から申告書の作成・提出まで税理士に丸投げできる
- 資料を集めて渡すこと、内容の確認、納税は自分に残る
- 前年の申告書の控えと、売上・経費・控除の書類をまとめて渡す
- 所得税の申告期限は原則3月15日なので、記帳から頼むなら年内か年明けすぐに相談する





