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収穫期は畑やハウスに付きっきりで、領収書は箱にためておくだけ。そんな方も多いはずです。『トラクターを買ったら、今年の税金はかなり減るのかな』と考えたこともありますよね。
結論から言うと、農家の経費と節税は、毎年の資材費をもれなく拾うことと、トラクターやハウスのような大きな買い物を減価償却で正しく分けることが土台になります。
この記事では、農家の経費一覧と、機械やハウスを買う時に気をつけたい点が分かります。
農家の経費と節税で、まず押さえたいことは?
種苗、肥料、農薬、燃料などは、使った年の経費です。一方でトラクターや農業用ハウスは、原則として耐用年数に分けて毎年少しずつ経費にします。高い機械を買っても、その年に全額が経費になるとは限らないので、買う前に償却の仕方を確認しておきましょう。
農業は、作物によって経費のかかり方がまったく違いますよね。
米と野菜と果樹では、資材も機械も別物です。まずは農家の経費一覧を表にしました。
| 経費の種類 | 農家での例 | 迷いやすいところ |
|---|---|---|
| 種苗・肥料・農薬 | 種、苗、肥料、農薬、培土 | 年末に使い残した分の扱い |
| 燃料・光熱費 | 軽油、ガソリン、ハウスの暖房、電気代 | 自宅と共用の電気代は按分 |
| 機械・設備 | トラクター、コンバイン、農業用ハウス | 減価償却で分けて経費にする |
| 修繕費 | 機械の修理、ハウスのビニール張り替え | 修理か、価値を高める改良かで扱いが変わる |
| 人件費 | 収穫期のパート、家族への給与 | 家族に払うには条件がある |
| 出荷の手数料 | 箱代、運賃、出荷先の手数料 | 精算書から差し引かれた分も経費 |

トラクターを買う時の減価償却はどう考える?
『今年は利益が出たから、トラクターを買い替えて税金を減らそう』。そう考える方は多いはずです。
ただ、トラクターは減価償却資産なので、買った年に全額を経費にするのではなく、耐用年数に分けて毎年経費にしていきます。
国税庁の説明では、取得価額が10万円未満の物は、使い始めた年に全額を経費にできます。10万円以上20万円未満なら、一定の要件のもとで3年に分ける方法も選べます。
一定の要件を満たす青色申告の方には、少額の設備を一度に経費にできる特例もあります。令和8年4月1日以後に取得した物は取得価額10万円以上40万円未満が対象で、年間の合計300万円までです(令和8年3月31日までの取得は30万円未満)。
ここが大事なところです。トラクターやコンバインは、この金額を超えることが多いですよね。
そのため、買った年の税金がぐっと減るというより、何年かかけて少しずつ効いてくると考えておきましょう。中古か新品か、何月に使い始めたかでも、その年の経費は変わります。
補助金を使って機械を買った時は?
国や自治体の補助金を使って機械やハウスを入れることもありますよね。
補助金は収入として扱うのが基本ですが、資産の取得に使った補助金には扱いが変わる場合があります。申告の前に、交付決定の書類をそろえて税理士に確認してみてください。
農業用ハウスや自家消費はどう扱う?
実は、農業用ハウスは造りによって扱いが変わります。
骨組みの材料や、地面にしっかり固定されているかどうかで、区分や耐用年数が違ってくるんです。見積書や仕様書を残しておくと、税理士が判断しやすくなります。
ビニールの張り替えのような修理は、その年の経費になることが多いです。一方で、ハウスを広げる工事や性能を上げる工事は、資産として償却する扱いになることもあります。
例えばこんな場面です。
「ハウスの修理代、全部今年の経費でいいですよね?」
「張り替えだけなら修理ですが、骨組みを増やした分は分けて考えます」
自分の家で食べた野菜も記録が要る?
収穫した作物を家で食べたり、親戚に配ったりすることもありますよね。
こうした自家消費の分は、収入として数える考え方があります。どこまでをいくらで記録するかは、地域の慣行も含めて税理士に確認しておくと安心です。
家族で農業をしている場合は、専従者給与で節税する条件も見ておきましょう。税理士に頼める節税対策の範囲もあわせて確認してみてください。
- 種苗や肥料、燃料の領収書を月ごとにまとめている
- 機械とハウスの見積書と、使い始めた日を残している
- 補助金の交付決定の書類をそろえている
- 出荷先の精算書を1年分保存している
規模が大きくなって記帳が追いつかない、法人化を考えている、補助金で大きな機械を入れる予定がある。こんな状況なら、顧問税理士を探しておくと楽になります。費用の目安は税理士の顧問料相場で確認できます。
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よくある質問
トラクターを買った年に全額を経費にできますか?
取得価額が大きいトラクターは、原則として耐用年数に分けて毎年経費にします。少額の特例が使えるかどうかは金額と要件によるので、購入前に税理士へ確認してみてください。
中古の農機具でも減価償却になりますか?
中古でも、金額によっては減価償却で分けて経費にします。中古は耐用年数の考え方が新品と違うので、購入の前に確認しておくと安心です。
出荷先の手数料が精算書で差し引かれています。経費になりますか?
差し引かれた手数料や運賃も経費です。売上は差し引く前の金額で、手数料は経費として分けて記帳するのが基本なので、精算書を保存しておきましょう。
まとめ
- 種苗や肥料、燃料はその年の経費
- トラクターやハウスは減価償却で分けて経費にする
- ハウスは造りや工事の中身で扱いが変わる
- 補助金や自家消費は記録を残して税理士に確認





