税理士が書類を返してくれない時の対処|解約時の引き継ぎ方

解約した税理士が書類を返してくれない時の対処法と引き継ぎ方を解説する記事のアイキャッチ

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税理士に解約を伝えたら、預けていた書類や帳簿がなかなか戻ってこない。次の税理士にも渡せず、申告の時期が近づいて焦っている。そんな状況の方もいるはずです。

結論から言うと、まずは返してほしい物を一覧にして、期限を付けて書面でお願いするのが近道です。この記事では、その手順と、話し合いで済まない時の相談先をお伝えします。

税理士が書類を返してくれない時は、まず何をする?

先に結論

まずは「何を・いつまでに・どの形で」返してほしいかを一覧にして、メールや書面で依頼しましょう。自分が預けた領収書や通帳のコピーなどは、返してもらうのが基本です。それでも動かない時は、事務所のある地域の税理士会の紛議調停や、弁護士への相談を考えます。

『こっちが解約したから、意地悪されているのかも…』と不安になりますよね。

実は、返ってこない理由が単なる行き違いのことも多いんです。何を返せばいいのか伝わっていない、担当の方が忙しくて後回しになっている、という場合もあります。

だからこそ、口頭で「書類を返してください」と言うより、一覧にして渡すほうが話が早く進みます。

返してほしい書類を分けて考える

税理士の手元にある物は、大きく3つに分かれます。どれを頼んでいるのかをはっきりさせておきましょう。

種類例考え方
自分が預けた資料領収書、請求書、通帳のコピー、契約書自分の物なので返してもらう
自分の申告に使った書類の控え申告書・決算書の控え、届出書の控え控えを渡してもらうよう頼む
帳簿のデータ仕訳データ、総勘定元帳渡してもらう形(紙・データ)を相談する
税理士に返してもらう書類を、預けた資料、申告書の控え、帳簿のデータの3つに分けて一覧で頼むことを示した図解

民法には、委任された人は仕事のために受け取った物を依頼した人に引き渡す、という決まりがあります(民法第646条)。顧問契約にどう当てはまるかは契約の中身しだいなので、迷ったら弁護士に確認してみてください。

会計ソフトのデータの受け取り方は税理士変更時の会計データの引き継ぎでくわしく書いています。

書類を返してもらうための進め方

『何度も電話するのは気まずい…』という方もいますよね。だからこそ、記録が残る形で進めるのがおすすめです。

書類を返してもらう流れ
  1. 返してほしい物の一覧を作る(上の表の3つに分けて書く)
  2. 返却の期限と、受け取り方(郵送・取りに行く・データ送付)を決める
  3. メールや書面で依頼し、送った日を控えておく
  4. 期限を過ぎたら、所長や代表の税理士あてにもう一度依頼する
  5. それでも動かない時は、税理士会や弁護士に相談する

依頼の文面は、例えばこんな形です。

「顧問契約の終了にあたり、お預けしている資料と、申告書・決算書の控えをお返しいただけますでしょうか。一覧を添付しますので、○月○日までに郵送でお願いできると助かります」

ここが大事なところです。顧問料に未払いがあると、話がこじれやすくなります。請求に納得できない点があっても、払う分と話し合う分を分けて伝えておくと、書類の話が進みやすくなります。

話し合いで済まない時の相談先

税理士法では、税理士会は会員の業務に関する紛議について、当事者などの請求により調停ができるとされています(税理士法第49条の10)。

税理士は、事務所のある地域の税理士会に所属しています。相手の事務所がどの税理士会か分からない時は、日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で調べられます。各税理士会は日本税理士会連合会の相談会の案内からたどれます。

税理士会に相談する時は、これまでのやりとりのメールや依頼した日付をまとめて持っていくと話が早いです。

損害が出てしまった場合や、法律の判断が必要な場合は弁護士への相談も考えてみてください。損害が出た時の流れは税理士のミスで損害が出たら?にあります。

『税理士会に相談したら大ごとになるのでは』とためらう方もいますよね。ただ、調停は話し合いで解決するための場です。いきなり裁判にするより、気持ちの負担は軽く済むこともあります。

次の税理士にも手伝ってもらう

書類が全部そろわなくても、次の税理士は動いてくれます。前期の申告書の控えがあれば、そこから始められることも。

「前の事務所から控えが届かないのですが、手元にある分で進められますか?」と、早めに相談しておきましょう。

前の事務所とのやりとりに疲れてしまった、申告の期限までに次を決めたい。こんな状況なら、引き継ぎに慣れた顧問税理士を探しておくと、ひとりで抱え込まずに済みます。

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よくある質問

税理士が作った帳簿のデータも返してもらえますか?

データをどの形で渡すかは事務所や契約によって扱いが分かれます。紙で出してもらうか、データで受け取るかを相談し、合意できない時は税理士会や弁護士に相談してみてください。

書類が戻らないまま申告の期限が来たらどうなりますか?

書類が無いことを理由に期限は延びません。手元の通帳や控えで進められる範囲を、次の税理士と相談しておきましょう。

税理士会に相談すると費用はかかりますか?

相談の受け方や条件は税理士会ごとに異なります。事務所のある地域の税理士会に直接問い合わせてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 返してほしい物を一覧にし、期限を付けて書面で依頼する
  • 預けた資料・申告書の控え・帳簿データの3つに分けて頼む
  • 未払いがあると話がこじれやすいので、払う分と話し合う分を分ける
  • 話し合いで済まない時は税理士会の紛議調停や弁護士に相談する
  • 書類がそろわなくても、次の税理士に早めに相談しておく
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