翻訳者の経費と節税|翻訳支援ツールの費用と海外送金の手数料・為替の処理

翻訳者の経費と節税を、翻訳支援ツールの費用と海外送金の手数料・為替の処理から解説する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

海外の翻訳会社から外貨で報酬を受け取っていると、円にいくらで換算するのか、送金手数料はどうするのか悩みますよね。

結論から言うと、翻訳者の節税は「ツールや辞書の費用を漏れなく計上すること」と「外貨の報酬を決まったルールで円に直すこと」が土台です。この記事では、その考え方と翻訳者の経費一覧を見ていきます。

翻訳者の経費と節税、まず押さえること

先に結論

翻訳支援ツールや辞書の利用料は、仕事に使う分ならその年の経費です。海外送金の手数料も、報酬を受け取るための費用として経費になります。外貨の報酬は、原則として売上を計上する日の電信売買相場の仲値(TTM)で円に直し、入金日とのレートの差は為替差損益として扱います。

まず、ツールの費用です。

翻訳支援ツールのサブスクや買い切りライセンス、オンライン辞書の利用料は、翻訳の仕事に欠かせない費用ですよね。仕事に使う分は経費になります。

ただ、買い切りで高いツールは、金額によって一度に経費にできないこともあります。国税庁の説明では、10万円未満の物は使い始めた年に全額を経費にします。(出典: 国税庁 No.2100 減価償却のあらまし)

『辞書アプリも語学の勉強用の本も、全部いける?』と思う方もいるはずです。仕事に関わる内容かどうかで分けて、購入履歴にメモを残しておきましょう。

海外送金の手数料と為替はどう処理する?

ここが翻訳者ならではの悩みどころです。

国税庁は消費税の説明の中で、外貨建ての売上は、為替予約がある場合を除き、原則として売上を計上する日の電信売買相場の仲値で円に換算すると説明しています。(出典: 国税庁 No.6325 外貨建取引の取扱い)

そのうえで、計上した日と実際に入金された日のレートの差で、いわゆる為替差損益が出ます。

例えば、納品して請求した日より、入金された日の方が円安だったケース。円で受け取る額が増えた分は為替差益、減った分は為替差損になるんです。

送金サービスや銀行に引かれた手数料は、報酬を受け取るための費用として記帳します。入金額だけを売上にすると、手数料の分だけ売上が少なく記録されてしまうので注意です。

外貨の報酬を円に直して入金するまでの流れを示した図解

毎回のレートを調べるのが大変

「請求のたびにレートを調べないとだめですか?」
「計上する日のレートを使うのが原則なので、請求書の日付とレートを一緒に残しておくと楽です」

細かい処理の方法は、取引の量に合わせて税理士に確認してみてください。

国内の翻訳会社からの報酬

国内の会社からの翻訳料は、源泉徴収されて入金されることがあります。国税庁の源泉徴収のあらましでは、翻訳の料金が対象に挙がっています。(出典: 国税庁 源泉徴収のあらまし 報酬・料金等の源泉徴収事務)

税額は、1回の支払が100万円以下なら支払金額の10.21%です。差し引かれた額は確定申告で精算するので、取引先ごとに記録しておきましょう。

翻訳者の経費一覧

よく出てくる費用を表にしました。個別に落ちるかどうかは、判断を税理士に確認しておきましょう。

費用経費にできる範囲迷いやすい点
翻訳支援ツール仕事に使う分買い切りは金額で扱いが変わる
辞書・用語集の利用料仕事に使う分学習用との区別
海外送金の手数料報酬の受け取りにかかった分入金額と売上を分けて記帳
為替差損入金時のレート差計上日のレートを記録
PC・モニター仕事に使う物金額で計上方法が変わる
自宅の家賃・通信費仕事に使う部分だけ割合の根拠を残す

外貨の取引が多い方は、輸入販売の経費と節税の為替差損の話も参考になります。PCの扱いはフリーランスエンジニアの経費と節税で詳しく書いています。

海外の取引先が増えたら、税理士に頼むと楽

取引先が複数の国にまたがると、レートの記録と送金手数料の照合だけで時間がかかりますよね。

『翻訳の締め切りに追われて、帳簿まで手が回らない』と感じたら、記帳や確定申告を税理士に任せるのも一つの手です。

費用の目安として、税理士ドットコムが示す個人事業主の確定申告のみの依頼は、白色で5万円から、青色で売上1,000万円未満なら7万円からとされています。税理士の顧問料相場もあわせて見てみてください。

外貨の報酬が増えてきた方や、海外の取引先向けの消費税の扱いに迷う方は、一度税理士を探してみると楽になります。

税理士ドットコム

あなたの業種・規模に合う顧問税理士を無料で紹介

記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで顧問税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

よくある質問

外貨の報酬は、どの日のレートで円に直せばいいですか?

国税庁の説明では、為替予約がある場合を除き、原則として売上を計上する日の電信売買相場の仲値で換算します。

海外送金で引かれた手数料は経費になりますか?

報酬を受け取るための費用として経費になります。入金額だけを売上にせず、手数料と分けて記帳しておきましょう。

翻訳支援ツールの買い切りライセンスは、全額経費にできますか?

10万円未満なら使い始めた年に全額を経費にできます。それ以上の物は計上の仕方が変わるので、税理士に確認を。

まとめ

この記事の要点
  • 翻訳支援ツールや辞書の利用料は、仕事に使う分ならその年の経費
  • 外貨の報酬は、原則として計上日の電信売買相場の仲値で円に直す
  • 入金日とのレートの差は為替差損益、送金手数料は経費として記帳する
  • 国内の翻訳料は源泉徴収の対象に挙がっている
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

個人事業主・フリーランス・会社経営者が、自分の状況に合った顧問税理士を探せるよう、公的機関の公開情報をもとに費用・探し方・頼める範囲を解説しています。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!