FXに強い税理士の選び方と海外FXの税金を相談する時の注意点

FXに強い税理士の選び方と海外FXの税金を相談する時の注意点を解説する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

FXで利益が出たものの、申告のやり方が分からず手が止まっていませんか。特に海外の業者を使っていると、ネットの情報もバラバラで不安になりますよね。

結論から言うと、FXの税金は「どの業者との取引か」で計算の仕方が変わります。この記事では、FXに強い税理士の選び方と、海外FXを相談する時に気をつけたい点が分かります。

FXに強い税理士は、どこを見て選べばいい?

先に結論

FXに強い税理士は、国内FXと海外FXで課税方法が違うことを前提に、取引履歴から損益を計算した経験があります。面談では「海外業者の取引履歴を扱ったことがあるか」「損失の繰越の手続きまで見てもらえるか」を聞いてみてください。

『FX専門の税理士って、本当にいるの?』と思う方もいますよね。

FXだけを専門にする税理士は多くありません。ただ、個人投資家や副業の申告をよく扱う税理士なら、FXの申告にも慣れていることが多いんです。

選ぶ時に見ておきたいのは、次の3つです。

  • 国内FXと海外FXの課税方法の違いを、最初の面談で説明してくれる
  • 外貨建ての取引履歴や年間の損益報告書から計算した経験がある
  • 損失の繰越や、他の投資との兼ね合いまで相談に乗ってくれる

例えば、会社員で国内FXの口座を1つだけ持っているケースなら、業者の年間損益報告書をもとに自分で申告する方も多いです。

一方で、海外FXの口座を複数持ち、外貨建ての履歴を自分で円に直すのが大変なケースは話が別です。こうした方こそ、FXの申告に慣れた税理士に頼むメリットが大きいんです。

「FX 会計士」で探す方もいますが、申告書の作成や税務相談を任せられるのは税理士です。国税庁の説明でも、税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士などに限られるとされています。

国内FXと海外FXでは、税金の計算がどう違う?

ここが大事なところです。国税庁のタックスアンサー「外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」をもとに、違いを表で見てみましょう。

項目国内FX(対象となる取引)対象にならない取引(海外業者など)
所得の区分先物取引に係る雑所得等一般に総合課税の雑所得
税率所得税15%+地方税5%(申告分離課税)他の所得と合算して超過累進税率
損失の扱い他の先物取引に係る雑所得等と損益通算できる給与など他の所得と差し引けない
損失の繰越一定の要件の下で翌年以後3年内に繰り越せるこの繰越の特例は使えない

国税庁の説明では、申告分離課税の対象は金融商品取引法の「市場デリバティブ取引」か「店頭デリバティブ取引」に当たる取引です。店頭取引は、第一種金融商品取引業者か登録金融機関との取引が対象とされています。

これに当たらない取引は、一般に総合課税の雑所得として扱われます。海外の業者がどちらに当たるかは、業者の登録状況によって変わるので、税理士に確認してみてください。

国内FXと海外FXの課税の違いを3つの項目で表した図解

国内と海外の損益は相殺できる?

『国内で損して海外で勝ったから、差し引きゼロでいいよね?』と考える方もいるかもしれません。

実は、国内FXの損失は「先物取引に係る雑所得等」の中でしか差し引けません。総合課税になる取引の利益とは、区分が違うので相殺できない扱いなんです。

両方の口座を持っている方は、口座ごとの損益を分けて税理士に見せるのが近道ですよ。

海外FXの税金を相談する時に気をつけたいこと

海外FXの申告は、国内FXより手間がかかりがちです。相談の前に、次のポイントを押さえておきましょう。

取引履歴は全部そろえる

海外業者の取引履歴は、ドル建てや英語表記のことが多いですよね。年間の全取引をダウンロードして、口座ごとにまとめておきましょう。

『月ごとの損益だけでいいかな』と思うかもしれません。ただ、税理士は1件ずつの取引から計算し直すこともあるので、元のデータがあると安心です。

入金や出金の記録、ボーナスやキャッシュバックの記録も一緒に出しておくと安心です。こうした特典の扱いは、自己判断せず税理士に確認してみてください。

申告していない年がある時は早めに

『去年の分、申告していないかも…』という方は、早めに相談するほど負担が軽くなります。

国税庁の説明では、税務調査の事前通知の前に自主的に期限後申告をすれば、無申告加算税は5%です。事前通知の後だと10%からになり、調査を受けた後だと15%からと重くなります。

さらに、納付が遅れた日数に応じて延滞税もかかります。令和8年の割合は、納期限の翌日から2か月以内が年2.8%、2か月を超えると年9.1%です。

相談の場面では、こんな会話になることが多いです。

「海外の口座で2年前から取引していて、申告はしていません」
「では、まず両年分の取引履歴を出してもらって、期限後申告の準備をしましょう」

正直に全部話してもらえるほど、税理士も段取りを組みやすくなります。

相談前に用意しておくもの
  • 国内・海外すべての口座の年間取引履歴
  • 入金・出金の記録(銀行やカードの明細)
  • ボーナスやキャッシュバックなど特典の記録
  • 過去に申告した年の控え(あれば)
  • 給与所得がある方は源泉徴収票

FXの申告を税理士に頼むと、費用はどのくらい?

税理士の報酬には公的な基準がありません。税理士会の報酬規定は2002年に廃止され、今は税理士ごとに金額を決めています。

参考になるのは、税理士ドットコムが示す目安です。スポットの確定申告は3万円〜とされています。記帳代行を頼む場合は、1仕訳50〜100円という目安も出ています。

状況の例頼み方の目安
国内FXだけ、年間損益報告書がある自分で申告、迷う所だけ相談
海外FXの口座が複数あり、履歴の円換算が大変確定申告をスポット依頼
過去の無申告がある、他にも事業や投資がある顧問契約や継続的な相談

海外口座が多いほど、計算の手間で料金が上がりやすいです。見積もりの時に「口座の数」と「取引件数」を伝えておくと、話がずれにくいですよ。

仮想通貨の取引もしている方は、仮想通貨の申告を丸投げする時の範囲も参考になります。顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場で紹介しています。

海外口座が複数ある、申告していない年がある、本業の事業と合わせて相談したい。こんな方は、投資の申告に慣れた税理士を探しておくと楽になります。

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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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副業でFXをしている方は、副業で税理士に相談するタイミングの考え方も近いので、あわせて読んでみてください。

よくある質問

海外FXの利益は、国内FXと同じ20%の税率ですか?

国税庁の説明では、申告分離課税の対象は国内の登録業者などとの取引です。これに当たらない取引は一般に総合課税の雑所得になり、他の所得と合算して税率が決まります。どちらに当たるかは税理士に確認してみてください。

FXの損失は翌年に繰り越せますか?

対象となる国内FXの損失は、一定の要件の下で翌年以後3年内に繰り越せます。繰越に必要な申告の要件は、損失が出た年のうちに税理士に確認しておきましょう。

税理士にFXの相談だけすることはできますか?

相談だけを受けている税理士もいます。税理士会でも、2月23日の税理士記念日を中心に無料の税務相談会を開いているので、まず話を聞いてみるのも一つの方法です。

まとめ

この記事の要点
  • FXの税金は、国内の登録業者との取引かどうかで計算が変わる
  • 国内FXは申告分離課税で、損失は3年内に繰り越せる
  • 対象にならない取引は総合課税の雑所得で、他の所得と差し引けない
  • 海外FXは取引履歴をそろえ、無申告の年があれば早めに相談する

参考: 国税庁「外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」、国税庁「確定申告を忘れたとき」

顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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