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配偶者や子どもに仕事を手伝ってもらっていて、給料を払えば節税になると聞いた。でも、いくらまで払っていいのか、どんな手続きが要るのか分からない、という方も多いはずです。
結論から言うと、青色申告なら事前の届出をしたうえで、仕事に見合った給与を経費にできます。この記事を読めば、条件と期限、家族に払う前に確かめたい点が分かります。
専従者給与で節税できる?
青色申告をしている個人事業主は、「青色事業専従者給与に関する届出書」を出し、仕事に見合った金額を払えば、家族への給与を必要経費にできます。白色申告の場合は、配偶者なら最高86万円、その他の家族は1人最高50万円の事業専従者控除になります。ただし給与を受け取る家族は、配偶者控除や扶養控除の対象から外れます。
家族への給与は、本来は経費にならないのが原則です。それを、条件を満たした時だけ経費にできるようにしたのが、この専従者の仕組みなんです。
国税庁の案内(令和8年4月1日現在法令等)では、専従者になれるのは次の3つをすべて満たす人です。
- 青色申告者と生計を一にする配偶者その他の親族
- その年の12月31日現在で15歳以上
- その年を通じて6か月を超える期間、その事業に専ら従事している
詳しくは国税庁の青色事業専従者給与と事業専従者控除の案内で確認できます。
青色と白色で変わる専従者の扱い
『青色でも白色でも同じように経費になるんでしょ?』と思いますよね。実は、扱いがかなり違います。
| 項目 | 青色申告(青色事業専従者給与) | 白色申告(事業専従者控除) |
|---|---|---|
| 経費にできる額 | 仕事に見合った金額として届け出た範囲 | 配偶者は最高86万円・その他の家族は1人最高50万円 |
| 上限のもう一つの基準 | なし(過大な部分は経費にならない) | 控除前の所得を専従者の数に1を足した数で割った額のどちらか低い方 |
| 事前の届出 | 必要 | 不要 |
| 配偶者控除・扶養控除 | 受けられない | 受けられない |

青色の届出書には、専従者の氏名、職務の内容、給与の金額、支給期を書きます。提出期限は、経費にしたい年の3月15日まで。その年の1月16日以後に新たに開業した場合や、新たに専従者がいることになった場合は、その日から2か月以内です。
例えば、年商1,200万円の個人の工務店で、配偶者が電話番と帳簿づけを毎日しているケース。青色で届出を出していれば、仕事の中身に見合った給与を経費にできます。
反対に、配偶者がほかの会社で正社員として働き、休日だけ手伝っているケースはどうでしょう。「専ら従事している」とは言いにくく、専従者に当たらない可能性が高くなります。
家族に給与を払う前に確かめたいこと
ここが大事なところです。金額は自由に決められるわけではありません。
『家族なんだから、金額はこちらで好きに決めていいよね?』と思うかもしれません。
国税庁の案内では、給与は「労務の対価として相当であると認められる金額」である必要があり、過大な部分は経費になりません。同じ仕事を他の人に頼んだらいくらか、が一つの目安になります。
『税金が減るなら、多めに払っておこう』と考えたくなります。ただ、受け取った家族にも所得税や住民税がかかりますし、扶養から外れることも。家族全体で手元に残るお金で比べてみてください。
- 家族が年間6か月を超えて、その事業に専ら従事しているか
- 他の仕事や学業と掛け持ちしていないか
- 届出書の期限(その年の3月15日など)に間に合うか
- 給与の額が仕事の内容に見合っているか
- 家族の社会保険や扶養の扱いがどう変わるか
税理士には、例えばこんなふうに聞いてみましょう。
「妻に経理を毎日手伝ってもらっています。給与はいくらにするのがよいですか?」
「仕事の内容と時間を教えてください。家族全体の税金と社会保険で比べて決めましょう」
給与を払うと源泉徴収や年末調整の事務も出てきます。届出の金額を変える時も手続きが要るので、判断は税理士に確認を。個人事業主の税金対策の全体像は個人事業主の税金対策を税理士に相談するメリットで解説しています。法人化した後の経費の考え方は合同会社の節税と法人化した時の経費の考え方が参考になります。
売上が伸びて家族の手伝いが増えてきた、専従者給与の額をそろそろ見直したい。そんな時は、家族の税金や社会保険まで見てくれる顧問税理士を探すと楽です。
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ほかの節税策は節税の税理士に相談する前に知りたい頼める対策でまとめています。
よくある質問
学生の子どもに手伝ってもらった分も専従者給与にできますか?
専従者は、その年を通じて6か月を超える期間、事業に専ら従事していることが条件です。学校に通いながら手伝っている場合にこれに当たるかは、通学の状況や仕事の時間で変わるので、税理士に確認してみてください。
届出の期限を過ぎてしまったらどうなりますか?
その年は青色事業専従者給与として経費にできない可能性があります。翌年分から届け出る形になることもあるので、早めに税理士へ相談しておきましょう。
専従者給与と配偶者控除は両方使えますか?
使えません。専従者給与を受け取る人は、同一生計配偶者や扶養親族になれないと国税庁が案内しています。
まとめ
- 専従者は生計を一にする15歳以上の家族で、6か月を超えて専ら従事する人
- 青色は届出をして仕事に見合った給与を経費にできる
- 白色は配偶者最高86万円・その他の家族は1人最高50万円の控除
- 受け取る家族は配偶者控除や扶養控除の対象外になる




