マルサとは?税務署の内偵と調査が入った時に税理士へ相談する理由

マルサとは何かと税務署の調査との違いを解説する記事のアイキャッチ

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ドラマや報道で見る「マルサ」。税務署から電話が来ただけで、『もしかしてマルサが来るの?』と不安になる方もいますよね。

結論から言うと、マルサは悪質な脱税を刑事事件として調べる査察のことで、ふだん税務署が行う税務調査とは別物です。多くの事業者が経験するのは、事前に連絡が来る税務調査のほうなんです。

この記事では、マルサと税務署の調査の違いと、調査の連絡が来た時に税理士へ相談する理由が分かります。

マルサとは?税務署の調査とどう違う?

先に結論

マルサは、国税庁と国税局に配置された国税査察官による「査察調査」の通称です。裁判官の許可状を得て強制調査を行い、刑事罰を求めて検察官に告発します。税務署が行う通常の税務調査は、原則として事前通知のうえで進む別の調査です。

国税庁の説明では、査察制度は悪質な脱税者の刑事責任を追及するための制度です。国税査察官は、裁判官から許可状を得て、捜索・差押などの強制調査を行います。

一方、税務署などの国税調査官は、個人や会社を訪れて、申告が正しいかを調べたり指導したりします。同じ「調査」でも、目的も進め方もまったく違うんです。

比べる点査察(マルサ)税務署などの税務調査
担当国税査察官国税調査官
目的悪質な脱税の刑事責任を問う申告が正しいかを確かめる
進め方裁判官の許可状による強制調査原則として事前通知のうえで実施
その後検察官への告発修正申告や更正など

担当の違いは国税庁「国税専門官の業務内容」で確認できます。

査察の件数はどのくらい?

国税庁の「令和6年度 査察の概要」では、令和6年度に査察に着手したのは151件、検察庁に告発したのは98件でした。告発率は65.3%です。

これに対して、税務署などの実地調査は、令和6事務年度で所得税が4万7千件、法人税が5万4千件です。数を比べると、ふだん事業者が向き合うのは税務調査のほうだと分かりますよね。

査察の数字は国税庁「令和6年度 査察の概要」に載っています。

税務署の内偵や「税務署が入った」とはどういう状態?

『内偵って、もう調べられているってこと?』と心配になりますよね。

国税庁の資料では、査察は情報収集と内容の検討から始まります。そのうえで裁判官に許可状を請求し、強制調査、検察官への告発へと進みます。表に出ない形で事前に調べる段階が、一般に「内偵」と呼ばれているものです。

査察の大まかな流れ
  1. 情報収集と内容の検討
  2. 裁判官に許可状を請求
  3. 強制調査と証拠物件の差押え
  4. 質問調査と書類のとりまとめ
  5. 検察官へ告発

一方、「税務署が入った」という話の多くは、通常の税務調査のことです。税務調査の前には、原則として電話で事前通知があります。何日前かは法令で決まっていませんが、相当の時間的余裕を置いて行うとされています。

マルサの査察と税務署の税務調査の違いを示した図解

税務調査の連絡が来たら税理士に相談する理由

税務署の職員とのやり取りで『言い方が高圧的に感じて、うまく話せなかった』という声を聞くこともあります。慣れない場で緊張するのは自然なことです。

ただ、ここで慌てて説明すると、伝えたいことが正しく伝わらないことも。税理士に入ってもらう理由は、主に3つあります。

まず、税理士は税務代理として税務調査に立ち会えます。税務代理権限証書を出しておけば、事前の同意を条件に、事前通知も税理士に行えば足りるとされています。

次に、帳簿や書類のどこが論点になりそうか、調査の前に一緒に確認できます。

最後に、指摘を受けた時の修正申告などの対応を、落ち着いて進められます。調査の事前通知の後に修正申告をすると、過少申告加算税は5%(一定の部分は10%)かかります。事前通知の前に自主的に直した場合はかかりません。

今の状況おすすめの動き方
申告に不安がある段階事前通知の前に税理士に相談し、必要なら修正
事前通知の電話が来た日程を決める前に税理士に相談
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税務署から連絡が来た、申告に自信のない年がある、帳簿をきちんと付けられていない。そんな方は、調査が始まる前に相談できる税理士を見つけておくと、気持ちがかなり楽になります。

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よくある質問

税務署から電話が来たらマルサですか?

税務署から電話で調査の日程の連絡が来た場合は、通常の税務調査の事前通知と考えられます。税務調査の前には、原則として電話で事前通知があるからです。慌てずに内容をメモして、税理士に相談してみてください。

税理士がいないと税務調査は受けられませんか?

いいえ、税理士がいなくても調査は進みます。ただ、立会いや事前の準備を任せられるのは税理士などに限られます。一人で対応するのが不安なら、事前通知の段階で相談してみてください。

調査の途中からでも税理士に頼めますか?

頼めます。途中から入ってもらう場合も、税務代理権限証書を出して立ち会ってもらう形になります。早めに相談したほうが準備の時間を取れます。

まとめ

この記事の要点
  • マルサは国税査察官による査察の通称で、裁判官の許可状を得た強制調査
  • 令和6年度の査察の着手は151件、告発は98件
  • 多くの事業者が経験するのは、原則として事前通知がある税務調査
  • 調査の連絡が来たら、日程を決める前に税理士に相談すると安心
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