障害福祉事業所の税理士顧問料の相場と開所直後の資金繰りまで見てもらう場合

障害福祉事業所の税理士顧問料の相場と開所直後の資金繰りを解説する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

障害福祉事業所の開所が近づいて、税理士にいくら払えばいいのか気になっている方も多いはずです。

結論から言うと、顧問料は売上規模と訪問の頻度でほぼ決まり、開所直後の資金繰りまで見てもらうかどうかで上乗せが変わります。この記事では、相場の目安と、どこまで頼むと費用がどう動くかが分かります。

障害福祉事業所の税理士顧問料、相場はいくら?

先に結論

公的な報酬基準はなく、税理士が自由に決めています。目安として、税理士ドットコムは法人の年間売上1,000万円未満で毎月訪問の顧問料25,000円から、決算料100,000円からと示しています。障害福祉事業所でもこの売上別の目安が出発点になります。

『福祉の事業所って、特別に高いんじゃないの?』と心配になりますよね。

実は、税理士の報酬は業種ごとに決まった料金表があるわけではありません。税理士会の報酬規定は平成14年3月31日をもって廃止され、いまは依頼内容に応じて税理士が提示する形です(東北税理士会「税理士報酬に関するご案内」)。

なので、まずは一般的な法人の目安を知っておくのが近道です。顧問料全体の考え方は税理士の顧問料相場の決まり方でも詳しく見られます。

税理士ドットコムが示す法人の顧問料の目安

税理士ドットコムが示している法人の目安は次のとおりです。いずれも「〜」は最低ラインの目安で、統計ではありません。

年間売上顧問料(毎月訪問)3か月に一度6か月に一度記帳代行(月額)決算料
1,000万円未満25,000円〜20,000円〜15,000円〜+5,000円〜100,000円〜
1,000万〜3,000万円未満30,000円〜25,000円〜20,000円〜+5,000円〜120,000円〜
3,000万〜5,000万円未満35,000円〜30,000円〜25,000円〜+5,000円〜140,000円〜
5,000万〜1億円未満40,000円〜35,000円〜30,000円〜+10,000円〜160,000円〜

出所: 税理士ドットコム「税理士の費用・報酬・顧問料の相場はいくら?」の公表値

障害福祉事業所は、給付費が毎月入ってくるぶん、開所して利用者が増えると売上の区分が早めに上がることがあります。見積もりは「今の売上」と「1年後に見込む売上」の両方で出してもらうと安心です。

障害福祉事業所で費用が上乗せされやすいところ

『基本の顧問料だけで済むの?』という疑問もありますよね。ここが大事なところです。

障害福祉事業所には、ほかの業種より手間がかかりやすい作業があります。その手間を税理士に任せるほど、費用は上乗せされていきます。

給付費の入金と請求の照合

国保連への請求額と、実際の入金額は月によってずれます。返戻や過誤で再請求になった分が、翌月以降に入ってくるからです。

杉並区の事業所説明会資料では、請求は毎月10日まで、給付費等の支払は請求の翌月15日という流れが説明されています(杉並区「国保連請求事務」令和7年3月)。

この未収分を毎月の帳簿で追ってもらうには、記帳代行か月次チェックが必要です。記帳代行は、税理士ドットコムの目安で月額5,000円からの上乗せです。

給与計算と年末調整

職員が多い業種なので、給与まわりの作業も費用に響きます。

税理士ドットコムのスポット料金の目安では、給与計算は1人1,000円、年末調整は従業員10人まで2万円、1人増えるごとに1,000円です。

例えば職員8人の事業所なら、年末調整の目安は2万円からです。給与計算を社労士に頼むか税理士に頼むかで、この部分の見積もりが変わります。

障害福祉事業所の税理士費用が決まる3つの要素を表した図解

開所直後の資金繰りまで見てもらうなら

開所したばかりの時期が、いちばんお金に困りやすいんです。

サービスを提供してから給付費が入るまで、時間がかかるからです。例えば4月に提供したサービスは5月10日までに請求し、杉並区資料の流れでは支払が6月15日になります。

その間も、職員の給料・家賃・送迎車の費用は毎月出ていきますよね。

「4月と5月の給料、どうやって払えばいいんでしょう」
「入金までの2か月分を、開所前の資金計画に入れておきましょう」

こんなやり取りを開所前にできる税理士だと、心強いです。

融資の相談まで頼む場合

開業資金を借りるなら、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」が候補になります。新たに事業を始める人や、事業開始後おおむね7年以内の人が対象で、融資限度額は7,200万円です(日本政策金融公庫)。

認定経営革新等支援機関(税理士など)の指導・助言を受けて事業計画書を作るなどの条件を満たすと、特別利率Aの対象になります。税理士が認定支援機関かどうかは、中小企業庁の認定経営革新等支援機関のページから検索できます。

事業計画書や資金繰り表の作成を手伝ってもらう場合、顧問料とは別に費用がかかる事務所もあります。開業前の面談で聞いてみてください。

開所前から税理士に頼む流れ
  1. 開所予定日と、利用者数の見込みを伝える
  2. 給付費の入金が始まるまでの資金繰り表を作ってもらう
  3. 融資を使うなら、事業計画書の作成を一緒に進める
  4. 顧問契約の範囲(記帳・給与・決算)と月額を決める
  5. 開所後は、毎月の未収の給付費と残高を一緒に確認する

開業期の税理士との付き合い方は、顧問を頼むべき時期の目安もあわせて読んでみてください。

規模別に、年間の費用を見積もってみましょう

税理士ドットコムの目安をもとに、障害福祉事業所でよくある形を当てはめてみました。実際の金額は事務所ごとに違うので、比べる時の物差しとして使ってみてください。

ケース頼み方目安の内訳
年商1,000万円未満の法人・1事業所・記帳は自分6か月に一度の顧問+決算月15,000円〜、決算料100,000円〜
年商1,000万〜3,000万円未満の法人・記帳も依頼毎月訪問の顧問+記帳代行+決算月30,000円〜に記帳5,000円〜、決算料120,000円〜
記帳も月次も自分で、決算だけ頼む法人決算申告のみのスポット15万〜25万円

決算申告だけを頼む場合の15万〜25万円は、税理士ドットコムが示す目安です。顧問契約とセットにすると、決算料は月額顧問料の4〜6か月分とされています。

『決算だけなら安く済みそう』と思うかもしれません。ただ、給付費の未収管理を1年分まとめて決算期に直すと、かえって手間と費用が増えることも。

開所した1年目は、月次で見てもらう方が数字のズレを早く直せます。

給付費の入金が始まるまでの資金が心配、職員が増えて給与計算が回らない、融資の事業計画書を一人で作るのは不安。そんな状況なら、障害福祉事業所の会計に慣れた顧問税理士を探すと、開所直後の数か月がぐっと楽になります。

税理士ドットコム

あなたの業種・規模に合う顧問税理士を無料で紹介

記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで顧問税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

よくある質問

障害福祉事業所の税理士費用は、ほかの業種より高いですか?

業種で料金が決まっているわけではなく、売上規模と頼む範囲で決まるのが基本です。ただ、給付費の入金照合や職員の給与計算まで頼むと作業が増えるため、そのぶん上乗せされることがあります。

開所前から顧問契約をした方がいいですか?

融資を使う、または開所直後の資金繰りが不安なら、開所前から相談しておくと事業計画書や資金繰り表を一緒に作れます。記帳を自分でできて資金にも余裕があるなら、開所後に決算から頼む形でも問題ありません。

顧問料を安くするにはどうすればいいですか?

記帳を自分でクラウド会計に入力する、訪問を3か月や6か月に一度にする、といった方法で月額をおさえられます。税理士ドットコムの目安でも、訪問の頻度で月額の最低ラインが変わっています。

まとめ

この記事の要点
  • 税理士の報酬規定は平成14年に廃止され、顧問料は自由に決まる
  • 税理士ドットコムの目安は、法人の年間売上1,000万円未満で毎月訪問25,000円〜、決算料100,000円〜
  • 障害福祉事業所は給付費の入金照合と給与まわりで上乗せが出やすい
  • 杉並区資料の流れでは4月提供分の支払は6月15日。開所前の資金計画が大事
  • 融資の事業計画書まで頼むなら、認定支援機関の税理士に開所前から相談する
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

個人事業主・フリーランス・会社経営者が、自分の状況に合った顧問税理士を探せるよう、公的機関の公開情報をもとに費用・探し方・頼める範囲を解説しています。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!