従業員5人の会社の給与計算は税理士に頼む?社労士との分担

従業員5人の会社の給与計算を税理士と社労士でどう分担するかを解説する記事のアイキャッチ

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従業員が5人くらいになると、毎月の給与計算に社長自身の時間が取られていきますよね。

結論から言うと、5人規模なら「税金の部分は税理士、社会保険の手続きは社労士、勤怠の集計は自社」と分けると、頼みすぎにも抜けにもなりにくいです。

この記事では、作業ごとの担当の分け方と、顧問税理士にどこまで任せるかの目安が分かります。

従業員5人の給与計算は税理士に頼むべき?

先に結論

源泉所得税の計算や納付、年末調整、源泉徴収票などの法定調書は税理士の得意分野です。入社・退社時の社会保険や雇用保険の手続きは社会保険労務士の仕事です。5人規模なら、顧問税理士に給与の源泉まわりをまとめて頼み、社会保険の手続きは必要な時だけ社労士に頼む形が始めやすいです。

『給与計算って、税理士と社労士のどっちに頼むものなの?』と迷う方も多いはずです。

実は、毎月の給与計算そのものは、どちらの事務所でも請け負っていることがあります。分かれるのは、その前後にある手続きなんです。

税金に関わるのが源泉所得税と年末調整、法定調書です。社会保険や労働保険に関わるのが、加入や喪失の届出、保険料の手続きです。

例えばこんな場面を思い浮かべてみてください。

「新しく入った人の社会保険、誰が手続きするんだっけ?」

「給与計算は税理士さんに出してるけど、社会保険の届出は社労士さんの担当だよ」

こうした分担をあらかじめ決めておかないと、どちらも「先方がやっていると思っていた」となりがちです。

5人規模で起きやすいつまずき

従業員が2人や3人のうちは、社長や家族が手作業でなんとか回せていた、という会社も多いですよね。

ところが5人になると、パートと正社員が混ざったり、残業代の計算が人によって違ったりして、確認する所が一気に増えます。

例えば、月の途中で入社した人の給与を日割りにする、扶養の人数が変わった人の源泉の額を見直す、といった作業です。1つ1つは小さくても、毎月重なると思った以上に時間を取られます。

『計算は合っているはずだけど、誰にもチェックしてもらっていない』という状態が、実は不安のもとかもしれません。外に出すかどうかは、かかっている時間と、間違えた時の手間の両方で考えてみてください。

税理士と社労士の分担はどう決める?

ここが大事なところです。

作業ごとに担当を表にすると、次のような分け方が一般的です。実際の範囲は事務所ごとに違うので、契約前に確認してみてください。

作業主な担当5人規模での考え方
勤怠の集計・残業時間の確認自社現場の情報なので社内でまとめる
毎月の給与計算税理士・社労士・自社顧問税理士にまとめて頼むケースが多い
源泉所得税の計算と納付税理士・自社納期の特例を使えば年2回にまとめられる
年末調整・源泉徴収票税理士12月から1月に作業が集中する
社会保険・雇用保険の加入や喪失社労士入退社がある月だけ発生する
就業規則や労務の相談社労士必要になった時に相談する
給与計算の作業を税理士と社労士と自社で分担する形を示した図解

『全部まとめて1か所に頼めたら楽なのに』と思いますよね。

税理士と社労士が同じグループで動いている事務所や、提携している社労士を紹介してくれる税理士もいます。窓口を1つにしたい時は、最初の面談で聞いてみるのがおすすめです。

5人規模の会社で押さえておきたい源泉の手続き

従業員が5人なら、源泉所得税の「納期の特例」が使えます。

国税庁によると、源泉徴収した所得税は原則として給与を支払った月の翌月10日までに納めます。給与の支給人員が常時10人未満なら、申請書を出すことで1月から6月分を7月10日、7月から12月分を翌年1月20日にまとめて納められます。

毎月の納付の手間が年2回になるので、小さな会社には助かる仕組みです。

ただ、まとめて払う分、7月と1月に出ていくお金が大きくなります。『7月の資金繰りが急に苦しい』とならないよう、源泉分はとっておきましょう。

詳しくは源泉所得税の納期の特例の記事で解説しています。

5人規模の会社が給与計算を外に出す流れ
  1. 勤怠の締め日と給与の支払日を決めておく
  2. 給与計算を頼む先(顧問税理士など)と、社会保険の手続きを頼む先を決める
  3. 勤怠データと入退社の情報を、誰がいつまでに渡すか決める
  4. 源泉所得税の納期の特例を使うかを相談する
  5. 12月の年末調整と1月の法定調書の担当を確認しておく

年末調整と法定調書も同じ流れで考える

年末調整は、毎月源泉徴収した額と1年間の税額の差を精算する手続きです。

給与所得の源泉徴収票などの法定調書は、原則として支払いの確定した年の翌年1月31日までに提出します。12月の給与計算と年末調整、1月の提出が続くので、年末年始はかなり忙しくなりますよね。

毎月の給与計算を頼んでいる税理士に年末調整もまとめると、1年分の数字がそろっているので話が早いです。

年の途中で入社した人がいる時は、前の勤め先の源泉徴収票も必要になります。入社の時点で受け取っておくと、12月に慌てずに済みますよ。

費用の目安はどれくらい?

税理士の報酬は自由化されていて、公的に決まった基準はありません。

民間の目安として、税理士ドットコムは、給与計算を1人1,000円、年末調整を従業員10人まで2万円と、1人増えるごとに1,000円としています。

つまり5人の会社なら、給与計算は1人1,000円の目安で単純に計算すると5,000円から、年末調整は2万円からが一つの目安になります。顧問料に含めるか別料金にするかは事務所ごとに違います。

法人の顧問料の目安は、同じく税理士ドットコムでは年間売上1,000万円未満で毎月訪問なら25,000円からとされています。給与計算を足した時にいくらになるかは、見積もりで確かめてみてください。

顧問料全体の考え方は税理士の顧問料相場、給与計算の代行を他と比べたい時は給与計算代行の費用相場も参考になります。

補足

社労士に社会保険の手続きを頼む費用は、公的な目安が無く事務所ごとに違います。入退社の多い月だけ頼めるかなど、頼み方も含めて聞いてみましょう。

従業員が5人を超えて給与計算に毎月まる1日かかっている、源泉の納付や年末調整を自分でやるのが不安、法人化して初めて人を雇った。こんな状況なら、給与の源泉まわりも一緒に見てくれる顧問税理士を探しておくと楽になります。

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よくある質問

従業員5人の会社でも社労士との契約は必要ですか?

社会保険や雇用保険の手続きを自社でこなせるなら、必要な時だけ頼む形でも始められます。入退社が多い、労務の相談が増えてきたと感じたら、社労士との顧問契約を考えるタイミングです。

給与計算を税理士に頼むと、源泉所得税の納付までしてもらえますか?

納付書の作成まで頼めることが多いですが、実際に納めるのは会社です。電子納税の手続きや引き落としの設定も含め、どこまで対応してもらえるか確認しておきましょう。

納期の特例を使うと、何か不利になりますか?

納付の回数は減りますが、7月と1月にまとめて払う金額が大きくなります。資金繰りへの影響や、自社に合うかどうかは税理士に確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 給与計算そのものは税理士・社労士のどちらでも請け負うことがある
  • 源泉所得税・年末調整・法定調書は税理士、社会保険の手続きは社労士が担当
  • 5人規模なら納期の特例で源泉の納付を年2回にまとめられる
  • 費用は税理士ドットコムの目安で給与計算1人1,000円、年末調整は10人まで2万円から

参考: 国税庁 No.2505 源泉所得税及び復興特別所得税の納付期限と納期の特例 / 国税庁 No.2665 年末調整の対象となる人

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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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