当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。
日本政策金融公庫の融資を考えた時、『自分で申し込むか、税理士さんに手伝ってもらうか』で迷う方は多いですよね。
結論から言うと、公庫の融資は自分でも申し込めますが、計画書の数字づくりや特別利率の条件まで考えると、税理士に相談しながら進めるメリットは大きいです。この記事を読めば、税理士経由で申し込む時の流れと、頼めることの範囲が分かります。
日本政策金融公庫の融資は税理士経由で申し込むべき?
公庫の融資は税理士を通さなくても申し込めます。ただ、認定経営革新等支援機関である税理士の指導と助言を受けると、新規開業・スタートアップ支援資金で特別利率Aの対象になる場合があります。計画書の数字に根拠をつけたい人ほど、税理士経由のメリットがあります。
日本政策金融公庫は、昔の名前から「国金(こっきん)」と呼ばれることもありますよね。個人事業主や小さな会社、これから開業する人が相談しやすい政府系の金融機関です。
申込みは本人が窓口やインターネットで行えます。税理士経由といっても、税理士が代わりに借りるわけではありません。計画書や資料を一緒に整え、面談の準備を手伝ってもらう形が一般的です。
税理士に相談しながら申し込むメリット
『自分で書類を書けば、税理士費用もかからないのでは?』と思いますよね。たしかに費用はかかります。ただ、その分だけ得られるものもあるんです。
特別利率の条件に関わる
新規開業・スタートアップ支援資金は、新たに事業を始める人や、事業開始後おおむね7年以内の人が対象です。融資限度額は7,200万円で、返済期間は設備資金20年以内、運転資金10年以内(据置期間はいずれも5年以内)とされています。
この制度では、「中小企業の会計に関する基本要領」などを適用し、自ら事業計画書を作り、認定経営革新等支援機関の指導と助言を受けている人などが特別利率Aの対象です。認定先には税理士、公認会計士、中小企業診断士などが含まれます。
ここが大事なところです。特別利率の条件は細かいので、自分が当てはまるかどうかは、相談する税理士と公庫の窓口で確認してみてください。
計画書の数字に根拠がつく
公庫では、創業計画書や月別収支計画書、資金繰り表、企業概要書などの書式が公開されています。業種別の記入例もあるので、書式自体は手に入れやすいんです。
難しいのは、売上や経費の見込みをどう説明するかです。例えば、こんなやり取りを想像してみてください。
「月の売上はどうやって出しましたか?」
「同じ業界の知り合いの話を参考にしました」
これだと根拠が弱く見えてしまいます。税理士と一緒に、客数や単価、営業日数から数字を組み立てておくと、面談で落ち着いて説明できます。書き方のコツは事業計画書の作成を税理士に頼む時のポイントで紹介しています。
融資の後も相談できる
顧問税理士に頼んでいれば、融資を受けた後の返済計画や、次の借入の準備も同じ人に相談できます。決算書を毎年きちんと作っておくことが、次の融資の時にも効いてくるんです。
税理士経由で申し込む時の流れ
『実際にはどんな順番で進むの?』という方のために、よくある流れをまとめました。事務所によって細かい部分は違うので、最初の面談で確認しておきましょう。
- 税理士と面談し、借りたい金額と使い道、自己資金を伝える
- 認定経営革新等支援機関かどうかと、支援の費用を確認する
- 創業計画書や月別収支計画書を一緒に作る
- 本人が公庫に申込みをし、必要書類を出す
- 公庫の担当者と面談する(事前に聞かれそうな点を税理士と確認)
- 審査の結果を受け取り、融資が実行されたら返済計画を税理士と確認する

担保や保証人は相談のうえで決まり、審査の結果、希望どおりにならない場合もあります。税理士は準備を手伝う立場で、結果を約束するわけではないことは知っておきましょう。
税理士に頼めることと、自分でやること
全部を任せきりにできるわけではありません。どこまで頼めて、どこを自分でやるのかを表にまとめました。
| 項目 | 税理士に頼めること | 自分でやること |
|---|---|---|
| 計画書 | 数字の組み立て、表現の確認 | 事業への思いや経験を自分の言葉で書く |
| 資料集め | 必要書類のチェック | 通帳や見積書など手元の資料をそろえる |
| 申込み | 申込み前の書類の確認 | 申込みの手続き |
| 面談 | 聞かれそうな点の確認、練習 | 担当者に自分で説明する |
| 融資の後 | 返済計画や決算書づくり | 計画どおりに事業を進める |
面談では、経営者本人の言葉で事業を説明することが求められます。税理士が作った数字を自分で説明できるよう、作る段階から一緒に考えておくと安心です。
経営力強化融資など、ほかの制度はどう調べる?
『経営力強化融資っていう制度もあるって聞いたけど?』という方もいますよね。公庫の融資制度は種類が多く、名前や条件が見直されることもあります。
今使える制度は、公庫の融資制度一覧で確認するのが確実な方法です。気になる制度があれば、税理士に「自分が当てはまりそうか」を聞いてみてください。
認定経営革新等支援機関がどんな支援をするのかは、認定支援機関の税理士とはで詳しく解説しています。
どんな人が、税理士経由で申し込むと楽?
次のような状況なら、公庫の融資にくわしい顧問税理士を探しておくと楽になります。
- これから開業する予定で、創業計画書を初めて作る
- 特別利率の条件に当てはまるかを確かめたい
- 決算書や試算表の数字を、自分ではうまく説明できない
- 融資の後も、返済や次の借入の相談をしたい
税理士ドットコム
あなたの業種・規模に合う顧問税理士を無料で紹介
記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。
紹介料無料税理士ドットコムで顧問税理士を紹介してもらう(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)
融資の相談ができる税理士の見分け方は、融資に強い税理士の選び方でまとめています。
よくある質問
日本政策金融公庫の融資は、税理士がいないと申し込めませんか?
いいえ、本人が窓口やインターネットで申し込めます。税理士に相談すると、計画書の数字づくりや面談の準備を手伝ってもらえ、条件によっては特別利率の対象になることがあります。
税理士経由だと、審査に通りやすくなりますか?
融資を決めるのは公庫の審査で、税理士が結果を約束することはできません。計画書の根拠が整い、面談で説明しやすくなる点が、税理士に相談する主なメリットです。
顧問税理士がいない場合、どこで探せばいいですか?
認定経営革新等支援機関の税理士は、中小企業庁の検索システムで調べられます。融資の後も顧問として続けて相談できるかも、選ぶ時に確認してみてください。
まとめ
- 公庫の融資は本人でも申し込めるが、税理士に相談すると計画書の数字に根拠がつく
- 認定経営革新等支援機関の指導と助言は、新規開業・スタートアップ支援資金の特別利率Aに関わる
- 申込みと面談は本人が行い、税理士は書類と準備を手伝う
- 制度の名前や条件は見直されることがあるので、公庫の制度一覧で確認する




