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税務署から電話があって、『うちは職人さんへの支払いが多いけど、何を聞かれるんだろう』と落ち着かない方も多いはずです。
結論から言うと、建設業の税務調査で話題になりやすいのは「外注費と給与の区分」と「工事の売上をどの期に入れたか」の2つです。
この記事では、この2つを中心に、調査の前に見直しておきたい記録と、税理士に頼む目安が分かります。
建設業の税務調査で注意したい点はどこ?
建設業で見られやすいのは、外注費として払っている人が実は従業員に近くないか、そして期末をまたぐ工事の売上や原価がずれていないか、の2点です。請負契約書・請求書・現場ごとの台帳で説明できるようにしておきましょう。
建設業は、元請け・下請け・一人親方と、お金の流れが何段にも分かれますよね。
そのぶん、支払いの名目や計上の時期に説明が要る場面が増えるんです。
ほかの業種と比べると、論点の出方はこんな違いがあります。
| 論点 | 建設業で起きやすいこと | 用意しておきたい記録 |
|---|---|---|
| 外注費か給与か | 毎日同じ現場に来る職人への支払いを外注費にしている | 請負契約書・請求書・作業内容の分かる書類 |
| 工事売上の期ズレ | 期末に完成した工事の売上が翌期に入っている | 工事台帳・完成や引渡しの日が分かる書類 |
| 原価の付け替え | 未完成の工事の材料費を当期の経費にしている | 現場ごとの材料・外注の集計 |
| 源泉徴収 | 給与と判断されると源泉徴収の漏れになる | 支払先ごとの支払記録 |

外注費と給与の区分はなぜ見られるの?
『同じ職人さんにずっと頼んでいるだけなのに』と思いますよね。
実は、外注費か給与かで、源泉徴収や消費税の扱いが変わります。だから調査では「実態がどちらに近いか」をよく聞かれるんです。
例えば、作業の時間や手順をこちらが細かく指示し、道具や材料もすべてこちらが用意している。こうしたケースは、雇用に近いと見られることがあります。
逆に、仕事の完成を約束して請け負い、自分の道具で作業し、請求書を出してもらっている形なら、外注として説明しやすくなります。
「契約書はないけど、口約束で毎月払っています」
「まずは請求書と、どの現場で何をしたかの記録をそろえましょう」
給与と判断されると、払った側に源泉徴収の漏れがあったことになります。源泉所得税は原則、支払った月の翌月10日までに納める税金なので、さかのぼって納めることになりかねません。
もう一つ見落としやすいのが消費税です。外注費なら仕入税額控除の対象になりますが、給与は対象外です。区分が変わると、消費税の申告まで直すことになるんです。
どちらに当たるかの判断は、個別の事情で変わります。判断は税理士に確認してみてください。
工事の期ズレはどこでずれやすい?
ここが大事なところです。
期末の前後に完成・引渡しをした工事は、売上をどちらの期に入れるかでずれが起きやすいんです。入金が翌期でも、売上の時期は入金日とは別に考える必要があります。
例えば、3月決算の会社が3月末に引渡しを終え、代金を4月に受け取った工事。この売上を翌期に入れていると、調査で確認されやすくなります。
原価も同じです。まだ終わっていない工事の材料費や外注費を当期の経費にしていると、利益が小さく見えてしまいます。
- 期末をまたぐ工事の一覧と、それぞれの完成・引渡しの日
- 現場ごとの材料費・外注費の集計
- 職人ごとの請求書と支払記録
調査で申告漏れが見つかって修正申告をすると、過少申告加算税がかかることがあります。事前通知の後に自主的に修正した場合は5%(一部10%)、調査を受けた後なら10%(一部15%)です。
ほかの業種の注意点は、リフォーム会社の税務調査で注意したい点や一人親方の税務調査で注意する点も参考になります。
税務調査の連絡が来たら税理士に頼むべき?
税務調査の前には、原則として電話で事前通知があります。何日前という決まりはなく、「相当の時間的余裕を置いて」行うとされています。
国税庁の公表では、令和6事務年度の法人税の実地調査は5万4千件でした。建設業に限らず、法人なら誰にでも起こりうることなんです。
税理士に税務代理を頼むと、税務代理権限証書を税務署に出し、調査に立ち会ってもらえます。事前に同意しておけば、事前通知を税理士に受けてもらうこともできます。
外注先が多い、工事が期末をまたぐことが多い、という会社ほど、ふだんから記帳を見てもらうほうが楽です。
職人への支払いの区分に自信がない、調査の連絡が来て何を準備すればいいか分からない。そんな時は、建設業に慣れた税理士に相談してみてください。
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よくある質問
一人親方への支払いは外注費にしてよいですか?
請負の形で仕事を任せ、請求書を受け取っているなら外注費として説明しやすくなります。ただ、指示の出し方や道具の負担によって見方が変わるので、判断は税理士に確認してみてください。
税務調査の事前通知は何日前に来ますか?
法令で何日前とは決まっていません。原則は電話で、相当の時間的余裕を置いて行うとされています。
調査の途中から税理士に頼めますか?
頼めます。税理士が税務代理権限証書を出せば、その後の調査に立ち会ってもらえます。
まとめ
- 建設業の調査では外注費と給与の区分、工事売上の期ズレが見られやすい
- 請負契約書・請求書・工事台帳で説明できるようにしておく
- 調査の連絡が来たら税理士に税務代理と立会いを頼める





