法人に税理士はいらない?法人税の税務申告を自分でやる限界

法人に税理士はいらないのか、法人税の申告を自分でやる限界を解説する記事のアイキャッチ

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『顧問料がもったいないし、法人の申告も自分でできるんじゃないか』と考えている社長さんも多いはずです。

結論から言うと、法人に税理士を付ける義務はなく、自分で申告することはできます。ただ、会社の状況によっては手間とリスクが大きくなるので、この記事では自分でやれる会社とやめた方がいい会社の見分け方が分かります。

法人に税理士はいらないって本当?

先に結論

法人税の申告は、税理士に頼まず会社が自分で行うこともできます。取引が少なく、従業員がおらず、消費税の申告もない会社なら自分で進めやすいです。一方で、売上が伸びている、人を雇っている、消費税の申告がある会社は、決算だけでも税理士に頼んだ方が安心です。

税理士に頼むかどうかは会社の自由です。自分の会社の申告を、社長自身や社員が作るのは問題ありません。

注意したいのは、知り合いの「税理士ではない人」に申告書を作ってもらうケースです。税務書類の作成や税務相談は税理士の独占業務で、税理士でない人は無償でも行えないと国税庁は説明しています(国税庁 No.9203 税理士制度について)。

法人の税務申告を自分でやると、何をすることになる?

『法人税の申告書を1枚書けば終わり』と思っていると、ここでつまずきやすいんです。法人がする主な手続きと期限を並べると、次のようになります。

手続き期限
法人税の確定申告事業年度終了日の翌日から2か月以内
消費税の確定申告(課税事業者の場合)課税期間終了の日から2か月以内
源泉所得税の納付原則、給与等を支払った月の翌月10日(納期の特例は7月10日と翌年1月20日)
年末調整年末の給与支払時に精算
法定調書の提出原則、翌年1月31日まで

出典は国税庁 主な国税の納期限などです。これに加えて、地方税の申告もあります。

さらに大変なのが、申告の前の決算です。1年分の帳簿を締め、貸借対照表と損益計算書を作り、その数字から法人税の所得を計算します。

例えば、役員報酬を期の途中で変えた、交際費が多い、減価償却する設備がある、といった会社では、帳簿の利益と税金の計算がずれる所が増えます。ここが自分で申告する時のいちばん大変な所なんです。

法人が自分で税務申告する時に決算、法人税、消費税と地方税の順に作業が重なることを示した図解

自分でやる限界はどこ?税理士に頼む目安

自分で申告できるかどうかは、会社の状況でかなり変わります。目安を表にすると次のとおりです。

会社の状況判断の目安
ひとり社長、取引が少ない、消費税の申告なし自分で申告しやすい
記帳は自分でできるが決算書の作り方が不安決算だけ税理士に依頼
従業員がいる、消費税の申告がある、売上が伸びている顧問契約を検討
期限に間に合わなかった、税務署から連絡が来たすぐに税理士へ相談

決算だけ頼む場合、税理士ドットコムが示す目安では法人の決算申告のみで15万〜25万円とされています。

「自分でやってみたけど、別表の書き方が分からなくて」
「帳簿ができているなら、決算と申告だけお引き受けしますよ」

こんなふうに、記帳は自分、決算は税理士という分け方もできます。

自分で申告するなら準備しておきたいこと

それでも自分でやってみたい方は、決算月が来る前に次のことを済ませておくと楽になります。

  • 毎月の記帳を溜めず、通帳と帳簿の残高を合わせておく
  • 領収書や請求書を月ごとにまとめて保存しておく
  • 役員報酬や設備の購入など、金額の大きい取引のメモを残しておく
  • 決算月から2か月の期限を逆算して、作業する日を先に押さえておく

1年目は時間がかかっても、2年目からは前の年の申告書を見ながら進められます。ただ、分からない所を推測で埋めるのは避けて、判断に迷う取引は税理士に確認してみてください。

期限に遅れた時の対応は期限後の確定申告と修正申告の頼み方、費用の内訳は法人税申告の税理士費用の相場で詳しく書いています。

自分で申告して間違えた場合、調査の事前通知の後に修正すると過少申告加算税がかかります。法人税の実地調査は令和6事務年度で5万4千件と公表されていて、どの会社にも起こりうることです。

従業員を雇った、消費税の申告が始まった、決算のたびに数日つぶれている、という方は顧問税理士を探すと本業に時間を回せます。

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よくある質問

法人の申告を自分でするのは違法ではないですか?

違法ではありません。自分の会社の申告を会社自身で作るのは問題ありません。税理士でない第三者が作る場合は、無償でも税理士法に触れるので注意してください。

自分で申告すると税務調査に入られやすいですか?

税理士がいるかどうかで調査の有無が決まるという公的な説明はありません。ただ、間違いがあった時の加算税は自分で負うことになるので、不安な所は税理士に確認しておきましょう。

決算だけ税理士に頼むことはできますか?

できます。税理士ドットコムの目安では、法人の決算申告のみで15万〜25万円とされています。帳簿の状態で金額が変わるため、見積もりで確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 法人に税理士を付ける義務はなく、会社が自分で申告することはできる
  • 法人税は事業年度終了日の翌日から2か月以内が期限で、消費税や源泉所得税、法定調書なども重なる
  • 従業員がいる、消費税の申告がある会社は、決算だけでも税理士に頼むと負担が減る
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