司法書士の税理士選びは登録免許税の立替金と報酬の源泉徴収に慣れた顧問か

司法書士が登録免許税の立替金と報酬の源泉徴収に慣れた税理士を選ぶ基準を解説する記事のアイキャッチ

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登記の仕事をしていると、報酬よりも登録免許税の預かり額の方がずっと大きい、ということもありますよね。さらに法人のお客さんからは、報酬から税金を差し引いて振り込まれることも多いはずです。

結論から言うと、司法書士の税理士選びは「登録免許税の立替金」と「源泉徴収された税金の精算」に慣れているかで決まります。この記事を読めば、自分の事務所に合う顧問税理士の条件が分かります。

司法書士の税理士選びで見るべき点は?

先に結論

司法書士の顧問税理士は、①登録免許税などの立替金を報酬と分けて記帳する方法を提案できる、②報酬から源泉徴収された税金を確定申告でもれなく精算できる、③入金額と請求額のずれを毎月チェックする仕組みを作れる、の3つで選ぶのがおすすめです。

司法書士の帳簿は、お客さんのお金が大きく出入りするのが特徴です。不動産登記では、登録免許税の額が報酬を大きく上回ることも珍しくありません。

しかも、入金されるのは「報酬+立替金−源泉徴収された税金」という合計額です。通帳だけを見ても、何がいくらなのかすぐには分からないんです。

だからこそ、この入金の中身を分けて記録する仕組みを一緒に作れる税理士が向いています。

司法書士の報酬はどう源泉徴収されるの?

1回の支払額から1万円を引いて10.21%

国税庁のタックスアンサー「司法書士等に支払う報酬・料金」では、司法書士・土地家屋調査士・海事代理士に報酬を払う時は、源泉徴収が必要とされています。

計算は、同じ人に1回に支払う金額から10,000円を差し引いた残りに、10.21%をかけます。国税庁の例では、50,000円を支払う場合は(5万円−1万円)×10.21%で4,084円です。

ここで大事なのが、登録免許税の扱いです。国税庁は、登記などのために国に納める登録免許税や手数料に充てるものとして支払われたことが明らかなお金は、源泉徴収の必要がないとしています。

個人のお客さんからは差し引かれないことも

『じゃあ、全部のお客さんから差し引かれるの?』と思いますよね。

実は、報酬を払う人が個人で、給与を払っていない人などの場合は、源泉徴収の必要がないとされています(国税庁 報酬・料金等の源泉徴収義務者)。

例えば、マイホームの名義変更を頼んだ会社員のお客さんは、報酬を差し引かずに払うことが多いはずです。一方で、会社の役員変更を頼んだ法人のお客さんは、差し引いて振り込んできます。

つまり、同じ事務所でも、お客さんによって入金の形が変わるんです。

差し引かれた税金は確定申告で精算する

源泉徴収された税金は、事務所の所得税の前払いのようなものです。確定申告で1年分の税額を計算し、前払い分との差額を納めたり、戻してもらったりします。

ここで差し引かれた額を一つでも拾いもらすと、払いすぎのままになってしまいかねません。どのお客さんから、いくら差し引かれたかを毎回記録しておくのが大事です。

消費税の分も差し引かれるの?

ここも聞かれやすいところですよね。

国税庁の説明では、報酬に消費税が含まれている場合は、原則として消費税を含めた金額が源泉徴収の対象です。ただし、請求書で報酬の額と消費税の額がはっきり分かれていれば、報酬の額だけを対象にしても差し支えないとされています。

インボイス制度が始まった後も、この扱いは変わらないと書かれています。請求書の書き方ひとつで差し引かれる額が変わるので、書式も税理士に見てもらうと安心です。

入金の中身をどう分けて記録する?

入金の形ごとに、記録で気をつけたい点を表にしました。

お客さんの例入金の中身記録で気をつけたい点
法人の役員変更登記報酬+登録免許税−源泉徴収額差し引かれた額を源泉徴収の記録に残す
個人の相続登記報酬+登録免許税登録免許税を立替金として報酬と分ける
不動産会社からの売買の登記複数件をまとめて振込案件ごとに報酬・立替金・差引額を分ける
立替金を先に預かる案件登録免許税だけ先に入金預かった時点では売上にしない
司法書士の入金を報酬・立替金・源泉徴収額の3つに分けて記録する考え方を示した図解

例えばこんなやり取りになります。

「先月の振込、請求額より少し少ないんですが」
「法人のお客さんなので、報酬分から源泉徴収されていますね。こちらの記録に入れておきます」

こういう確認を毎月一緒にしてくれる税理士だと、確定申告の時に慌てずに済みます。

個々の取引の処理は、請求書の書き方やお客さんの種類で変わります。判断は顧問の税理士に確認してみてください。

顧問契約かスポットかの分かれ目

司法書士事務所の状況で、合う頼み方は変わります。

事務所の状況おすすめの頼み方理由
開業したてで、個人のお客さんが中心自分で記帳+確定申告だけスポット源泉徴収される入金が少なく自分で回せる
法人や不動産会社のお客さんが増えた顧問契約(3か月に一度など)差引額の記録を定期的に照らし合わせてもらえる
補助者を雇っている顧問契約(毎月)自分の事務所の源泉所得税や年末調整も出てくる
法人化を考えている顧問契約設立前から税金の損得を相談できる

税理士ドットコムが示す目安では、個人事業主の顧問契約は売上1,000万円未満で毎月訪問なら20,000円〜、確定申告料は80,000円〜です。売上1,000万〜3,000万円未満だと毎月25,000円〜、確定申告料100,000円〜とされています。

司法書士は登録免許税の預かりで入金額が大きく見えますが、立替金は売上ではありません。見積もりを頼む時は、報酬だけの売上を伝えてみてください。顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場で紹介しています。

面談で聞いておきたいこと

面談で聞いておきたいこと
  • 登録免許税の立替金を報酬と分ける方法を具体的に説明できるか
  • 源泉徴収された額を、お客さんごとに記録する仕組みを提案してくれるか
  • 入金額と請求額のずれを、どのくらいの頻度で確認してくれるか
  • 補助者を雇った時の給与や年末調整にも対応できるか
  • 会計ソフトの入力をどこまで自分でやるか相談できるか

『自分でも計算できるから、税理士はいらないかも』という方もいるかもしれません。ただ、件数が増えるほど差引額の拾いもらしは起きやすくなります。

税理士が登録されているかは、日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で確かめられます。同じ士業の税理士選びは行政書士の税理士選びや社労士の税理士選びでも紹介しています。

法人のお客さんが増えて差引額の管理が追いつかない、補助者を雇う予定がある、法人化を考え始めた。こんな状況なら、顧問税理士を探しておくと記帳と申告がぐっと楽になります。

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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

登録免許税の分も源泉徴収されますか?

国税庁のタックスアンサーでは、登記などのために国に納める登録免許税や手数料に充てるものとして支払われたことが明らかなお金は、源泉徴収の必要がないとされています。請求書で報酬と分けて書いておくと分かりやすくなります。

源泉徴収された税金はどうなりますか?

所得税の前払いのような扱いで、確定申告で1年分の税額と精算します。どのお客さんからいくら差し引かれたかを記録しておきましょう。

個人のお客さんからも源泉徴収されますか?

報酬を払う人が個人で、給与を払っていない人などの場合は、源泉徴収の必要がないとされています。お客さんの状況で変わるので、迷う時は税理士に確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 司法書士の税理士選びは、立替金と源泉徴収の精算に慣れているかが基準
  • 報酬は1回の支払額から1万円を引いた残りに10.21%で源泉徴収される
  • 登録免許税に充てることが明らかなお金は源泉徴収の必要がない
  • 法人のお客さんや補助者が増えたら顧問契約を考える目安
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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