社労士が税理士を選ぶ時のポイントは?顧問先の給与計算を分担できる相手か

社労士が顧問先の給与計算を分担できる税理士を選ぶポイントを解説する記事のアイキャッチ

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顧問先の給与計算を引き受けていると、年末が近づくたびに『年末調整はどこまでこっちでやればいいんだろう』と悩みますよね。

結論から言うと、社労士の税理士選びは「自分の事務所の税金」と「顧問先の仕事の分担」の両方で相性を見るのがコツです。この記事を読めば、どんな税理士と組むと仕事が回りやすいかが分かります。

社労士が税理士を選ぶ時のポイントは?

先に結論

社労士の顧問税理士は、①自分の事務所の記帳と確定申告を任せられる、②顧問先の給与計算・年末調整・源泉所得税の分担をはっきり決められる、③顧問先を紹介し合える関係になれる、の3つで選ぶのがおすすめです。

社労士の仕事は、社会保険や労働保険の手続き、就業規則、給与計算など、会社の「人」まわりが中心ですよね。

一方で、給与から差し引く所得税や年末調整は、税金の話です。同じ給与明細の中に、社労士の仕事と税理士の仕事が並んでいるんです。

だから社労士にとっての税理士は、自分の申告を頼む相手であると同時に、顧問先を一緒に支える相手でもあります。ここが他の業種と違うところです。

顧問先の給与計算は社労士と税理士でどう分ける?

税金の相談は税理士にしかできない

まず押さえておきたいのが、税理士の独占業務です。

国税庁は、税務代理・税務書類の作成・税務相談の3つを、税理士や税理士法人などしかできない業務としています。しかも、税理士でない人は無償であっても行えないと説明しています(国税庁 税理士制度について)。

『顧問先から扶養控除のことを聞かれて、つい答えてしまった…』という経験がある方も多いはずです。ただ、税金の具体的な計算の相談は税理士に回すのが安全なんです。

分担を決めておきたい仕事

給与まわりで、どちらが何をするかを決めておきたい仕事を表にしました。顧問先ごとに違って構わないので、最初に話しておくのがポイントです。

仕事中身決めておきたいこと
給与計算勤怠から総支給額と社会保険料を出す社労士が計算し、所得税の欄を誰が確認するか
源泉所得税の納付給与から差し引いた所得税を納める納付書の作成と納付の期限管理を誰がするか
年末調整1年分の所得税を精算する書類の回収と計算を誰が担当するか
法定調書源泉徴収票などを税務署に出す提出の担当と期限の確認
社会保険の手続き資格取得・算定基礎など社労士が担当し、給与額の情報を税理士と共有する
社労士と税理士で顧問先の給与まわりの仕事を分担する時に決める3つの点を示した図解

期限も一緒に共有しておく

源泉所得税は、原則として給与を払った月の翌月10日までに納めます。給与の支給人員が常時10人未満の会社は「納期の特例」を使えて、1〜6月分は7月10日、7〜12月分は翌年1月20日が期限です(国税庁 源泉所得税の納付期限と納期の特例)。

法定調書は、原則として支払の確定した年の翌年1月31日までに出します。

年末から1月にかけては、年末調整・法定調書・納期の特例の納付が重なりますよね。この時期の段取りを一緒に組める税理士だと、顧問先からの問い合わせにも落ち着いて答えられます。

例えばこんなやり取りです。

「今年の年末調整、書類の回収はこちらでやりますね」
「助かります。計算と源泉徴収票はこちらで作って、1月中旬までにお戻しします」

社労士自身の帳簿で見ておきたいこと

顧問先のことばかり考えていると、自分の事務所の帳簿が後回しになりがちです。

社労士事務所の帳簿で気をつけたいのは、次のような点です。

  • 顧問料とスポットの手続き報酬を分けて記録する
  • 顧問先から預かった手数料や郵送代を、報酬と混ぜない
  • 入金額が請求額と違う時は、振込手数料なのか差し引かれた税金なのかを確かめる
  • 補助者やパートを雇ったら、自分の事務所の源泉所得税と年末調整も出てくる

『人のことはできるのに、自分の帳簿はつい…』という方は珍しくありません。実は、税理士に頼む大きな効果は、自分の時間を顧問先の仕事に戻せることなんです。

顧問先を紹介し合う時に気をつけたいこと

社労士と税理士は、顧問先を紹介し合うことが多い組み合わせです。

ただ、紹介した後に「給与の所得税の欄は誰が見るのか」があいまいなままだと、顧問先が困ってしまいます。間違いが見つかった時に、どちらが直すのか決まっていないからです。

紹介する前に、次の2つだけは税理士と話しておきましょう。

  • 給与データを、いつ・どの形式で渡すか
  • 顧問先からの問い合わせを、どちらが最初に受けるか

ここを決めておくと、顧問先から見ても「二人で見てくれている」安心感につながります。

顧問契約かスポットかの分かれ目

社労士事務所の状況によって、合う頼み方は変わります。

事務所の状況おすすめの頼み方理由
開業したての一人事務所自分で記帳+確定申告だけスポット顧問先が少ないうちは自分で回せる
給与計算の顧問先が増えてきた顧問契約(3か月に一度など)顧問先の税金の相談を回せる相手ができる
職員を雇っている顧問契約(毎月)自分の事務所の源泉所得税や年末調整も出てくる
法人化を考えている顧問契約社会保険と税金の両方から損得を一緒に考えられる

税理士ドットコムが示す目安では、個人事業主の顧問契約は売上1,000万円未満で毎月訪問なら20,000円〜、確定申告料は80,000円〜です。売上1,000万〜3,000万円未満だと毎月25,000円〜、確定申告料100,000円〜とされています。

どれも民間の目安なので、実際の金額は見積もりで確かめてみてください。顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場で詳しく紹介しています。

面談で聞いておきたいこと

面談で聞いておきたいこと
  • 顧問先の給与計算や年末調整の分担に柔軟に応じてくれるか
  • 給与計算ソフトや会計ソフトのデータを共有できるか
  • 顧問先からの税金の相談を回した時に、対応してもらえるか
  • 自分の事務所の記帳と確定申告をどこまで任せられるか
  • 法人化を考えた時に相談に乗ってもらえるか

社労士と税理士は、お互いに顧問先を紹介し合う関係になりやすいですよね。だからこそ、料金だけで決めずに、話しやすさや返事の早さも見ておきましょう。

税理士が登録されているかは、日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で確かめられます。開業したての時期の頼み方はスタートアップの税理士選びと顧問を頼む時期も参考になります。同じ士業の税理士選びは行政書士の税理士選びでも紹介しています。

給与計算の顧問先が増えて税金の相談に答えきれない、職員を雇う予定がある、法人化を考え始めた。こんな状況なら、組める顧問税理士を探しておくと仕事がぐっと回りやすくなります。

税理士ドットコム

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記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

社労士が顧問先の年末調整を手伝ってもいいですか?

書類の回収や給与データの準備など、どこまで担当するかは顧問先や税理士と話して決めておくのがおすすめです。税務相談や税務書類の作成は税理士などの業務とされているので、迷う部分は税理士に確認してみてください。

社労士事務所でも顧問税理士は必要ですか?

開業したてで顧問先が少ないうちは、確定申告だけスポットで頼む方法もあります。職員を雇ったり給与計算の顧問先が増えたりしたら、顧問契約を考える目安です。

顧問先の税理士と自分の税理士は同じ方がいいですか?

同じである必要はありません。顧問先ごとに税理士が違うことも多いので、どの税理士とも分担を決めて話せるようにしておくと安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 社労士の税理士選びは、自分の申告と顧問先の分担の両方で相性を見る
  • 税務相談は無償でも税理士などしかできないので、税金の相談は税理士に回す
  • 源泉所得税・年末調整・法定調書の担当と期限を最初に決めておく
  • 顧問先や職員が増えたら顧問契約、少ないうちはスポットが目安
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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