小売業の税務調査で注意したい棚卸資産の数え方とレジ締めの記録の残し方

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お店を続けていると、『年末の棚卸はざっくりでいいのかな』『レジの記録はどこまで残せばいいの』と迷うことがありますよね。

結論から言うと、小売業の税務調査では、期末の棚卸資産とレジ締めの記録がよく見られます。

この記事では、棚卸の数え方とレジ締めの記録で気をつけたい所が分かります。

小売業の税務調査で注意したい点は?

先に結論

小売業の調査で見られやすいのは、「期末の在庫がいくらあったか」と「毎日の売上がきちんと記録されているか」の2つです。棚卸の数え方を毎年そろえて記録を残し、レジ締めの日計とお金の動きが合うようにしておきましょう。

小売業は、仕入れた商品を売ってお金にする商売ですよね。

だから、仕入れと売上と在庫の3つがつながっているかが確認されます。どれか1つの記録が弱いと、そこを中心に質問されやすいんです。

見られやすい所を表にまとめました。

論点起きやすいこと用意しておきたい記録
期末の棚卸数えずに前年と同じ金額で済ませている棚卸表(品名・数量・単価)
在庫の場所倉庫や別の店に置いた在庫を数え忘れる保管場所ごとの在庫リスト
レジ締め日計表を捨てている・手書きのメモだけレジの日計表・ジャーナル
現金過不足合わない金額を記録せずに調整している過不足の記録とその理由
自家消費店の商品を家で使った分を記録していない自家消費の記録
小売業の仕入れ、売上、在庫のつながりを示した図解

棚卸資産はどう数えて残す?

実は、棚卸は数えた金額そのものより、数え方を説明できるかが大事なところです。

期末の在庫は、その年の経費から差し引いて計算します。つまり在庫を少なく数えると、その分だけ利益が少なく出てしまうんです。

例えばこんな場面です。

「去年と今年の棚卸の金額が、ほとんど同じですね」

「忙しくて、前の年の数字をそのまま使いました」

こう答えると、本当の在庫を確かめる話に進みやすくなります。

品名・数量・単価を書いた棚卸表を毎年残す。これだけで説明のしやすさがかなり変わります。

数え漏れが起きやすい在庫

『店頭に並んでいる物だけ数えればいい』と思いがちです。ただ、バックヤードや倉庫、まだ届いていない仕入れ品も在庫になることがあります。

返品待ちの商品や、傷があって値下げする商品をどう評価するかも迷う所ですよね。評価の方法は税理士に確認してみてください。

仕入れの記録も在庫とつなげておく

棚卸の金額は、仕入れの単価から計算することが多いですよね。だから仕入れの請求書や納品書がそろっていないと、在庫の金額も説明しにくくなります。

問屋さんへの支払いを現金で済ませている場合は、領収書をもらっておきましょう。年末に大量に仕入れた時は、その商品が期末に残っているかも確かめておくと安心です。

『年末にまとめて仕入れておけば節税になる』という話を聞いたことがある方もいるはずです。ただ、売れ残った分は在庫になるので、その年の経費が増えるとは限らないんです。

レジ締めの記録はどう残す?

現金売上がある小売業では、レジ締めの記録が売上の証拠になります。

日計表やレジのジャーナルを捨てずに残しておきましょう。レジを通さずに受け取った売上があると、記録と現金が合わなくなります。

『少しくらい合わなくても』と思って調整してしまう方もいるはずです。ただ、過不足が出た日は金額と理由をそのまま書いておくほうが、あとで説明しやすいんです。

キャッシュレス決済の売上は、決済サービスの入金が手数料を引いた額になっていますよね。売上は総額で記録して、手数料は経費に分けておきましょう。

商品券やポイントでの支払いがあるお店なら、その分も日計表に分けて書いておくと、あとで集計しやすくなります。

調査の前に確かめておきたいこと
  • 毎年の棚卸表が品名・数量・単価つきで残っている
  • 倉庫や別の店の在庫も数えている
  • レジの日計表とジャーナルを保存してある
  • 現金過不足と自家消費を記録している
  • キャッシュレスの売上を総額で計上している

調査の連絡が来たら、まず何をする?

税務調査の前には、原則として電話で事前通知があります。

税理士に頼んで税務代理権限証書を出してもらえば、調査に立ち会ってもらえます。事前に同意しておけば、通知を税理士に受けてもらうこともできます。

事前通知の前に自分から修正申告をした場合、過少申告加算税はかかりません。棚卸の数え漏れに気づいたら、早めに相談してみてください。

ネットショップの売上と入金額の差の説明や、税理士の顧問料の目安もあわせて読んでおくと安心です。

店舗が増えて在庫の管理が追いつかない、棚卸やレジの記録を見てほしい、調査の電話が来た。こんな状況なら、顧問税理士を探しておくと気持ちがぐっと楽になります。

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よくある質問

棚卸は毎年やらないといけませんか?

期末の在庫は毎年の利益の計算に関わるので、毎年数えて記録を残しておくのが安心です。数え方を毎年そろえておくと、調査でも説明しやすくなります。

レジの日計表はどのくらい保存すればいいですか?

売上の証拠になる書類なので、帳簿と一緒に保存しておきましょう。保存の期間は事業の形によって変わることがあるので、税理士に確認してみてください。

店の商品を家で使ったら記録は必要ですか?

自家消費として記録しておくのが基本です。どの金額で記録するかは迷いやすいので、税理士に相談してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 小売業の調査では、期末の棚卸とレジ締めの記録がよく見られる
  • 棚卸表は品名・数量・単価つきで毎年残す
  • 現金過不足と自家消費はそのまま記録する
  • 事前通知の前の自主的な修正申告なら過少申告加算税はかからない
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