ネットショップの税理士の選び方とECサイト運営で頼む業務範囲

ネットショップの税理士の選び方と頼む業務範囲を解説する記事のアイキャッチ

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ネットショップを運営していると、『モールの入金明細が細かすぎて、帳簿にどう書けばいいか分からない』と手が止まることがありますよね。

結論から言うと、ECの税理士は「モールや決済サービスのデータを使った記帳に慣れているか」で選ぶと失敗しにくいです。この記事では、ECサイト運営で税理士に頼める業務範囲と、選ぶ時のポイントが分かります。

ネットショップに強い税理士はここを見る

先に結論

ネットショップに強い税理士とは、モール・自社サイト・決済サービスの入金データから売上と手数料を分けて記帳でき、在庫の計算や消費税・インボイスの判断まで相談できる税理士です。注文数が増えて記帳が追いつかない時や、売上が1,000万円に近づいた時が顧問を考えるタイミングです。

ECは、店舗の商売と比べてお金の流れが複雑になりがちなんです。注文、決済、発送、入金のタイミングがそれぞれずれますよね。

しかも入金は、販売手数料や決済手数料、送料、ポイントの分が差し引かれた金額で届きます。入金額をそのまま売上にすると、売上も経費も実際より少なく見えてしまいます。

例えばこんなやり取りになります。

「モールからの入金額を売上にしていたんですが、それでいいですか」

「入金明細を見ると、手数料が引かれた後の金額です。売上と手数料を分けて記帳し直しましょう」

ここにすぐ気づいてくれる税理士なら、EC事業の顧問として頼りになります。

逆に、明細の見方から一緒に調べることになる税理士だと、毎月のやり取りに時間がかかってしまうことも。最初の面談で、実際の入金明細を見せてみると相性が分かりやすいです。

EC事業で論点になる取引

ネットショップの取引で、税理士に相談することが多い論点をまとめました。

論点ECで起きること税理士に頼めること
売上と手数料入金は手数料などが引かれた金額で届く入金明細から売上と経費に分けて記帳
複数の販売先モールと自社サイトなど販売先が複数ある販売先ごとのデータの取り込み方の設計
在庫年末に売れ残りが出る在庫の数え方と売上原価の計算
消費税売上が増えると課税事業者になる課税になる時期と簡易な計算方法の判断
インボイス法人の取引先から登録番号を聞かれる登録するか、特例をどう使うか
少額の仕入れ梱包材などの細かい仕入れが多い帳簿だけで済む少額特例の使い方

消費税は、国税庁のタックスアンサー「納税義務の免除」で、個人は前々年、法人は前々事業年度の課税売上高が1,000万円以下なら原則として納税義務が免除されるとされています。インボイスの登録をすると免除にはなりません。

仕入れ側では、国税庁の少額特例の概要にあるとおり、基準期間の課税売上高が1億円以下などの事業者は、税込1万円未満の課税仕入れならインボイスがなくても帳簿の保存だけで仕入税額控除ができます。期間は令和11年9月30日までです。

梱包材や消耗品を細かく買うECには助かる特例ですよね。使えるかどうかは、税理士に確認してみてください。

EC事業で税理士に相談したい売上と手数料・在庫・消費税の3つの論点を示した図解

ECサイト運営で税理士に頼める業務範囲

『全部任せるといくらかかるの?』と迷う方も多いはずです。税理士に頼める仕事は、だいたい次の4段階に分かれます。

頼む範囲の決め方
  1. 確定申告や決算申告だけを頼む
  2. 自分で記帳し、毎月か数か月ごとに確認してもらう顧問契約にする
  3. 入金データの取り込みまで含めた記帳代行を頼む
  4. 給与計算や年末調整、法人化の相談まで顧問に含める

ここが大事なところです。ECの場合、記帳代行を頼むなら、どの販売先のデータをどの形で渡すかを最初に決めておくとスムーズなんです。

目安として、税理士ドットコムが示す料金は次のとおりです。

依頼内容料金の目安
個人の顧問契約(売上1,000万円未満・毎月)20,000円〜(確定申告料80,000円〜)
個人の顧問契約(売上1,000万〜3,000万円未満・毎月)25,000円〜(確定申告料100,000円〜)
法人の顧問契約(年間売上1,000万円未満・毎月)25,000円〜(決算料100,000円〜)
記帳代行(スポット)1仕訳50〜100円

注文の多いショップは仕訳の数が増えるので、記帳代行を1仕訳いくらで頼むと思ったより高くなることも。月の注文件数を伝えたうえで見積もりを取ってみてください。どれも民間の目安です。顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場で解説しています。

規模別にどこまで頼む?

『うちの規模だと、どの段階がちょうどいいの?』という方のために、よくあるケースで分けてみました。

ケース頼み方の例考え方
個人でモール1つ、売上が1,000万円未満確定申告だけのスポット依頼販売先が1つなら自分で記帳しやすい
個人でモールと自社サイトを運営、売上が1,000万円前後自分で記帳し、数か月ごとに確認する顧問契約消費税の判定とインボイスの相談が必要になる
法人で販売先が3つ以上、注文が多い記帳代行込みの顧問契約入金データの処理に時間を取られずに済む
パートやアルバイトを雇って発送している給与計算まで含めた顧問契約源泉所得税と年末調整が毎年発生する

例えば、個人でモール2つと自社サイトを運営していて、売上が1,200万円になったケースを考えてみてください。前々年の売上で消費税の納税義務が決まるので、この年の数字が2年後の消費税に関わってきます。

この段階で顧問を付けておくと、課税になる年に慌てずに済みます。販売先が増えるほど記帳の手間も増えるので、早めに相談しておくのがおすすめです。

ネットショップの税理士選びのチェック

EC事業の税理士を選ぶ時は、次の点を面談で聞いてみましょう。

面談で確認したいこと
  • ネットショップやEC事業の顧問先があるか
  • 使っているモールや決済サービスのデータを扱ったことがあるか
  • クラウド会計ソフトと連携した記帳に対応しているか
  • 在庫の数え方を一緒に決めてもらえるか
  • インボイスと消費税の計算方法を相談できるか

仕入れて売る物販という点では、せどりと共通する論点も多いです。せどりに強い税理士の選び方も参考にしてみてください。売上が伸びて法人化を考え始めたら、顧問を頼むべき時期の目安もあわせて読んでおくと判断しやすくなります。

注文が増えて入金明細の処理が追いつかない、売上が1,000万円に近づいてきた、法人化を考えている。そんな状況なら、ECに慣れた顧問税理士を探しておくとぐっと楽になります。

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よくある質問

モールからの入金額を売上にしてもいいですか?

入金額は販売手数料や決済手数料などが引かれた後の金額です。売上と手数料を分けて記帳するのが基本なので、入金明細を見ながら税理士に確認してみてください。

個人のネットショップでも税理士は必要ですか?

売上が小さく販売先が1つなら、自分で記帳して申告だけ頼む方法もあります。販売先が増えて記帳が追いつかない時や、消費税の判断が必要になった時に顧問を考えてみてください。

ECの税理士はオンラインだけで頼めますか?

クラウド会計やオンライン面談に対応している税理士も多いです。データの受け渡し方法を最初に決めておくと、やり取りが楽になります。

まとめ

この記事の要点
  • ECの税理士は、入金データから売上と手数料を分けて記帳できるかで選ぶ
  • 在庫、消費税、インボイス、少額特例がEC事業の主な論点
  • 頼む範囲は申告のみから記帳代行込みの顧問まで段階で選べる
  • 注文件数を伝えて見積もりを取り、民間の目安と比べる
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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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