当サイトは国税庁・日本税理士会連合会などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。
キャバクラの営業は、現金とカード決済が入り混じり、売掛で後から回収するお客さんもいますよね。キャストへの報酬の計算も毎月あるので、お金の流れがどうしても複雑になります。
結論から言うと、キャバクラの税務調査で注意したいのは「売上伝票とレジ、カード決済の記録が一致しているか」と「キャストへの報酬から源泉徴収をしているか」です。調査で見られやすい点と、普段の備えを見ていきます。
キャバクラの税務調査で見られやすいのは?
キャバクラの税務調査では、売上伝票とレジ・カード決済の一致、売掛金の回収の記録、キャストへの報酬の源泉徴収の3つがよく確認されます。日ごとに伝票・レジ・カードの合計を照らし、報酬の計算表を残しておくと説明が楽になります。
『きちんと申告しているのに、なぜ調べられるの?』と不安になりますよね。
キャバクラは現金の売上が多い業種です。そのぶん、伝票とレジとお金の動きが合っているかを丁寧に確かめられます。
国税庁の公表では、令和6事務年度の法人への実地調査は5万4千件、所得税の実地調査は4万7千件でした。法人でも個人でも、調査の連絡が来る可能性はあると考えておきましょう。
売上伝票とレジ・カード決済はどう合わせる?
よくあるのが、伝票の合計とレジの売上が日によって合わないケースです。
例えば、会計の途中で伝票を書き直したり、値引きをレジに通さなかったりすると、記録同士がずれてしまいます。調査では、残っている伝票とレジの記録、カード会社の明細を並べて見比べられることがあります。
こんなやり取りになることも。
「この日の伝票の合計と、レジの売上が合わないのはなぜですか?」
「たしか、閉店後に伝票を直したんだと思います…」
『細かい差だから大丈夫』と思いがちですよね。ただ、理由が説明できない差が続くと、売上の抜けを疑われやすくなるんです。
カード決済にも注意が必要です。カード会社からの入金は手数料を引いた金額なので、入金額をそのまま売上にすると、売上が少なく見えてしまいます。
| 確認されやすい点 | よくあるずれ | 普段の備え |
|---|---|---|
| 売上伝票とレジ | 書き直した伝票や、レジを通さない値引きがある | 日ごとに伝票とレジの合計を照らし、差の理由を書く |
| カード決済 | 手数料を引いた入金額を売上にしている | 決済額を売上にし、手数料は別に経費で記録する |
| 売掛金 | 後日回収した売掛の売上が帳簿から抜けている | 売掛の一覧を作り、回収した日と金額を残す |
| キャストへの報酬 | 報酬から源泉徴収をしていない | 報酬の計算表を残し、源泉徴収の額を確かめる |

売掛金も見落としやすいところです。回収した時に現金でもらい、そのまま帳簿に入っていないと、売上の抜けになってしまいます。
キャストへの報酬で注意することは?
キャストへの報酬は、キャバクラの税務調査で特に確認される点です。
国税庁のホステス等に支払う報酬・料金によると、バーやキャバレーの経営者がホステスなどに報酬を支払う時は、源泉徴収が必要です。報奨金や衣装代、深夜に帰宅するためのタクシー代も、対象の報酬に含まれます。
源泉徴収の額は、1回に払う報酬から「5,000円×計算期間の日数」を差し引いた残りに、10.21%をかけて出します。この日数は出勤日数ではなく、計算期間の初日から末日までの全日数なんです。
『うちは給与で払っているから関係ない?』と思う方もいるはずです。給与にあたるものは給与として源泉徴収するので、どちらで払っているかを契約や計算表で説明できるようにしておきましょう。
源泉徴収した税金は、支払った月の翌月10日までに納めます。源泉所得税の納期の特例を受けている場合でも、ホステス等への報酬は特例の対象になりません。ここは間違えやすいので注意してください。
調査の連絡が来たら?
税務調査の前には、原則として電話で事前通知があります。税務代理権限証書を出している税理士がいれば、同意のうえで税理士に通知してもらうこともできます。
店の営業時間と調査の日程が重なると大変ですよね。立会いや説明を税理士に任せられると、営業への影響を小さくできます。
伝票とレジの照合が追いつかない、キャストへの報酬の計算に自信がない、調査の連絡が来た。そんな状況なら、飲食や接客業の取引に慣れた顧問税理士を探しておくと楽になります。
税理士ドットコム
あなたの業種・規模に合う顧問税理士を無料で紹介
記帳や申告に手が回らない、法人化を考えている、今の税理士の対応に不満があるといった場合は、条件に合う顧問税理士を紹介してもらうのが近道です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から、予算や業種に合う税理士を無料で紹介してもらえます。
紹介料無料税理士ドットコムで顧問税理士を紹介してもらう(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)
現金売上の照合が論点になる例はカフェの税務調査で、費用の目安は税理士の顧問料相場で詳しく見られます。
よくある質問
売上伝票はどのくらい保存しておけばいいですか?
保存の期間は帳簿や書類の種類で変わります。伝票は捨てずに日付ごとにまとめておき、どこまで残すかは税理士に確認しておきましょう。
キャストへの報酬は給与と報酬のどちらで払えばいいですか?
どちらにあたるかは、働き方や契約の中身で判断されます。扱いによって源泉徴収の計算が変わるので、税理士に確認してみてください。
調査の途中から税理士に頼むことはできますか?
頼めます。税務代理権限証書を税務署に出せば、税理士が立会いや説明を代わりに行えます。伝票や計算表の整理も一緒に進められます。
まとめ
- キャバクラの税務調査は、売上伝票とレジ・カード決済の一致がよく見られる
- カード決済は手数料を引く前の金額を売上にし、売掛金の回収も記録する
- キャストへの報酬は源泉徴収が必要で、計算期間の全日数で控除額を出す
- 源泉徴収した税金は翌月10日までに納め、納期の特例の対象外になる
- 照合や報酬計算が追いつかないなら、顧問税理士に早めに相談する




