税務調査で税理士がすること|顧問税理士が立ち会うと何が変わるのか

税務調査で税理士が何をしてくれるのかを解説する記事のアイキャッチ

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税務署から税務調査の連絡が来た。『税理士に頼むと、実際には何をしてくれるの?』『立ち会ってもらうだけで何か変わるの?』と気になりますよね。

結論から言うと、税理士は事前通知の受け取りから当日の立会い、結果の説明を受けて修正申告をどうするかまで、調査のほぼ全部の場面で代わりに動けます。この記事では、税務調査で税理士がすることを場面ごとにお伝えします。

税務調査で税理士は何をしてくれる?

先に結論

税理士は、税務代理権限証書を税務署に出したうえで、事前通知の受け取りと日程の調整、帳簿の事前確認、当日の立会いと説明、結果の説明の受け取りと修正申告の判断までを担えます。普段の帳簿を知っている顧問税理士なら、準備も説明もスムーズです。

税務調査の立会いは、税理士の仕事の一つである税務代理に含まれます(日本税理士会連合会 税理士とは)。調査の場で納税者に代わって主張や説明をするのも、この税務代理です。

税理士が税務代理をする時は、その権限を示す「税務代理権限証書」を税務署に出します。提出はいつでもでき、e-Taxでも出せます(国税庁 H2-1 税務代理の権限の明示)。

場面ごとに、税理士がすることを見ていきましょう。

税務調査で税理士がすること
  1. 税務代理権限証書を出し、事前通知を受けて日程を調整する
  2. 帳簿や書類を事前に確かめ、聞かれそうな点を一緒に洗い出す
  3. 当日に立ち会い、担当者の質問に代わって説明する
  4. 結果の説明を受け、修正申告に応じるかを一緒に考える
  5. 修正申告や、納得できない場合の手続きを進める
税務調査で税理士が、事前通知の受け取り、事前準備、当日の立会い、結果説明の受け取りと修正申告の判断を担う流れを示した図解

事前通知と日程の調整を任せられる

税務調査の事前通知は、原則として電話で来ます。税務代理権限証書を出している税理士がいて、納税者が事前に同意していれば、事前通知は税理士に行えば足りるとされています(国税庁 税務調査手続に関するFAQ)。

『いきなり税務署から電話が来たら、何を答えればいいか分からない…』

そう不安になる方も多いはずです。税理士が窓口になれば、日時の調整や対象の期間の確認は税理士が受けてくれます。

日程は、決算の忙しさなども考えて調整してもらえます。税理士が複数いる場合は、代表の税理士を決めておけば、事前通知はその人だけに来るようにできます。

当日までの準備と、模擬税務調査

事前通知から当日までに、税理士は帳簿や領収書、請求書をあらためて見直します。売上の計上時期や、外注費と給与の区分のように、聞かれやすいところを先に確かめておくんです。

事務所によっては、本番を想定した「模擬税務調査」をしてくれるところもあります。税理士が担当者役になって質問し、答えにくい取引がないかを事前に洗い出す練習です。

例えば、こんなやりとりを事前にしておくと、当日も落ち着いて答えられます。

「この取引先への支払いは、外注費で入れていますね。契約書はありますか」
「口約束だけで、請求書しか残っていないんです」

答えにくいところが分かれば、当日までに資料をそろえたり、説明の仕方を相談したりできます。模擬税務調査をしてもらえるかどうか、費用がかかるかは事務所ごとに違うので、依頼の前に確かめてみてください。

当日の立会いで変わること

当日は、担当者が事業の内容を聞き、帳簿や書類を確かめていきます。税理士が立ち会っていれば、税金の考え方に関わる質問には税理士が代わりに説明できます。

ここは意外と知られていないところです。税理士ではない人が、調査の場で納税者の代わりに主張や説明をすることは原則としてできません。普段の記帳を手伝っている人でも、同席できるのは担当者が必要と認めた範囲だけです。

『社長の自分が全部答えないといけないの?』と思うかもしれません。実は、事業の中身は社長が答え、税金の扱いは税理士が説明する、という役割分担が多いんです。

担当者から指摘を受けた時も、その場で認めるかどうかを税理士と相談できます。根拠のある取引なら、資料を示して説明してもらえます。

結果の説明と修正申告の判断

調査で間違いが見つかると、どこがいくら違うのか説明があり、多くの場合は修正申告を勧められます。勧奨に応じるかどうかは納税者が決めることで、応じなければ税務署が更正をします。

修正申告をすると不服申立てはできなくなりますが、更正の請求はできます。指摘に納得できるか、どこまでを修正するかは、税理士と一緒に考えておきたいところですよね。

調査結果の説明は原則として納税者本人に行われます。ただ、納税者が同意すれば、税理士だけに説明してもらうこともできます。令和6年4月1日以後は、税務代理権限証書に「調査の終了の際の手続に関する同意」の欄が設けられています。

調査の全体の流れは税務調査とは?で詳しくまとめています。

顧問税理士と、調査だけの依頼は何が違う?

税務調査は、顧問税理士がいなくても、調査の時だけ税理士に頼むことができます。ただ、両者には違いがあります。

比べるところ顧問税理士調査だけの依頼
帳簿の中身を知っているか普段から見ている通知の後から読み込む
準備にかけられる時間普段の記帳で整っている事前通知から当日までの間だけ
書面添付制度申告の時から使える過去の申告には使えない
費用の考え方月額の顧問料の中で相談立会いごとに見積もり

書面添付制度は、税理士が「計算事項等記載書面」を申告書に添えると、調査の日時を納税者に知らせる前に、税理士に意見を述べる機会が与えられる制度です(国税庁 税理士制度のQ&A 書面添付・意見聴取制度)。ただし、調査の省略を前提とした制度ではないと国税庁は明記しています。

会計事務所や公認会計士に頼む時の確認点

『いつもの会計事務所に頼めばいいのかな』『公認会計士でも大丈夫?』と迷う方もいますよね。税務代理ができるのは、税理士、税理士法人、国税局長に通知をした弁護士・弁護士法人に限られます(国税庁 No.9203)。

事務所の名前が「会計事務所」でも、立ち会う人が税理士として登録しているかを確かめておくと安心です。日本税理士会連合会の「税理士情報検索サイト」で、名前や事務所から調べられます。

立会いを頼む時の費用と、探し方

税理士報酬には公的な基準が無く、平成14年4月1日以降は、依頼内容に応じて税理士が金額を示す形になっています。立会いの費用は事務所ごとに違うので、見積もりで中身を確かめてみてください。

顧問料の目安は、税理士ドットコムが示す目安で、法人なら年間売上1,000万円未満の毎月訪問で月25,000円からです。立会いの費用の考え方は税務調査の税理士費用、調査に慣れた税理士の見分け方は税務調査に強い税理士の見分け方でまとめています。

事前通知の電話が来て誰に相談すればいいか分からない、帳簿が溜まっていて説明できる自信がない、次の決算から書面添付も考えたい。こんな状況なら、顧問税理士を探しておくと楽になります。

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よくある質問

税務調査の時だけ税理士に頼むことはできますか?

できます。税務代理権限証書を出してもらえば、事前通知の受け取りや当日の立会いを任せられます。ただ、通知の後から帳簿を読み込むことになるので、早めに相談してみてください。

税理士が立ち会えば、指摘は無くなりますか?

立ち会っても間違いがあれば指摘はされます。税理士の役目は、根拠のある取引をきちんと説明し、修正申告をどうするかを一緒に判断することです。

税理士ではない記帳担当者に立ち会ってもらえますか?

代わりに主張や説明をすることは、原則として税務代理人しかできません。普段記帳を担当している人は、担当者が必要と認めた範囲で同席できることがあります。

まとめ

この記事の要点
  • 税理士は税務代理権限証書を出して、調査のほぼ全部の場面を代わりに担える
  • 同意があれば事前通知も結果の説明も税理士が受けられる
  • 模擬税務調査で、聞かれそうな点を事前に洗い出す事務所もある
  • 修正申告に応じるかは、税理士と一緒に判断する
  • 顧問税理士なら普段の帳簿を知っていて、書面添付制度も使える
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顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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