運送業の税理士顧問料の相場は?ドライバーの歩合給・残業代の給与計算を含む場合

運送業の税理士顧問料の相場とドライバーの歩合給・残業代を含む給与計算を頼む場合を解説する記事のアイキャッチ

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ドライバーの給与は歩合や残業代が絡むので、毎月の計算が本当に大変ですよね。

結論から言うと、運送業の顧問料は、売上で決まる基本の顧問料に、給与計算や年末調整の人数分が上乗せされる形で考えると分かりやすいです。この記事を読むと、ドライバーの人数ごとの費用のイメージと、税理士に頼める範囲が分かります。

運送業の税理士顧問料の相場はどれくらい?

先に結論

税理士の報酬に公的な相場はありません。税理士ドットコムが示す法人の目安では、毎月訪問の顧問料が年間売上3,000万〜5,000万円未満で35,000円〜、5,000万〜1億円未満で40,000円〜です。運送業はこれに、ドライバーの給与計算や年末調整を頼む分が人数に応じて加わります。

税理士会の報酬規定は2002年に廃止されていて、今は税理士が依頼の中身を見て金額を決めています。

目安として、税理士ドットコムの公表値を運送会社の例に当てはめてみます。給与計算の加算は、スポットの目安「1人1,000円」から単純に計算したものです。

会社の例顧問料(毎月訪問の目安)給与計算を頼んだ場合の加算(単純計算)
年商4,000万円、ドライバー8人35,000円〜8人で月8,000円
年商8,000万円、ドライバー15人40,000円〜15人で月15,000円
年商2億円、ドライバー30人60,000円〜30人で月30,000円

決算料は、年商3,000万〜5,000万円未満で140,000円〜、5,000万〜1億円未満で160,000円〜、1億〜5億円未満で240,000円〜が目安とされています。

いずれも民間サイトの目安で、統計ではありません。顧問料に給与計算を含めている事務所もあるので、見積もりで中身を確かめてみてください。

歩合給や残業代の給与計算も税理士に頼める?

『給与のことは全部まとめて税理士に任せたい』という方も多いはずです。

ここは、頼める部分と、別の専門家と組んだほうがよい部分があります。

給与から差し引く源泉所得税の計算や、年末調整は、税理士が普段から扱っている仕事です。一方で、残業代の割増の計算ルールや、社会保険の手続きは労務の話になり、社会保険労務士に頼む形が多くなります。

給与まわりの仕事主な相談先運送業で気をつけたいこと
源泉所得税の計算と納付税理士歩合が増えた月は税額も変わる
年末調整税理士ドライバーの扶養の状況を毎年確認
残業代や深夜の割増の計算ルール社会保険労務士運行記録と勤怠の記録をそろえる
社会保険の手続き社会保険労務士入社と退職が多いと手続きも増える

例えばこんな場面です。

「今月は長距離の運行が多くて、歩合の計算が合っているか不安なんです」

「歩合の元になる運賃の明細と、勤怠の記録を一緒に渡してもらえますか」

給与計算までまとめて頼みたいなら、社会保険労務士と連携している事務所かどうかを聞いてみると安心です。

運送業の給与まわりの仕事を、税理士に頼む源泉所得税・年末調整と、社会保険労務士に頼む割増の計算・社会保険に分けて示した図解

源泉所得税と年末調整、運送会社が押さえたい期限は?

ドライバーに給与を払っていると、毎月の源泉所得税の納付がついて回ります。

原則は、給与を払った月の翌月10日までに納めます。給与を払う人が常時10人未満なら「納期の特例」が使え、1〜6月分を7月10日、7〜12月分を翌年1月20日にまとめて納められます(国税庁 源泉所得税の納付期限と納期の特例)。

ドライバーが増えて10人を超えてくると、毎月の納付に切り替わります。そうなると、毎月の締めが遅れた時の影響も大きくなるんです。

年が明けると、給与所得の源泉徴収票などの法定調書を、原則1月31日までに出す仕事もあります。年末調整と重なる時期なので、手が回らなくなる会社も多いですよね。

税理士ドットコムの目安では、年末調整は従業員10人まで2万円で、1人増えるごとに1,000円とされています。例えば、ドライバー15人なら単純計算で25,000円です。

給与計算を税理士に任せる時の毎月の流れ
  1. 月末に運行記録、勤怠の記録、運賃の明細をまとめる
  2. 歩合や手当の金額を確定して税理士に渡す
  3. 税理士が源泉所得税を計算し、給与明細のデータを返す
  4. 給与を支払い、翌月10日まで(納期の特例なら半年ごと)に納付する

運送業ならではの会計の相談ごとは?

給与のほかにも、運送業には特有の論点があります。顧問契約でどこまで見てもらえるかの確認にもなります。

トラックの購入とリース

『利益が出た年にトラックを買えば、税金が減るのでは』と考える方もいますよね。ただ、トラックは金額が大きいので、買うかリースにするかで、毎年の経費の出方が変わります。買った場合は、何年かに分けて経費にしていく形です。入れ替えの時期は、決算の前に相談しておくと計画が立てやすくなります。

燃料費と高速道路代

燃料カードやETCの明細は件数が多く、記帳の手間がかかりますよね。明細のデータをそのまま会計ソフトに取り込めるか、税理士と一緒に決めておきましょう。

事故と保険金

事故の修理代と、あとから入る保険金の時期がずれることもあります。どの期にどう記録するかは個別の判断が要るので、税理士に確認してみてください。

傭車(協力会社への委託)とインボイス

繁忙期に、個人のドライバーや協力会社に運送を頼む会社もありますよね。委託先がインボイスの登録をしていないと、払った運賃にかかる消費税の控除の仕方が変わります。

登録していない事業者からの仕入れには経過措置があり、令和13年9月30日までは控除できる割合が段階的に下がっていく仕組みです(国税庁 インボイス制度)。委託先が多い会社は、登録の有無を一覧にしておくと税理士とのやり取りがスムーズです。

運送会社が顧問税理士を選ぶ時に確認したいことは?

『どの税理士でも同じでは』と思うかもしれません。実は、運送業の給与の形に慣れているかで、毎月のやり取りの手間がかなり違ってきます。

面談では、次のことを聞いてみてください。

  • 運送会社や、従業員の多い会社を担当したことがあるか
  • 給与計算を顧問料に含めるか、人数で加算するか
  • 社会保険労務士と連携しているか
  • 燃料カードやETCの明細の取り込みに対応しているか

給与計算が多い業種の例は清掃業の税理士顧問料の相場、顧問料の決まり方は税理士の顧問料相場でも紹介しています。

ドライバーが増えて給与計算が追いつかない、年末調整の時期に手が回らない。そんな状況なら、運送業の給与に慣れた顧問税理士を探しておくと楽になります!

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よくある質問

ドライバーが数人の運送会社でも顧問税理士は必要ですか?

取引が少なく自社で記帳できているなら、決算申告だけを頼む方法もあります。税理士ドットコムでは法人の決算申告のみの目安を15万〜25万円としています。給与計算が重くなってきたら顧問契約を考えてみてください。

残業代の計算も税理士に頼めますか?

給与から差し引く税金の計算は税理士が扱いますが、残業代の割増の計算ルールは労務の話になります。社会保険労務士と連携している事務所を選ぶと、まとめて相談しやすくなります。

給与計算は顧問料に含まれていますか?

事務所によって違います。顧問料に含める事務所もあれば、人数に応じて加算する事務所もあります。見積もりの時に、何人分まで含まれるかを確認してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 運送業の顧問料に公的な相場はなく、目安は税理士ドットコムなど民間の公表値
  • 基本の顧問料に、給与計算や年末調整の人数分が上乗せされると考える
  • 源泉所得税と年末調整は税理士、割増の計算ルールや社会保険は社会保険労務士が主な相談先
  • トラックの購入、燃料費、事故の保険金も相談しておきたい
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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