漫画家の税理士の選び方と確定申告を丸投げする時の費用の目安

漫画家の税理士の選び方と確定申告を丸投げする時の費用の目安を解説する記事のアイキャッチ

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締め切りに追われて、気づけば確定申告の時期。『原稿で手一杯なのに、帳簿なんてつけていられない』という漫画家さんは多いはずです。

結論から言うと、漫画家の確定申告は税理士に丸投げできます。ただし、頼める範囲と費用は「領収書をどこまで自分でまとめるか」で大きく変わります。

この記事では、漫画家が税理士に頼む時の費用の目安と、漫画家ならではの税務の論点、相談先の選び方が分かります。

漫画家は確定申告を税理士に丸投げできる?

先に結論

できます。記帳から確定申告書の作成・提出まで税理士に任せられます。原稿料が複数の出版社から入る、アシスタントに支払いがある、インボイス登録をしている、という漫画家さんは丸投げすると作業の負担がぐっと軽くなります。

税理士は、確定申告書の作成や税務署への申告の代理を仕事として行える専門家です。税理士でない人は、無償でもこれらを代わりに行えません。

『知り合いの編集者に聞けば何とかなるかな』と思うこともありますよね。ただ、具体的な税額の計算や申告書づくりを頼めるのは税理士だけなんです。

丸投げで頼める作業と自分でやること

作業税理士に任せられるか漫画家側でやること
領収書・請求書の集計記帳代行で任せられる書類をなくさず、まとめて渡す
帳簿づけ(記帳)任せられる通帳や支払明細の写しを渡す
確定申告書の作成・提出任せられる内容を確認して承認する
支払調書との照合任せられる出版社から届いた書類を渡す
仕事用か私用かの判断相談はできる実際の使い道を説明する

丸投げといっても、書類を集めて渡す所までは漫画家さんの仕事です。ここをどこまで整えるかで費用が変わります。

漫画家が確定申告で税理士に相談したい3つの論点を表した図解

漫画家ならではの税務の論点

ここが大事なところです。漫画家の税務には、他の個人事業主と少し違うポイントがあります。

原稿料から源泉徴収されている

原稿料などの報酬は、支払う出版社などが所得税を差し引いて払うのが原則です。国税庁の説明では、1回の支払いが100万円以下なら10.21%、100万円を超える部分は20.42%が源泉徴収されます。

詳しくは国税庁 タックスアンサー No.2795で確認できます。

『差し引かれているなら、申告しなくていいのでは?』と思いますよね。実は、経費を差し引いて計算し直すと、引かれすぎた税金が戻ってくることもあるんです。

アシスタント代は給与か外注費か

アシスタントさんへの支払いを給与として扱うか、外注費として扱うかは、働き方で判断が変わります。給与なら源泉徴収をして、原則として支払った月の翌月10日までに納める必要があります。

例えばこんなやりとりが、面談でよく出てきます。

「アシスタントさんには毎月決まった日に来てもらっていて…」
「仕事場や作業時間の決め方を詳しく聞かせてください。それで扱いが変わりますので」

どちらに当たるかは個別の判断になるので、税理士に確認しておくと安心です。

画材やデジタル機材、資料代

ペンタブレットやパソコン、作画ソフト、資料用の本など、漫画家の経費は種類が多いですよね。仕事と私用の両方で使う物は、仕事で使う割合を決めて計上します。

その割合や、高額な機材を何年かに分けて経費にする扱いは、税理士と相談して決めておきましょう。

インボイスと消費税

インボイス制度は令和5年10月1日に始まりました。出版社からインボイス登録を求められた漫画家さんもいるはずです。

免税事業者から登録して課税事業者になった場合、令和8年9月30日の日の属する課税期間までは、納める消費税を売上の消費税の2割にできる2割特例があります。小規模な個人事業者には、令和9年・令和10年の課税期間に3割特例も設けられています。

登録した後の申告は計算が増えるので、丸投げを考えるきっかけになりやすいところです。

締め切りに追われて申告が遅れたら

『連載の山場で、気づいたら3月15日を過ぎていた…』ということもありますよね。期限を過ぎて申告すると、原則として無申告加算税がかかります。

税務署の調査の通知が来る前に自分から申告した場合は5%です。さらに、期限から1か月以内に自主的に申告し、税額を期限までに納めているなど一定の要件を満たせば、無申告加算税はかかりません。

遅れた時ほど一人で抱え込まず、早めに税理士に相談してみてください。丸投げしておけば、こうした期限の心配そのものが減らせます。期限を過ぎて納めた税金には、延滞税がかかる点も覚えておきましょう。

漫画家が確定申告を丸投げする時の費用の目安

税理士の報酬に公的な基準はありません。報酬規定は平成14年に廃止され、税理士ごとに依頼内容に応じて決めています。

参考として、税理士ドットコムが示す個人事業主の確定申告の目安は次のとおりです。民間の目安なので、漫画家向けの金額として断定はできません。

依頼内容確定申告のみ記帳代行込み
白色申告5万円〜10万円〜
青色申告(売上1,000万円未満)7万円〜15万円〜
青色申告(売上3,000万円未満)10万円〜20万円〜

毎月相談したい場合は顧問契約になります。同じく税理士ドットコムの目安では、売上1,000万円未満の個人事業主で毎月20,000円〜、確定申告料が80,000円〜とされています。

料金の決まり方をもっと知りたい方は、税理士の顧問料相場も読んでみてください。

なお、青色申告で複式簿記の帳簿をつけ、e-Taxで期限までに提出するなどの要件を満たすと、最高65万円の青色申告特別控除を受けられます。丸投げで記帳を任せると、この要件を満たしやすくなるのもメリットです。

漫画家に合う税理士の選び方と相談の流れ

漫画家さんにとっては、締め切りの前後に連絡しやすいかどうかも大事ですよね。

税理士に丸投げするまでの流れ
  1. 出版社などの支払調書と、通帳や請求書の写しを集める
  2. 経費の領収書を月ごとにまとめる
  3. 漫画家やクリエイターの顧問先がある税理士に相談する
  4. 頼む範囲(記帳から申告まで)と費用の見積もりを確認する
  5. 申告書の内容を確認して、提出を任せる

所得税の確定申告の期限は原則として翌年3月15日です。令和8年分は令和9年3月15日が期限なので、年明けすぐに相談すると余裕を持てます。

原稿料の入金先が増えた、アシスタントを雇い始めた、インボイス登録をした。こうした変化があったら、漫画家の税務に慣れた税理士を探すと楽になります。

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よくある質問

漫画家の確定申告は税理士にいくらで丸投げできますか?

公的な基準はありません。税理士ドットコムの目安では、青色申告(売上1,000万円未満)の記帳代行込みで15万円〜とされています。書類の量や取引先の数で変わるので、見積もりで確認してみてください。

原稿料から源泉徴収されていても確定申告は必要ですか?

経費を差し引いて計算すると、引かれすぎた税金が戻ることがあります。申告が必要かどうかは収入や他の所得によるので、税理士に確認しておくと安心です。

おすすめの税理士はどう探せばよいですか?

漫画家やクリエイターの顧問先があるか、締め切り前後でも連絡が取りやすいかを面談で聞いてみてください。日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで、登録の有無を確かめることもできます。

まとめ

この記事の要点
  • 漫画家の確定申告は、記帳から申告まで税理士に丸投げできる
  • 原稿料の源泉徴収、アシスタント代、インボイスが漫画家ならではの論点
  • 費用は公的基準がなく、税理士ドットコムの目安では記帳代行込みで10万円〜から
  • 書類を集めて渡す所までは自分の仕事。早めの相談で余裕を持てる
顧問税理士の選び方ナビ

顧問税理士の選び方ナビ 編集部

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